○丸森町指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例
平成25年3月22日
条例第12号
目次
第1章 総則(第1条―第4条)
第2章 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
第1節 基本方針等(第5条・第6条)
第2節 人員に関する基準(第7条・第8条)
第3節 設備に関する基準(第9条)
第4節 運営に関する基準(第10条―第42条)
第5節 連携型指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の人員及び運営に関する基準(第43条・第44条)
第3章 夜間対応型訪問介護
第1節 基本方針等(第45条・第46条)
第2節 人員に関する基準(第47条・第48条)
第3節 設備に関する基準(第49条)
第4節 運営に関する基準(第50条―第59条)
第3章の2 地域密着型通所介護
第1節 基本方針(第59条の2)
第2節 人員に関する基準(第59条の3・第59条の4)
第3節 設備に関する基準(第59条の5)
第4節 運営に関する基準(第59条の6―第59条の20)
第5節 共生型地域密着型サービスに関する基準(第59条の20の2・第59条の20の3)
第6節 指定療養通所介護の事業の基本方針並びに人員、設備及び運営に関する基準
第1款 趣旨及び基本方針(第59条の21・第59条の22)
第2款 人員に関する基準(第59条の23・第59条の24)
第3款 設備に関する基準(第59条の25・第59条の26)
第4款 運営に関する基準(第59条の27―第59条の38)
第4章 認知症対応型通所介護
第1節 基本方針(第60条)
第2節 人員及び設備に関する基準
第1款 単独型・併設型指定認知症対応型通所介護(第61条―第63条)
第2款 共用型指定認知症対応型通所介護(第64条―第66条)
第3節 運営に関する基準(第67条―第80条)
第5章 小規模多機能型居宅介護
第1節 基本方針(第81条)
第2節 人員に関する基準(第82条―第84条)
第3節 設備に関する基準(第85条・第86条)
第4節 運営に関する基準(第87条―第108条)
第6章 認知症対応型共同生活介護
第1節 基本方針(第109条)
第2節 人員に関する基準(第110条―第112条)
第3節 設備に関する基準(第113条)
第4節 運営に関する基準(第114条―第128条)
第7章 地域密着型特定施設入居者生活介護
第1節 基本方針(第129条)
第2節 人員に関する基準(第130条・第131条)
第3節 設備に関する基準(第132条)
第4節 運営に関する基準(第133条―第149条)
第8章 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
第1節 基本方針(第150条)
第2節 人員に関する基準(第151条)
第3節 設備に関する基準(第152条)
第4節 運営に関する基準(第153条―第177条)
第5節 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設の基本方針並びに設備及び運営に関する基準
第1款 趣旨及び基本方針(第178条・第179条)
第2款 設備に関する基準(第180条)
第3款 運営に関する基準(第181条―189条)
第9章 看護小規模多機能型居宅介護
第1節 基本方針(第190条)
第2節 人員に関する基準(第191条―第193条)
第3節 設備に関する基準(第194条・第195条)
第4節 運営に関する基準(第196条―第202条)
第10章 雑則(第203条・第204条)
附則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この条例は、介護保険法(平成9年法律第123号。以下「法」という。)第78条の2の2第2項並びに第78条の4第1項及び第2項の規定に基づき、指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準を定めるものとする。
(1) 地域密着型サービス事業者 法第8条第14項に規定する地域密着型サービス事業を行う者をいう。
(2) 指定地域密着型サービス事業者又は指定地域密着型サービス 法第42条の2第1項に規定する指定地域密着型サービス事業者又は指定地域密着型サービスをいう。
(3) 利用料 法第42条の2第1項に規定する地域密着型介護サービス費の支給対象となる費用に係る対価をいう。
(4) 地域密着型介護サービス費用基準額 法第42条の2第2項各号に規定する厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に指定地域密着型サービスに要した費用の額を超えるときは、当該費用の額)をいう。
(5) 法定代理受領サービス 法第42条の2第6項の規定により、地域密着型介護サービス費が利用者に代わり指定地域密着型サービス事業者に支払われる場合の当該介護サービス費に係る指定地域密着型サービスをいう。
(6) 共生型地域密着型サービス 法第78条の2の2第1項の申請に係る法第42条の2第1項本文の指定を受けた者による指定地域密着型サービスをいう。
(7) 常勤換算方法 事業所の従業者の勤務延時間数を当該事業所において常勤の従業者が勤務すべき時間数で除することにより、当該事業所の従業者の員数を常勤の従業者の員数に換算する方法をいう。
(事業者の資格)
第3条 指定地域密着型サービスの事業に係る法第78条の2第4項第1号の条例で定める者は、法人(丸森町暴力団排除条例(平成25年丸森町条例第10号)第2条第4号ウに掲げる者を除く。)とする。
(一般原則)
第4条 指定地域密着型サービス事業者は、利用者の意思及び人格を尊重し、常に利用者の立場に立ったサービスの提供に努めなければならない。
2 指定地域密着型サービス事業者は、指定地域密着型サービスの事業運営に当たっては、地域との結び付きを重視し、町、他の地域密着型サービス事業者又は居宅サービス事業者(居宅サービス事業を行う者をいう。以下同じ。)その他の保健医療サービス及び福祉サービスを提供する者との連携に努めなければならない。
3 指定地域密着型サービス事業者は、利用者の人権の擁護、虐待の防止等のため、必要な体制の整備を行うとともに、その従業者に対し、研修を実施する等の措置を講じなければならない。
4 指定地域密着型サービス事業者は、指定地域密着型サービスの提供に当たっては、法第118条の2第1項に規定する介護保険等関連情報その他必要な情報を活用し、適切かつ有効に行うよう努めなければならない。
第2章 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
第1節 基本方針等
(基本方針)
第5条 指定地域密着型サービスに該当する定期巡回・随時対応型訪問介護看護(以下「指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護」という。)の事業は、要介護状態となった場合においても、その利用者が尊厳を保持し、可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、定期的な巡回又は随時通報によりその者の居宅を訪問し、入浴、排せつ、食事等の介護、日常生活上の緊急時の対応その他の安心してその居宅において生活を送ることができるようにするための援助を行うとともに、その療養生活を支援し、心身の機能の維持回復を目指すものでなければならない。
(提供するサービス)
第6条 前条に規定する援助等を行うため、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護においては、次に掲げるサービスを提供するものとする。
(1) 訪問介護員等(指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供に当たる介護福祉士又は法第8条第2項に規定する政令で定める者(介護保険法施行規則(平成11年厚生省令第36号。以下「施行規則」という。)第22条の23第1項に規定する介護職員初任者研修課程を修了した者に限る。)をいう。以下この章において同じ。)が、定期的に利用者の居宅を巡回して行う日常生活上の世話(以下この章において「定期巡回サービス」という。)
(2) あらかじめ利用者の心身の状況、その置かれている環境等を把握した上で、随時、利用者又はその家族等からの通報を受け、通報内容等を基に相談援助を行い、又は訪問介護員等の訪問若しくは看護師等(保健師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士をいう。以下この章において同じ。)による対応の要否等を判断するサービス(以下この章において「随時対応サービス」という。)
(3) 随時対応サービスにおける訪問の要否等の判断に基づき、訪問介護員等が利用者の居宅を訪問して行う日常生活上の世話(以下この章において「随時訪問サービス」という。)
(4) 法第8条第15項第1号に該当する指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の一部として看護師等が利用者の居宅を訪問して行う療養上の世話又は必要な診療の補助(以下この章において「訪問看護サービス」という。)
第2節 人員に関する基準
(従業者の職種及び員数等)
第7条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の事業を行う者(以下「指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所」という。)ごとに置くべき従業者(以下「定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者」という。)の職種及び員数は、次のとおりとする。
(1) オペレーター(随時対応サービスとして、利用者又はその家族等からの通報に対応する定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者をいう。以下この章において同じ。) 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護を提供する時間帯(以下この条において「提供時間帯」という。)を通じて1以上確保されるために必要な数以上
(2) 定期巡回サービスを行う訪問介護員等 交通事情、訪問頻度等を勘案し、利用者に適切に定期巡回サービスを提供するために必要な数以上
(3) 随時訪問サービスを行う訪問介護員等 提供時間帯を通じて、随時訪問サービスの提供に当たる訪問介護員等が1以上確保されるために必要な数以上
(4) 訪問看護サービスを行う看護師等 次に掲げる職種の区分に応じ、次に定める員数
ア 保健師、看護師又は准看護師(以下この章において「看護職員」という。) 常勤換算方法で2.5以上
イ 理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の実情に応じた適当数
2 オペレーターは、看護師、介護福祉士その他厚生労働大臣が定める者(以下この章において「看護師、介護福祉士等」という。)をもって充てなければならない。ただし、利用者の処遇に支障がない場合であって、提供時間帯を通じて、看護師、介護福祉士等又は看護職員との連携を確保しているときは、サービス提供責任者(指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第37号。以下「指定居宅サービス等基準」という。)第5条第2項のサービス提供責任者をいう。以下同じ。)の業務に1年以上(特に業務に従事した経験が必要な者として厚生労働大臣が定めるものにあっては、3年以上)従事した経験を有する者をもって充てることができる。
3 オペレーターのうち1人以上は、常勤の看護師、介護福祉士等でなければならない。
4 オペレーターは、専らその職務に従事する者でなければならない。ただし、利用者の処遇に支障がない場合は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の定期巡回サービス若しくは訪問看護サービス、同一敷地内の指定訪問介護事業所(指定居宅サービス等基準第5条第1項に規定する指定訪問介護事業所をいう。以下同じ。)、指定訪問看護事業所(指定居宅サービス等基準第60条第1項に規定する指定訪問看護事業所をいう。)若しくは指定夜間対応型訪問介護事業所(第47条第1項に規定する指定夜間対応型訪問介護事業所をいう。以下この条において同じ。)の職務又は利用者以外の者からの通報を受け付ける業務に従事することができる。
(1) 指定短期入所生活介護事業所(指定居宅サービス等基準第121条第1項に規定する指定短期入所生活介護事業所をいう。第47条第4項第1号及び第151条第12項において同じ。)
(2) 指定短期入所療養介護事業所(指定居宅サービス等基準第142条第1項に規定する指定短期入所療養介護事業所をいう。第47条第4項第2号において同じ。)
(3) 指定特定施設(指定居宅サービス等基準第174条第1項に規定する指定特定施設をいう。第47条第4項第3号において同じ。)
(4) 指定小規模多機能型居宅介護事業所(第82条第1項に規定する指定小規模多機能型居宅介護事業所をいう。第47条第4項第4号において同じ。)
(6) 指定地域密着型特定施設(第129条第1項に規定する指定地域密着型特定施設をいう。第47条第4項第6号、第64条第1項、第65条第1項及び第82条第5項において同じ。)
(7) 指定地域密着型介護老人福祉施設(第150条第1項に規定する指定地域密着型介護老人福祉施設をいう。第47条第4項第7号、第64条第1項、第65条第1項及び第82条第5項において同じ。)
(8) 指定看護小規模多機能型居宅介護事業所(第191条第1項に規定する指定看護小規模多機能型居宅介護事業所をいう。第47条第4項第8号及び第5章から第8章までにおいて同じ。)
(9) 指定介護老人福祉施設
(10) 介護老人保健施設
(11) 健康保険法等の一部を改正する法律(平成18年法律第83号)附則第130条の2第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた同法第26条の規定による改正前の介護保険法(以下「平成18年旧介護保険法」という。)第48条第1項第3号に規定する指定介護療養型医療施設(以下「指定介護療養型医療施設」という。)
(12) 介護医療院
6 随時訪問サービスを行う訪問介護員等は、専ら当該随時訪問サービスの提供に当たる者でなければならない。ただし、利用者の処遇に支障がない場合は、当該定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の定期巡回サービス又は同一施設内にある指定訪問介護事業所若しくは指定夜間対応型訪問介護事業所の職務に従事することができる。
10 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所ごとに、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者であって看護師、介護福祉士等であるもののうち1人以上を、利用者に対する第26条第1項に規定する定期巡回・随時対応型訪問介護看護計画の作成に従事する者(以下この章において「計画作成責任者」という。)としなければならない。
11 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者が指定訪問看護事業者(指定居宅サービス等基準第60条第1項に規定する指定訪問看護事業者をいう。以下同じ。)の指定を併せて受け、かつ、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の事業と指定訪問看護(指定居宅サービス等基準第59条に規定する指定訪問看護をいう。以下同じ。)の事業が同一の事業所において一体的に運営されている場合に、指定居宅サービス等基準第60条第1項第1号イに規定する人員に関する基準を満たすとき(同条第5項の規定により同条第1項第1号イ及び第2号に規定する基準を満たしているものとみなされているとき及び第191条第14項の規定により同条第4項に規定する基準を満たしているものとみなされているときを除く。)は、当該指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、第1項第4号アに規定する基準を満たしているものとみなすことができる。
(管理者)
第8条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所ごとに専らその職務に従事する常勤の管理者を置かなければならない。ただし、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の管理上支障がない場合は、当該指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の他の職務に従事し、又は同一敷地内にある他の事業所、施設等の職務に従事することができる。
第3節 設備に関する基準
第9条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所には、事業の運営を行うために必要な広さを有する専用の区画を設けるほか、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供に必要な設備及び備品等を備えなければならない。
2 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、利用者が円滑に通報し、迅速な対応を受けることができるよう、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所ごとに、次に掲げる機器等を備え、必要に応じてオペレーターに当該機器等を携帯させなければならない。ただし、第1号に掲げる機器等については、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者が適切に利用者の心身の状況等の情報を蓄積するための体制を確保している場合であって、オペレーターが当該情報を常時閲覧できるときは、これを備えないことができる。
(1) 利用者の心身の状況等の情報を蓄積することができる機器等
(2) 随時適切に利用者からの通報を受けることができる通信機器等
3 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、利用者が援助を必要とする状態となったときに適切にオペレーターに通報できるよう、利用者に対し、通信のための端末機器を配布しなければならない。ただし、利用者が適切にオペレーターに随時の通報を行うことができる場合は、この限りでない。
第4節 運営に関する基準
(基本的取扱方針)
第10条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、定期巡回サービス及び訪問看護サービスについては、利用者の要介護状態の軽減又は悪化の防止に資するようその目標を設定して計画的に行うとともに、随時対応サービス及び随時訪問サービスについては、利用者からの随時の通報に適切に対応して行うものとし、利用者が安心してその居宅において生活を送ることができるようにしなければならない。
2 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、自らその提供する指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の質の評価を行い、それらの結果を公表し、常にその改善を図らなければならない。
(具体的取扱方針)
第11条 定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者が行う指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の方針は、次のとおりとする。
(1) 定期巡回サービスの提供に当たっては、定期巡回・随時対応型訪問介護看護計画(第26条第1項に規定する定期巡回・随時対応型訪問介護看護計画をいう。以下この条において同じ。)に基づき、利用者が安心してその居宅において生活を送るのに必要な援助を行うものとする。
(2) オペレーターは、随時訪問サービスを適切に行うため、計画作成責任者及び定期巡回サービスを行う訪問介護員等と密接に連携し、利用者の心身の状況、その置かれている環境等の的確な把握に努め、利用者又はその家族に適切な相談及び助言を行うものとする。
(3) 随時訪問サービスの提供に当たっては、定期巡回・随時対応型訪問介護看護計画に基づき、利用者からの随時の連絡に迅速に対応し、必要な援助を行うものとする。
(4) 訪問看護サービスの提供に当たっては、主治の医師(以下「主治医」という。)との密接な連携及び定期巡回・随時対応型訪問介護看護計画に基づき、利用者の心身の機能の維持回復を図るよう適切に行うとともに、常に利用者の病状、心身の状況及びその置かれている環境の的確な把握に努め、利用者又はその家族に適切な指導等を行うものとする。
(5) 特殊な看護等については、これを行ってはならない。
(6) 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供に当たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、利用者又はその家族に対し、サービスの提供方法等について理解しやすいように説明するとともに、介護技術及び医学の進歩に対応し、適切な介護技術及び看護技術をもってサービスの提供を行うものとする。
(7) 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供に際し利用者から合鍵を預かる場合は、その管理を厳重に行うとともに、管理方法、紛失した場合の対処方法その他必要な事項を記載した文書を利用者に交付するものとする。
(説明及び同意)
第12条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供の開始に際し、あらかじめ、利用申込者又はその家族に対し、第31条に規定する運営規程の概要、定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者の勤務体制その他の利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を記した文書を交付して説明し、当該提供の開始について利用申込者の同意を得なければならない。
(1) 電子情報処理組織(指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者の使用に係る電子計算機と利用申込者又はその家族の使用に係る電子計算機とを、電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。)を使用する方法のうち次に掲げるもの
ア 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者の使用に係る電子計算機と利用申込者又はその家族の使用に係る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて送信し、受信者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法
イ 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された前項に規定する重要事項を電気通信回線を通じて利用申込者又はその家族の閲覧に供し、当該利用申込者又はその家族の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに当該重要事項を記録する方法(電磁的方法による提供を受ける旨の承諾又は受けない旨の申出をする場合は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルにその旨を記録する方法)
(2) 磁気ディスク、光ディスクその他これらに準じる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物をもって調製するファイルに、前項に規定する重要事項を記録したものを交付する方法
3 前項に掲げる方法は、利用申込者又はその家族がファイルへの記録を出力することにより文書を作成することができるものでなければならない。
(1) 第2項各号に規定する方法のうち指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者が使用するもの
(2) ファイルへの記録の方式
(拒否の禁止)
第13条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、正当な理由なしに指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供を拒んではならない。
(サービス提供困難時の対応)
第14条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の通常の事業の実施地域(当該事業所が通常時にサービスを提供する地域をいう。以下同じ。)等を勘案し、利用申込者に対し自ら適切な指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護を提供することが困難であると認めた場合は、当該利用申込者に係る指定居宅介護支援事業者(法第46条第1項に規定する指定居宅介護支援事業者をいう。以下同じ。)への連絡、適当な他の指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者等の紹介その他の必要な措置を速やかに講じなければならない。
(受給資格等の確認)
第15条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供を求められた場合は、その者の提示する被保険者証により、被保険者資格、要介護認定の有無及び有効期間を確かめるものとする。
2 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、前項の被保険者証に法第78条の3第2項の規定により認定審査会意見が記載されている場合は、当該意見に配慮して、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護を提供するよう努めなければならない。
(要介護認定に係る援助)
第16条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供の開始に際し、要介護認定を受けていない利用申込者については、要介護認定の申請が既に行われているかどうかを確認し、申請が行われていない場合は、当該利用申込者の意思を踏まえ速やかに当該申請が行われるよう、必要な援助を行わなければならない。
2 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定居宅介護支援が利用者に対して行われていない等の場合であって必要と認めるときは、要介護認定の更新の申請が、遅くとも当該利用者が受けている要介護認定の有効期間が終了する日の30日前までに行われるよう、必要な援助を行わなければならない。
(利用者の状況等の把握)
第17条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供に当たっては、計画作成責任者による利用者の面接によるほか、利用者に係る指定居宅介護支援事業者が開催するサービス担当者会議(指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号。以下「指定居宅介護支援等基準」という。)第13条第9号に規定するサービス担当者会議をいう。以下この章、第59条の6、第59条の28及び第59条の29において同じ。)等を通じて、利用者の心身の状況、その置かれている環境、他の保健医療サービス又は福祉サービスの利用状況等の把握に努めなければならない。
(他の事業者等との連携)
第18条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護を提供するに当たっては、指定居宅介護支援事業者その他保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。
2 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供の終了に際しては、利用者又はその家族に対して適切な指導を行うとともに、当該利用者に係る指定居宅介護支援事業者に対する情報の提供及び保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。
(法定代理受領サービス)
第19条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供の開始に際し、利用申込者が施行規則第65条の4各号のいずれにも該当しないときは、当該利用申込者又はその家族に対し、居宅サービス計画(法第8条第24項に規定する居宅サービス計画をいう。)の作成を指定居宅介護支援事業者に依頼する旨を町に対して届け出ること等により、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供を法定代理受領サービスとして受けることができる旨の説明及び指定居宅介護支援事業者に関する情報の提供その他の法定代理受領サービスを行うために必要な援助を行わなければならない。
(居宅サービス計画)
第20条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、居宅サービス計画(法第8条第24項に規定する居宅サービス計画をいい、施行規則第65条の4第1号ハに規定する計画を含む。以下同じ。)が作成されている場合は、当該居宅サービス計画に沿った指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護を提供しなければならない。
2 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、利用者が居宅サービス計画の変更を希望する場合は、当該利用者に係る指定居宅介護支援事業者への連絡その他の必要な援助を行わなければならない。
(身分証明書)
第21条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者に身分証明書を携行させるとともに、面接時、初回訪問時及び利用者又はその家族から求められた場合はこれを提示すべき旨を指導しなければならない。
(サービス提供の記録)
第22条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護を提供した際は、当該訪問介護看護の提供日及び内容並びに法第42条の2第6項の規定により利用者に代わり支払を受ける地域密着型介護サービス費の額その他必要な事項を、利用者の居宅サービス計画を記載した書面又はこれに準じる書面に記載しなければならない。
2 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護を提供した際は、提供した具体的なサービスの内容等を記録するとともに、利用者からの申出があった場合は、文書の交付その他適切な方法により、その情報を利用者に提供しなければならない。
(利用料等の受領)
第23条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、法定代理受領サービスに該当する指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護を提供した際は、その利用者から利用料の一部として、当該訪問介護看護に係る地域密着型介護サービス費用基準額から当該事業者に支払われる地域密着型介護サービス費の額を控除して得た額の支払を受けるものとする。
2 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、法定代理受領サービスに該当しない指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護を提供した際にその利用者から支払を受ける利用料の額と、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護に係る地域密着型介護サービス費用基準額との間に、不合理な差額が生じないようにしなければならない。
3 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、前2項の支払を受ける額のほか、利用者の選定により通常の事業の実施地域以外の地域の居宅において指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護を行う場合は、それに要した交通費の額の支払を利用者から受けることができる。
4 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、前項の費用の額に係るサービスの提供に当たっては、あらかじめ、利用者又はその家族に当該サービスの内容及び費用について説明し、利用者の同意を得なければならない。
(証明書の交付)
第24条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、法定代理受領サービスに該当しない指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護に係る利用料の支払を受けた場合は、提供した当該訪問介護看護の内容、費用の額その他必要と認められる事項を記載したサービス提供証明書を利用者に交付しなければならない。
(主治医による指示等)
第25条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の常勤看護師等は、主治医の指示に基づき適切な訪問看護サービスが行われるよう、必要な管理をしなければならない。
2 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、訪問看護サービスの提供の開始に際し、主治医による指示を文書で受けなければならない。
(計画の作成等)
第26条 計画作成責任者は、利用者の日常生活全般の状況及び希望を踏まえ、定期巡回サービス及び随時訪問サービスの目標、当該目標を達成するための具体的な定期巡回サービス及び随時訪問サービスの内容等を記載した定期巡回・随時対応型訪問介護看護計画を作成しなければならない。
2 定期巡回・随時対応型訪問介護看護計画は、既に居宅サービス計画が作成されている場合は、当該居宅サービス計画の内容に沿って作成しなければならない。ただし、定期巡回・随時対応型訪問介護看護計画における指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護を提供する日時等については、当該居宅サービス計画に定められた指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護が提供される日時等にかかわらず、当該居宅サービス計画の内容及び利用者の日常生活全般の状況及び希望を踏まえ計画作成責任者が決定することができるものとし、この場合においては、当該定期巡回・随時対応型訪問介護看護計画を、当該利用者を担当する介護支援専門員に提出するものとする。
3 定期巡回・随時対応型訪問介護看護計画は、看護職員が利用者の居宅を定期的に訪問して行うアセスメント(利用者の心身の状況を勘案し、自立した日常生活を営むことができるように支援する上で解決すべき課題を把握することをいう。)の結果を踏まえ、作成しなければならない。
4 訪問看護サービスの利用者に係る定期巡回・随時対応型訪問介護看護計画については、第1項に規定する事項に加え、当該利用者の希望、心身の状況、主治医の指示等を踏まえ、療養上の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を記載しなければならない。
6 計画作成責任者は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護計画の作成に当たっては、その内容について利用者又はその家族に説明し、利用者の同意を得なければならない。
7 計画作成責任者は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護計画を作成した場合は、当該計画を利用者に交付しなければならない。
8 計画作成責任者は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護計画の作成後、当該計画の実施状況を把握し、必要に応じて当該計画の変更を行うものとする。
10 訪問看護サービスを行う看護師等(准看護師を除く。)は、訪問看護サービスについて、訪問日、提供した看護内容等を記載した訪問看護報告書を作成しなければならない。
11 常勤看護師等は、訪問看護報告書の作成に関し、必要な指導及び管理を行わなければならない。
12 前条第4項の規定は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護計画(訪問看護サービスの利用者に係るものに限る。)及び訪問看護報告書の作成について準用する。
(同居家族へのサービス提供の禁止)
第27条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者に、その同居の家族である利用者に対する指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護(随時対応サービスを除く。)の提供をさせてはならない。
(町への通知)
第28条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護を受けている利用者が次の各号のいずれかに該当する場合は、遅滞なく意見を付してその旨を町に通知しなければならない。
(1) 正当な理由なしに指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用に関する指示に従わないことにより、要介護状態の程度を増進させたと認められるとき。
(2) 偽りその他不正な行為により保険給付を受け、又は受けようとしたとき。
(緊急時等の対応)
第29条 定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者は、現に指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供を行っている際に利用者に病状の急変が生じた場合その他必要な場合は、速やかに主治医への連絡を行う等の必要な措置を講じなければならない。
2 前項の従業者が看護職員である場合は、必要に応じて臨時応急の手当てを行わなければならない。
(管理者等の責務)
第30条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の管理者は、当該事業所の定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者及び業務の管理を一元的に行わなければならない。
2 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の管理者は、当該事業所の定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者に対し、この節の規定を遵守させるために必要な指揮命令を行うものとする。
3 計画作成責任者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所に対する指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用申込みに係る調整等のサービス内容の管理を行うものとする。
(運営規程)
第31条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所ごとに、次に掲げる事業運営についての重要事項に関する規程(以下この章において「運営規程」という。)を定めておかなければならない。
(1) 事業の目的及び運営の方針
(2) 定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者の職種、員数及び職務の内容
(3) 営業日及び営業時間
(4) 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の内容及び利用料その他の費用の額
(5) 通常の事業の実施地域
(6) 緊急時等における対応方法
(7) 合鍵の管理方法及び紛失した場合の対処方法
(8) 虐待の防止のための措置に関する事項
(9) その他運営に関する重要事項
(勤務体制等)
第32条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、利用者に適切な指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護を提供できるよう、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所ごとに、定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者の勤務体制を定めておかなければならない。
2 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所ごとに、当該事業所の定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者により指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護を提供しなければならない。ただし、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所が、適切に指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護を利用者に提供する体制を構築しており、他の指定訪問介護事業所、指定夜間対応型訪問介護事業所又は指定訪問看護事業所(以下この条において「指定訪問介護事業所等」という。)との密接な連携を図ることにより当該指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の効果的な運営を期待することができる場合であって、利用者の処遇に支障がないときは、町長が町内の実情を勘案し適切と認める範囲内において、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の事業の一部を、他の指定訪問介護事業所等との契約に基づき当該指定訪問介護事業所等の従業者に行わせることができる。
3 前項本文の規定にかかわらず、随時対応サービスについては、町長が町内の実情を勘案し適切と認める範囲内において、複数の指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の間の契約に基づき当該複数の事業所が密接な連携を図ることにより、一体的に利用者又はその家族等からの通報を受けることができる。
4 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者の資質向上のため、その研修の機会を確保しなければならない。
5 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、適切な指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供を確保する観点から、職場において行われる性的な言動又は優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者の就業環境が害されることを防止するための方針の明確化等の必要な措置を講じなければならない。
(業務継続計画の策定等)
第32条の2 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、感染症及び非常災害の発生時において、利用者に対する指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供を継続的に実施するとともに非常時の体制で早期の業務再開を図るための計画(以下「業務継続計画」という。)を策定し、当該業務継続計画に従い必要な措置を講じなければならない。
2 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者に対し、業務継続計画について周知するとともに、必要な研修及び訓練を定期的に実施しなければならない。
3 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、定期的に業務継続計画の見直しを行い、必要に応じて業務継続計画の変更を行うものとする。
(衛生管理等)
第33条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者の清潔の保持及び健康状態について、必要な管理を行わなければならない。
2 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の設備及び備品等の衛生的な管理に努めなければならない。
3 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所における感染症の発生又はまん延を防止するため、次に掲げる措置を講じなければならない。
(1) 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所における感染症の予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置その他の情報通信機器(以下「テレビ電話装置等」という。)を活用して行うことができるものとする。)をおおむね6月に1回以上開催するとともに、その結果について、定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者に周知徹底を図ること。
(2) 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所における感染症の予防及びまん延の防止のための指針を整備すること。
(3) 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所において、定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者に対し、感染症の予防及びまん延の防止のための研修及び訓練を定期的に実施すること。
(運営規程等の掲示)
第34条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の見やすい場所に、運営規程の概要、定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者の勤務体制その他の利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を掲示しなければならない。
(秘密の保持等)
第35条 定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者は、正当な理由なしに業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らしてはならない。
2 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の従業者であった者が正当な理由なしに業務上知り得た利用者又はその家族の秘密を漏らすことがないよう、必要な措置を講じなければならない。
3 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、サービス担当者会議等において利用者の個人情報を用いる場合は利用者の同意を、利用者の家族の個人情報を用いる場合は当該家族の同意を、あらかじめ文書により得ておかなければならない。
(広告)
第36条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所について広告をする場合は、その内容が虚偽又は誇大なものとならないようにしなければならない。
(利益供与の禁止)
第37条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定居宅介護支援事業者又はその従業者に対し、利用者に特定の事業者によるサービスを利用させることの対償として、金品その他の財産上の利益を供与してはならない。
(苦情処理)
第38条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、提供した指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護に係る利用者及びその家族からの苦情に迅速かつ適切に対応するため、苦情を受け付けるための窓口を設置する等の必要な措置を講じなければならない。
2 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、前項の苦情を受け付けた場合は、当該苦情の内容等を記録しなければならない。
3 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、提供した指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護に関し、法第23条の規定により町が行う文書その他の物件の提出若しくは提示の求め又は町の職員からの質問若しくは照会に応じ、利用者からの苦情に関して町が行う調査に協力するとともに、町から指導又は助言を受けた場合は、当該指導等に従い必要な改善を行わなければならない。
4 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、町からの求めがあった場合は、前項の改善の内容を町に報告しなければならない。
5 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、提供した指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護に係る利用者からの苦情に関して国民健康保険団体連合会(国民健康保険法(昭和33年法律第192号)第45条第5項に規定する国民健康保険団体連合会をいう。以下同じ。)が行う法第176条第1項第3号の調査に協力するとともに、当該連合会から同号の指導又は助言を受けた場合は、当該指導等に従い必要な改善を行わなければならない。
6 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、国民健康保険団体連合会からの求めがあった場合は、前項の改善の内容を当該連合会に報告しなければならない。
(地域との連携等)
第39条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供に当たっては、利用者、利用者の家族、地域住民の代表者、地域の医療関係者、町の職員又は指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所が所在する区域を管轄する法第115条の46第1項に規定する地域包括支援センターの職員、定期巡回・随時対応型訪問介護看護について知見を有する者等により構成される協議会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとし、利用者又はその家族(以下この項、第59条の17第1項及び第89条において「利用者等」という。)が参加する場合にあっては、テレビ電話装置等の活用について当該利用者等の同意を得なければならない。以下この項において「介護・医療連携推進会議」という。)を設置し、おおむね6月に1回以上、介護・医療連携推進会議に対し指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供状況等を報告してその評価を受けるとともに、介護・医療連携推進会議から必要な要望、助言等を聴く機会を設けなければならない。
2 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、前項の報告、評価、要望、助言等についての記録を作成するとともに、当該記録を公表しなければならない。
3 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、事業運営に当たっては、提供した指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護に関する利用者からの苦情に関して町等が派遣する者が相談及び援助を行う事業その他の町が実施する事業に協力するよう努めなければならない。
4 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の所在する建物と同一の建物に居住する利用者に対し指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護を提供する場合は、正当な理由がある場合を除き、当該建物に居住する利用者以外の者に対しても、当該訪問介護看護の提供を行わなければならない。
(事故発生時の対応)
第40条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、利用者に対する指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供により事故が発生した場合は、町、当該利用者の家族、当該利用者に係る指定居宅介護支援事業者等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じなければならない。
2 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、前項の事故の状況及び事故に際して採った処置について記録しなければならない。
3 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、利用者に対する指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供により賠償すべき事故が発生した場合は、速やかに損害賠償を行わなければならない。
(虐待の防止)
第40条の2 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、虐待の発生又はその再発を防止するため、次に掲げる措置を講じなければならない。
(1) 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所における虐待の防止のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。)を定期的に開催するとともに、その結果について、定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者に周知徹底を図ること。
(2) 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所における虐待の防止のための指針を整備すること。
(3) 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所において、定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者に対し、虐待の防止のための研修を定期的に実施すること。
(4) 前3号に掲げる措置を適切に実施するための担当者を置くこと。
(会計の区分)
第41条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所ごとに経理を区分するとともに、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業の会計とその他の事業の会計を区分しなければならない。
(記録の整備)
第42条 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。
2 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、利用者に対する指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供に関する次に掲げる記録を整備し、その完結の日から5年間保存しなければならない。
(1) 定期巡回・随時対応型訪問介護看護計画
(2) 第22条第2項に規定するサービスの内容等に係る記録
(3) 第25条第2項に規定する主治医による指示に係る文書
(4) 第26条第10項に規定する訪問看護報告書
(5) 第28条に規定する町への通知に係る記録
(6) 第38条第2項に規定する苦情の内容等に係る記録
(7) 第40条第2項に規定する事故に係る記録
第5節 連携型指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の人員及び運営に関する基準
(指定訪問看護事業者との連携)
第44条 連携型指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、連携型指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所ごとに、当該事業所の利用者に対し指定訪問看護の提供を行う指定訪問看護事業者と連携しなければならない。
2 連携型指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、連携する指定訪問看護事業者(以下この項において「連携指定訪問看護事業者」という。)との契約に基づき、当該連携指定訪問看護事業者から次に掲げる事項について必要な協力を得なければならない。
(1) 第26条第3項に規定するアセスメント
(2) 随時対応サービスの提供に当たっての連絡体制の確保
(3) 第39条第1項に規定する介護・医療連携推進会議への参加
(4) その他連携型指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供に当たり必要な指導及び助言
第3章 夜間対応型訪問介護
第1節 基本方針等
(基本方針)
第45条 指定地域密着型サービスに該当する夜間対応型訪問介護(以下「指定夜間対応型訪問介護」という。)の事業は、要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅においてその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、夜間において、定期的な巡回又は随時通報によりその者の居宅を訪問し、排せつの介護、日常生活上の緊急時の対応その他の夜間において安心してその居宅で生活を送ることができるようにするための援助を行うものでなければならない。
(提供するサービス)
第46条 指定夜間対応型訪問介護においては、前条に規定する援助を行うため、定期的に利用者の居宅を巡回して行う夜間対応型訪問介護(以下この章において「定期巡回サービス」という。)、あらかじめ利用者の心身の状況、その置かれている環境等を把握した上で随時利用者からの通報を受け、通報内容等を基に訪問介護員等(指定夜間対応型訪問介護の提供に当たる介護福祉士又は法第8条第2項に規定する政令で定める者(施行規則第22条の23第1項に規定する介護職員初任者研修課程を修了した者に限る。)をいう。以下この章において同じ。)の訪問の要否等を判断するサービス(以下「オペレーションセンターサービス」という。)及びオペレーションセンター(オペレーションセンターサービスを行うための次条第1項第1号に規定するオペレーションセンター従業者を置いている事務所をいう。以下同じ。)等からの随時の連絡に対応して行う夜間対応型訪問介護(以下この章において「随時訪問サービス」という。)を提供するものとする。
2 オペレーションセンターは、通常の事業の実施地域内に1か所以上設置しなければならない。ただし、定期巡回サービスを行う訪問介護員等が利用者から通報を受けることにより適切にオペレーションセンターサービスを実施することが可能であると認められる場合は、オペレーションセンターを設置しないことができる。
第2節 人員に関する基準
(従業者の職種及び員数等)
第47条 指定夜間対応型訪問介護の事業を行う者(以下「指定夜間対応型訪問介護事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「指定夜間対応型訪問介護事業所」という。)ごとに置くべき従業者(以下「夜間対応型訪問介護従業者」という。)の職種及び員数は、次のとおりとする。ただし、前条第2項ただし書の規定に基づきオペレーションセンターを設置しない場合は、オペレーションセンター従業者を置かないことができる。
(1) オペレーションセンター従業者 オペレーター(指定夜間対応型訪問介護を提供する時間帯を通じて利用者からの通報を受け付ける業務に当たる従業者をいう。以下この章において同じ。)として1以上及び利用者の面接その他の業務を行う者として1以上確保されるために必要な数以上
(2) 定期巡回サービスを行う訪問介護員等 交通事情、訪問頻度等を勘案し、利用者に適切に定期巡回サービスを提供するために必要な数以上
(3) 随時訪問サービスを行う訪問介護員等 指定夜間対応型訪問介護を提供する時間帯を通じて専ら随時訪問サービスの提供に当たる訪問介護員等が1以上確保されるために必要な数以上
2 オペレーターは、看護師、介護福祉士その他厚生労働大臣が定める者をもって充てなければならない。ただし、利用者の処遇に支障がない場合であって、指定夜間対応型訪問介護を提供する時間帯を通じてこれらの者との連携を確保しているときは、1年以上(特に業務に従事した経験が必要な者として厚生労働大臣が定めるものにあっては、3年以上)サービス提供責任者の業務に従事した経験を有する者をもって充てることができる。
3 オペレーターは、専らその職務に従事する者でなければならない。ただし、利用者の処遇に支障がない場合は、当該夜間対応型訪問介護事業所の定期巡回サービス、同一敷地内の指定訪問介護事業所若しくは指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の職務又は利用者以外の者からの通報を受け付ける業務に従事することができる。
4 指定夜間対応型訪問介護事業所の同一敷地内に次に掲げるいずれかの施設等がある場合において、当該施設等の入所者等の処遇に支障がない場合は、前項本文の規定にかかわらず、当該施設等の職員をオペレーターとして充てることができる。
(1) 指定短期入所生活介護事業所
(2) 指定短期入所療養介護事業所
(3) 指定特定施設
(4) 指定小規模多機能型居宅介護事業所
(5) 指定認知症対応型共同生活介護事業所
(6) 指定地域密着型特定施設
(7) 指定地域密着型介護老人福祉施設
(8) 指定看護小規模多機能型居宅介護事業所
(9) 指定介護老人福祉施設
(10) 介護老人保健施設
(11) 指定介護療養型医療施設
(12) 介護医療院
5 随時訪問サービスを行う訪問介護員等は、専ら当該随時訪問サービスの提供に当たる者でなければならない。ただし、利用者の処遇に支障がない場合は、当該夜間対応型訪問介護事業所の定期巡回サービス又は同一敷地内にある指定訪問介護事業所若しくは指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の職務に従事することができる。
(管理者)
第48条 指定夜間対応型訪問介護事業者は、指定夜間対応型訪問介護事業所ごとに専らその職務に従事する常勤の管理者を置かなければならない。ただし、指定夜間対応型訪問介護事業所の管理上支障がない場合は、当該事業所の他の職務又は同一敷地内の他の事業所、施設等(指定夜間対応型訪問介護事業者が、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者の指定を併せて受け、かつ、当該同一敷地内の他の事業所、施設等と一体的に運営している場合に限る。)の職務に従事することができるものとし、日中のオペレーションセンターサービスを実施する場合であって、指定訪問介護事業者(指定居宅サービス等基準第5条第1項に規定する指定訪問介護事業者をいう。)の指定を併せて受けて一体的に運営するときは、指定訪問介護事業所の職務に従事することができる。
第3節 設備に関する基準
第49条 指定夜間対応型訪問介護事業所には、事業運営を行うために必要な広さを有する専用の区画を設けるほか、指定夜間対応型訪問介護の提供に必要な設備及び備品等を備えなければならない。
2 指定夜間対応型訪問介護事業者は、利用者が円滑に通報し、迅速な対応を受けることができるよう、オペレーションセンターごとに次に掲げる機器等を備え、必要に応じてオペレーターに当該機器等を携帯させなければならない。ただし、第1号に掲げる機器等については、指定夜間対応型訪問介護事業者が適切に利用者の心身の状況等の情報を蓄積するための体制を確保している場合であって、オペレーターが当該情報を常時閲覧できるときは、これを備えないことができる。
(1) 利用者の心身の状況等の情報を蓄積することができる機器等
(2) 随時適切に利用者からの通報を受けることができる通信機器等
3 指定夜間対応型訪問介護事業者は、利用者が援助を必要とする状態となったときに適切にオペレーションセンターに通報できるよう、利用者に通信のための端末機器を配布しなければならない。ただし、利用者が適切にオペレーションセンターに随時の通報を行うことができる場合は、この限りでない。
第4節 運営に関する基準
(基本的取扱方針)
第50条 指定夜間対応型訪問介護は、定期巡回サービスについては、利用者の要介護状態の軽減又は悪化の防止に資するようその目標を設定して計画的に行うとともに、オペレーションセンターサービス及び随時訪問サービスについては、利用者からの随時の通報に適切に対応して行うものとし、利用者が夜間において安心してその居宅において生活を送ることができるものでなければならない。
2 指定夜間対応型訪問介護事業者は、自らその提供する指定夜間対応型訪問介護の質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。
(具体的取扱方針)
第51条 夜間対応型訪問介護従業者が行う指定夜間対応型訪問介護の方針は、次のとおりとする。
(1) 定期巡回サービスの提供に当たっては、夜間対応型訪問介護計画に基づき、利用者が安心してその居宅において生活を送るのに必要な援助を行うものとする。
(2) オペレーションセンター従業者は、随時訪問サービスを適切に行うため、利用者の面接及び1月ないし3月に1回程度の利用者の居宅への訪問を行い、随時利用者の心身の状況、その置かれている環境等の的確な把握に努め、利用者又はその家族に適切な相談及び助言を行うものとする。
(3) 随時訪問サービスの提供に当たっては、夜間対応型訪問介護計画に基づき、利用者からの随時の連絡に迅速に対応し、必要な援助を行うものとする。
(4) 指定夜間対応型訪問介護の提供に当たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、利用者又はその家族に対し、サービスの提供方法等について理解しやすいように説明するとともに、介護技術の進歩に対応し、適切な介護技術をもってサービスの提供を行うものとする。
(5) 夜間対応型訪問介護従業者は、利用者からの連絡内容や利用者の心身の状況を勘案し必要があると認める場合は、利用者が利用する指定訪問看護ステーション(指定居宅サービス等基準第60条第1項第1号に規定する指定訪問看護ステーションをいう。)への連絡を行う等の適切な措置を講じるものとする。
(6) 指定夜間対応型訪問介護の提供に当たり利用者から合鍵を預かる場合は、その管理を厳重に行うとともに、管理方法、紛失した場合の対処方法その他必要な事項を記載した文書を利用者に交付するものとする。
(計画の作成等)
第52条 オペレーションセンター従業者(オペレーションセンターを設置しない場合は、訪問介護員等。以下この章において同じ。)は、利用者の日常生活全般の状況及び希望を踏まえ、定期巡回サービス及び随時訪問サービスの目標、当該目標を達成するための具体的な定期巡回サービス及び随時訪問サービスの内容等を記載した夜間対応型訪問介護計画を作成しなければならない。
2 夜間対応型訪問介護計画は、既に居宅サービス計画が作成されている場合は、当該居宅サービス計画の内容に沿って作成しなければならない。
3 オペレーションセンター従業者は、夜間対応型訪問介護計画の作成に当たっては、その内容について利用者又はその家族に対して説明し、利用者の同意を得なければならない。
4 オペレーションセンター従業者は、夜間対応型訪問介護計画を作成した場合は、当該計画を利用者に交付しなければならない。
5 オペレーションセンター従業者は、夜間対応型訪問介護計画の作成後、当該計画の実施状況の把握を行い、必要に応じて当該計画の変更を行うものとする。
(緊急時等の対応)
第53条 訪問介護員等は、現に指定夜間対応型訪問介護の提供を行っているときに利用者に病状の急変が生じた場合その他必要な場合は、速やかに主治医への連絡を行う等の必要な措置を講じなければならない。
(管理者等の責務)
第54条 指定夜間対応型訪問介護事業所の管理者は、当該事業所の従業者及び業務の管理を一元的に行わなければならない。
2 指定夜間対応型訪問介護事業所の管理者は、当該事業所の従業者に対し、この節の規定を遵守させるために必要な指揮命令を行うものとする。
3 オペレーションセンター従業者は、指定夜間対応型訪問介護事業所に対する指定夜間対応型訪問介護の利用申込みに係る調整、訪問介護員等に対する技術指導等のサービス内容の管理を行うものとする。
(運営規程)
第55条 指定夜間対応型訪問介護事業者は、指定夜間対応型訪問介護事業所ごとに、次に掲げる事業運営についての重要事項に関する規程(以下この章において「運営規程」という。)を定めておかなければならない。
(1) 事業の目的及び運営の方針
(2) 従業者の職種、員数及び職務の内容
(3) 営業日及び営業時間
(4) 指定夜間対応型訪問介護の内容及び利用料その他の費用の額
(5) 通常の事業の実施地域
(6) 緊急時等における対応方法
(7) 合鍵の管理方法及び紛失した場合の対処方法
(8) 虐待の防止のための措置に関する事項
(9) その他運営に関する重要事項
(勤務体制等)
第56条 指定夜間対応型訪問介護事業者は、利用者に対し適切な指定夜間対応型訪問介護を提供できるよう、指定夜間対応型訪問介護事業所ごとに、夜間対応型訪問介護従業者の勤務体制を定めておかなければならない。
2 指定夜間対応型訪問介護事業者は、指定夜間対応型訪問介護事業所ごとに、当該事業所の訪問介護員等により定期巡回サービス及び随時訪問サービスを提供しなければならない。ただし、指定夜間対応型訪問介護事業所が、適切に指定夜間対応型訪問介護を利用者に提供する体制を構築しており、他の指定訪問介護事業所又は指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所(以下この条において「指定訪問介護事業所等」という。)との密接な連携を図ることにより当該指定夜間対応型訪問介護事業所の効果的な運営を期待することができる場合であって、利用者の処遇に支障がないときは、町長が町内の実情を勘案し適切と認める範囲内において、指定夜間対応型訪問介護の事業の一部を、当該他の指定訪問介護事業所等の従業者に行わせることができる。
3 前項本文の規定にかかわらず、オペレーションセンターサービスについては、町長が町内の実情を勘案し適切と認める範囲内において、複数の指定夜間対応型訪問介護事業所の間の契約に基づき、当該複数の指定夜間対応型訪問介護事業所が密接な連係を図ることにより、一体的に利用者又はその家族等からの通報を受けることができる。
4 指定夜間対応型訪問介護事業者は、訪問介護員等の資質向上のため、その研修の機会を確保しなければならない。
5 指定夜間対応型訪問介護事業者は、適切な指定夜間対応型訪問介護の提供を確保する観点から、職場において行われる性的な言動又は優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより夜間対応型訪問介護従業者の就業環境が害されることを防止するための方針の明確化等の必要な措置を講じなければならない。
(地域との連携等)
第57条 指定夜間対応型訪問介護事業者は、事業運営に当たっては、提供した指定夜間対応型訪問介護に関する利用者からの苦情に関して町等が派遣する者が相談及び援助を行う事業その他の町が実施する事業に協力するよう努めなければならない。
2 指定夜間対応型訪問介護事業者は、指定夜間対応型訪問介護事業所の所在する建物と同一の建物に居住する利用者に対して指定夜間対応型訪問介護を提供する場合には、当該建物に居住する利用者以外の者に対しても指定夜間対応型訪問介護の提供を行うよう努めなければならない。
(記録の整備)
第58条 指定夜間対応型訪問介護事業者は、従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。
2 指定夜間対応型訪問介護事業者は、利用者に対する指定夜間対応型訪問介護の提供に関する次に掲げる記録を整備し、その完結の日から5年間保存しなければならない。
(1) 夜間対応型訪問介護計画
(準用規定)
第59条 第12条から第24条まで、第27条、第28条、第32条の2から第38条まで及び第40条から第41条までの規定は、夜間対応型訪問介護の事業について準用する。この場合において、第12条第1項、第21条、第32条の2第2項、第33条第1項並びに第3項第1号及び第3号、第34条第1項並びに第40条の2第1号及び第3号中「定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者」とあるのは「夜間対応型訪問介護従業者」と、第17条中「計画作成責任者」とあるのは「オペレーションセンター従業者(オペレーションセンターを設置しない場合は、訪問介護員等)」と、第27条中「定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者」とあるのは「訪問介護員等」と、「指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護(随時対応サービスを除く。)」とあるのは「指定夜間対応型訪問介護」と読み替えるものとする。
第3章の2 地域密着型通所介護
第1節 基本方針
第59条の2 指定地域密着型サービスに該当する地域密着型通所介護(以下「指定地域密着型通所介護」という。)の事業は、要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう生活機能の維持又は向上を目指し、必要な日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者の社会的孤立感の解消及び心身の機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない。
第2節 人員に関する基準
(従業者の員数)
第59条の3 指定地域密着型通所介護の事業を行う者(以下「指定地域密着型通所介護事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「指定地域密着型通所介護事業所」という。)ごとに置くべき従業者(以下この節から第4節までにおいて「地域密着型通所介護従業者」という。)の員数は、次のとおりとする。
(1) 生活相談員 指定地域密着型通所介護の提供日ごとに、当該指定地域密着型通所介護を提供している時間帯に生活相談員(専ら当該指定地域密着型通所介護の提供に当たる者に限る。)が勤務している時間数の合計数を当該指定地域密着型通所介護を提供している時間帯の時間数で除して得た数が1以上確保されるために必要と認められる数
(2) 看護師又は准看護師(以下この章において「看護職員」という。) 指定地域密着型通所介護の単位ごとに、専ら当該指定地域密着型通所介護の提供に当たる看護職員が1以上確保されるために必要と認められる数
(3) 介護職員 指定地域密着型通所介護の単位ごとに、当該指定地域密着型通所介護を提供している時間帯に介護職員(専ら当該指定地域密着型通所介護の提供に当たる者に限る。)が勤務している時間数の合計数を当該指定地域密着型通所介護を提供している時間数(次項において「提供単位時間数」という。)で除して得た数が利用者(当該指定地域密着型通所介護事業者が法第115条の45第1項第1号ロに規定する第1号通所事業(地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律(平成26年法律第83号)第5条による改正前の法第8条の2第7項に規定する介護予防通所介護に相当するものとして町が定めるものに限る。)に係る指定事業者の指定を併せて受け、かつ、指定地域密着型通所介護の事業と当該第1号通所事業とが同一の事業所において一体的に運営されている場合にあっては、当該事業所における指定地域密着型通所介護又は当該第1号通所事業の利用者。以下この節及び次節において同じ。)の数が15人までの場合にあっては1以上、15人を超える場合にあっては15人を超える部分の数を5で除して得た数に1を加えた数以上確保されるために必要と認められる数
(4) 機能訓練指導員 1以上
5 前各項の指定地域密着型通所介護の単位は、指定地域密着型通所介護であってその提供が同時に1又は複数の利用者に対して一体的に行われるものをいう。
6 第1項第4号の機能訓練指導員は、日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う能力を有する者とし、当該指定地域密着型通所介護事業所の他の職務に従事することができるものとする。
7 第1項の生活相談員又は介護職員のうち1人以上は、常勤でなければならない。
(管理者)
第59条の4 指定地域密着型通所介護事業者は、指定地域密着型通所介護事業所ごとに専らその職務に従事する常勤の管理者を置かなければならない。ただし、指定地域密着型通所介護事業所の管理上支障がない場合は、当該指定地域密着型通所介護事業所の他の職務に従事し、又は同一敷地内にある他の事業所、施設等の職務に従事することができるものとする。
第3節 設備に関する基準
第59条の5 指定地域密着型通所介護事業所は、食堂、機能訓練室、静養室、相談室及び事務室を有するほか、消火設備その他の非常災害に際して必要な設備並びに指定地域密着型通所介護の提供に必要なその他の設備及び備品等を備えなければならない。
2 前項に掲げる設備の基準は、次のとおりとする。
(1) 食堂及び機能訓練室
ア 食堂及び機能訓練室は、それぞれ必要な広さを有するものとし、その合計した面積は、3平方メートルに利用定員を乗じて得た面積以上とすること。
イ アにかかわらず、食堂及び機能訓練室は、食事の提供の際にはその提供に支障がない広さを確保でき、かつ、機能訓練を行う際にはその実施に支障がない広さを確保できる場合にあっては、同一の場所とすることができる。
(2) 相談室 遮へい物の設置等により相談の内容が漏えいしないよう配慮されていること。
3 第1項に掲げる設備は、専ら当該指定地域密着型通所介護の事業の用に供するものでなければならない。ただし、利用者に対する指定地域密着型通所介護の提供に支障がない場合は、この限りでない。
5 指定地域密着型通所介護事業者が第59条の3第1項第3号に規定する第1号通所事業に係る指定事業者の指定を併せて受け、かつ、指定地域密着型通所介護の事業と当該第1号通所事業とが同一の事業所において一体的に運営されている場合については、町の定める当該第1号通所事業の設備に関する基準を満たすことをもって、第1項から第3項までに規定する基準を満たしているものとみなすことができる。
第4節 運営に関する基準
(心身の状況等の把握)
第59条の6 指定地域密着型通所介護事業者は、指定地域密着型通所介護の提供に当たっては、利用者に係る指定居宅介護支援事業者が開催するサービス担当者会議等を通じて、利用者の心身の状況、その置かれている環境、他の保健医療サービス又は福祉サービスの利用状況等の把握に努めなければならない。
(利用料等の受領)
第59条の7 指定地域密着型通所介護事業者は、法定代理受領サービスに該当する指定地域密着型通所介護を提供した際には、その利用者から利用料の一部として、当該指定地域密着型通所介護に係る地域密着型介護サービス費用基準額から当該指定地域密着型通所介護事業者に支払われる地域密着型介護サービス費の額を控除して得た額の支払を受けるものとする。
2 指定地域密着型通所介護事業者は、法定代理受領サービスに該当しない指定地域密着型通所介護を提供した際にその利用者から支払を受ける利用料の額と、指定地域密着型通所介護に係る地域密着型介護サービス費用基準額との間に、不合理な差額が生じないようにしなければならない。
3 指定地域密着型通所介護事業者は、前2項の支払を受ける額のほか、次に掲げる費用の額の支払を利用者から受けることができる。
(1) 利用者の選定により通常の事業の実施地域以外の地域に居住する利用者に対して行う送迎に要する費用
(2) 指定地域密着型通所介護に通常要する時間を超える指定地域密着型通所介護であって利用者の選定に係るものの提供に伴い必要となる費用の範囲内において、通常の指定地域密着型通所介護に係る地域密着型介護サービス費用基準額を超える費用
(3) 食事の提供に要する費用
(4) おむつ代
(5) 前各号に掲げるもののほか、指定地域密着型通所介護の提供において提供される便宜のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その利用者に負担させることが適当と認められる費用
4 前項第3号に掲げる費用については、別に厚生労働大臣が定めるところによるものとする。
5 指定地域密着型通所介護事業者は、第3項の費用の額に係るサービスの提供に当たっては、あらかじめ、利用者又はその家族に対し、当該サービスの内容及び費用について説明を行い、利用者の同意を得なければならない。
(指定地域密着型通所介護の基本取扱方針)
第59条の8 指定地域密着型通所介護は、利用者の要介護状態の軽減又は悪化の防止に資するよう、その目標を設定し、計画的に行われなければならない。
2 指定地域密着型通所介護事業者は、自らその提供する指定地域密着型通所介護の質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。
(指定地域密着型通所介護の具体的取扱方針)
第59条の9 指定地域密着型通所介護の方針は、次に掲げるところによるものとする。
(1) 指定地域密着型通所介護は、利用者が住み慣れた地域での生活を継続することができるよう、地域住民との交流や地域活動への参加を図りつつ、利用者の心身の状況を踏まえ、妥当適切に行うものとする。
(2) 指定地域密着型通所介護は、利用者一人一人の人格を尊重し、利用者がそれぞれの役割を持って日常生活を送ることができるよう配慮して行うものとする。
(3) 指定地域密着型通所介護の提供に当たっては、次条第1項に規定する地域密着型通所介護計画に基づき、漫然、かつ、画一的にならないように、利用者の機能訓練及びその者が日常生活を営むことができるよう必要な援助を行うものとする。
(4) 地域密着型通所介護従業者は、指定地域密着型通所介護の提供に当たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、利用者又はその家族に対し、サービスの提供方法等について、理解しやすいように説明を行うものとする。
(5) 指定地域密着型通所介護の提供に当たっては、介護技術の進歩に対応し、適切な介護技術をもってサービスの提供を行うものとする。
(6) 指定地域密着型通所介護事業者は、常に利用者の心身の状況を的確に把握しつつ、相談援助等の生活指導、機能訓練その他必要なサービスを利用者の希望に添って適切に提供する。特に、認知症(法第5条の2に規定する認知症をいう。以下同じ。)である要介護者に対しては、必要に応じ、その特性に対応したサービスの提供ができる体制を整えるものとする。
(地域密着型通所介護計画の作成)
第59条の10 指定地域密着型通所介護事業所の管理者は、利用者の心身の状況、希望及びその置かれている環境を踏まえて、機能訓練等の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を記載した地域密着型通所介護計画を作成しなければならない。
2 地域密着型通所介護計画は、既に居宅サービス計画が作成されている場合は、当該居宅サービス計画の内容に沿って作成しなければならない。
3 指定地域密着型通所介護事業所の管理者は、地域密着型通所介護計画の作成に当たっては、その内容について利用者又はその家族に対して説明し、利用者の同意を得なければならない。
4 指定地域密着型通所介護事業所の管理者は、地域密着型通所介護計画を作成した際には、当該地域密着型通所介護計画を利用者に交付しなければならない。
5 地域密着型通所介護従業者は、それぞれの利用者について、地域密着型通所介護計画に従ったサービスの実施状況及び目標の達成状況の記録を行う。
(管理者の責務)
第59条の11 指定地域密着型通所介護事業所の管理者は、当該指定地域密着型通所介護事業所の従業者の管理及び指定地域密着型通所介護の利用の申込みに係る調整、業務の実施状況の把握その他の管理を一元的に行うものとする。
2 指定地域密着型通所介護事業所の管理者は、当該指定地域密着型通所介護事業所の従業者にこの節の規定を遵守させるため必要な指揮命令を行うものとする。
(運営規程)
第59条の12 指定地域密着型通所介護事業者は、指定地域密着型通所介護事業所ごとに、次に掲げる事業の運営についての重要事項に関する規程(以下この節において「運営規程」という。)を定めておかなければならない。
(1) 事業の目的及び運営の方針
(2) 従業者の職種、員数及び職務の内容
(3) 営業日及び営業時間
(4) 指定地域密着型通所介護の利用定員
(5) 指定地域密着型通所介護の内容及び利用料その他の費用の額
(6) 通常の事業の実施地域
(7) サービス利用に当たっての留意事項
(8) 緊急時等における対応方法
(9) 非常災害対策
(10) 虐待の防止のための措置に関する事項
(11) その他運営に関する重要事項
(勤務体制の確保等)
第59条の13 指定地域密着型通所介護事業者は、利用者に対し適切な指定地域密着型通所介護を提供できるよう、指定地域密着型通所介護事業所ごとに従業者の勤務の体制を定めておかなければならない。
2 指定地域密着型通所介護事業者は、指定地域密着型通所介護事業所ごとに、当該指定地域密着型通所介護事業所の従業者によって指定地域密着型通所介護を提供しなければならない。ただし、利用者の処遇に直接影響を及ぼさない業務については、この限りでない。
3 指定地域密着型通所介護事業者は、地域密着型通所介護従業者の資質の向上のために、その研修の機会を確保しなければならない。この場合において、当該指定地域密着型通所介護事業者は、全ての地域密着型通所介護従業者(看護師、准看護師、介護福祉士、介護支援専門員、法第8条第2項に規定する政令で定める者等の資格を有する者その他これに類する者を除く。)に対し、認知症介護に係る基礎的な研修を受講させるために必要な措置を講じなければならない。
4 指定地域密着型通所介護事業者は、適切な指定地域密着型通所介護の提供を確保する観点から、職場において行われる性的な言動又は優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより地域密着型通所介護従業者の就業環境が害されることを防止するための方針の明確化等の必要な措置を講じなければならない。
(定員の遵守)
第59条の14 指定地域密着型通所介護事業者は、利用定員を超えて指定地域密着型通所介護の提供を行ってはならない。ただし、災害その他のやむを得ない事情がある場合は、この限りでない。
(非常災害対策)
第59条の15 指定地域密着型通所介護事業者は、非常災害に関する具体的計画を立て、非常災害時の関係機関への通報及び連携体制を整備し、それらを定期的に従業者に周知するとともに、定期的に避難、救出その他必要な訓練を行わなければならない。
2 指定地域密着型通所介護事業者は、前項に規定する訓練の実施に当たり、地域住民の参加が得られるよう連携に努めなければならない。
(衛生管理等)
第59条の16 指定地域密着型通所介護事業者は、利用者の使用する施設、食器その他の設備又は飲用に供する水について、衛生的な管理に努め、又は衛生上必要な措置を講じなければならない。
2 指定地域密着型通所介護事業者は、当該指定地域密着型通所介護事業所における感染症の発生又はまん延を防止するため、次に掲げる措置を講じなければならない。
(1) 指定地域密着型通所介護事業所における感染症の予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。)をおおむね6月に1回以上開催するとともに、その結果について、地域密着型通所介護従業者に周知徹底を図ること。
(2) 指定地域密着型通所介護事業所における感染症の予防及びまん延の防止のための指針を整備すること。
(3) 指定地域密着型通所介護事業所において、地域密着型通所介護従業者に対し、感染症の予防及びまん延の防止のための研修及び訓練を定期的に実施すること。
(地域との連携等)
第59条の17 指定地域密着型通所介護事業者は、指定地域密着型通所介護の提供に当たっては、利用者、利用者の家族、地域住民の代表者、町の職員又は当該指定地域密着型通所介護事業所が所在する区域を管轄する法第115条の46第1項に規定する地域包括支援センターの職員、地域密着型通所介護について知見を有する者等により構成される協議会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとし、利用者等が参加する場合にあっては、テレビ電話装置等の活用について当該利用者等の同意を得なければならない。以下この項において「運営推進会議」という。)を設置し、おおむね6月に1回以上、運営推進会議に対し指定地域密着型通所介護の活動状況を報告し、運営推進会議による評価を受けるとともに、運営推進会議から必要な要望、助言等を聴く機会を設けなければならない。
2 指定地域密着型通所介護事業者は、前項の報告、評価、要望、助言等についての記録を作成するとともに、当該記録を公表しなければならない。
3 指定地域密着型通所介護事業者は、その事業の運営に当たっては、地域住民又はその自発的な活動等との連携及び協力を行う等の地域との交流を図らなければならない。
4 指定地域密着型通所介護事業者は、その事業の運営に当たっては、提供した指定地域密着型通所介護に関する利用者からの苦情に関して、町等が派遣する者が相談及び援助を行う事業その他の町が実施する事業に協力するよう努めなければならない。
5 指定地域密着型通所介護事業者は、指定地域密着型通所介護事業所の所在する建物と同一の建物に居住する利用者に対して指定地域密着型通所介護を提供する場合には、当該建物に居住する利用者以外の者に対しても指定地域密着型通所介護の提供を行うよう努めなければならない。
(事故発生時の対応)
第59条の18 指定地域密着型通所介護事業者は、利用者に対する指定地域密着型通所介護の提供により事故が発生した場合は、町、当該利用者の家族、当該利用者に係る指定居宅介護支援事業者等に連絡を行うとともに、必要な措置を講じなければならない。
2 指定地域密着型通所介護事業者は、前項の事故の状況及び事故に際して採った処置について記録しなければならない。
3 指定地域密着型通所介護事業者は、利用者に対する指定地域密着型通所介護の提供により賠償すべき事故が発生した場合は、損害賠償を速やかに行わなければならない。
(記録の整備)
第59条の19 指定地域密着型通所介護事業者は、従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。
2 指定地域密着型通所介護事業者は、利用者に対する指定地域密着型通所介護の提供に関する次に掲げる記録を整備し、その完結の日から5年間保存しなければならない。
(1) 地域密着型通所介護計画
(5) 前条第2項に規定する事故の状況及び事故に際して採った処置についての記録
(6) 第59条の17第2項に規定する報告、評価、要望、助言等の記録
第5節 共生型地域密着型サービスに関する基準
(共生型地域密着型通所介護の基準)
第59条の20の2 地域密着型通所介護に係る共生型地域密着型サービス(以下この条及び次条において「共生型地域密着型通所介護」という。)の事業を行う指定生活介護事業者(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第171号。以下この条において「指定障害福祉サービス等基準」という。)第78条第1項に規定する指定生活介護事業者をいう。)、指定自立訓練(機能訓練)事業者(指定障害福祉サービス等基準第156条第1項に規定する指定自立訓練(機能訓練)事業者をいう。)、指定自立訓練(生活訓練)事業者(指定障害福祉サービス等基準第166条第1項に規定する指定自立訓練(生活訓練)事業者をいう。)、指定児童発達支援事業者(児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成24年厚生労働省令第15号。以下この条において「指定通所支援基準」という。)第5条第1項に規定する指定児童発達支援事業者をいい、主として重症心身障害児(児童福祉法(昭和22年法律第164号)第7条第2項に規定する重症心身障害児をいう。以下この条において同じ。)を通わせる事業所において指定児童発達支援(指定通所支援基準第4条に規定する指定児童発達支援をいう。第1号において同じ。)を提供する事業者を除く。)及び指定放課後等デイサービス事業者(指定通所支援基準第66条第1項に規定する指定放課後等デイサービス事業者をいい、主として重症心身障害児を通わせる事業所において指定放課後等デイサービス(指定通所支援基準第65条に規定する指定放課後等デイサービスをいう。)を提供する事業者を除く。)が当該事業に関して満たすべき基準は、次のとおりとする。
(1) 指定生活介護事業所(指定障害福祉サービス等基準第78条第1項に規定する指定生活介護事業所をいう。)、指定自立訓練(機能訓練)事業所(指定障害福祉サービス等基準第156条第1項に規定する指定自立訓練(機能訓練)事業所をいう。)、指定自立訓練(生活訓練)事業所(指定障害福祉サービス等基準第166条第1項に規定する指定自立訓練(生活訓練)事業所をいう。)、指定児童発達支援事業所(指定通所支援基準第5条第1項に規定する指定児童発達支援事業所をいう。)又は指定放課後等デイサービス事業所(指定通所支援基準第66条第1項に規定する指定放課後等デイサービス事業所をいう。)(以下この号において「指定生活介護事業所等」という。)の従業者の員数が、当該指定生活介護事業所等が提供する指定生活介護(指定障害福祉サービス等基準第77条に規定する指定生活介護をいう。)、指定自立訓練(機能訓練)(指定障害福祉サービス等基準第155条に規定する指定自立訓練(機能訓練)をいう。)、指定自立訓練(生活訓練)(指定障害福祉サービス等基準第165条に規定する指定自立訓練(生活訓練)をいう。)、指定児童発達支援又は指定放課後等デイサービス(以下この号において「指定生活介護等」という。)の利用者の数を指定生活介護等の利用者及び共生型地域密着型通所介護の利用者の数の合計数であるとした場合における当該指定生活介護事業所等として必要とされる数以上であること。
(2) 共生型地域密着型通所介護の利用者に対して適切なサービスを提供するため、指定地域密着型通所介護事業所その他の関係施設から必要な技術的支援を受けていること。
(準用規定)
第59条の20の3 第12条から第16条まで、第18条から第20条まで、第22条、第24条、第28条、第32条の2、第34条から第38条まで、第40条の2、第41条、第53条、第59条の2、第59条の4及び第59条の5第4項並びに前節(第59条の20を除く。)の規定は、共生型地域密着型通所介護の事業について準用する。この場合において、第12条第1項中「第31条に規定する運営規程」とあるのは「運営規程(第59条の12に規定する重要事項に関する規程をいう。第34条第1項において同じ。)」と、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者」とあるのは「共生型地域密着型通所介護の提供に当たる従業者(以下「共生型地域密着型通所介護従業者」という。)」と、第32条の2第2項、第34条第1項並びに第40条の2第1号及び第3号中「定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者」とあるのは「共生型地域密着型通所介護従業者」と、第59条の5第4項中「前項ただし書の場合(指定地域密着型通所介護事業者が第1項の設備を利用し、夜間及び深夜に指定地域密着型通所介護以外のサービスを提供する場合に限る。)」とあるのは「共生型地域密着型通所介護事業者が共生型地域密着型通所介護事業所の設備を利用し、夜間及び深夜に共生型地域密着型通所介護以外のサービスを提供する場合」と、第59条の9第4号、第59条の10第5項、第59条の13第3項及び第4項並びに第59条の16第2項第1号及び第3号中「地域密着型通所介護従業者」とあるのは「共生型地域密着型通所介護従業者」と、第59条の19第2項第2号中「次条において準用する第22条第2項」とあるのは「第22条第2項」と、同項第3号中「次条において準用する第28条」とあるのは「第28条」と、同項第4号中「次条において準用する第38条第2項」とあるのは「第38条第2項」と読み替えるものとする。
第6節 指定療養通所介護の事業の基本方針並びに人員、設備及び運営に関する基準
第1款 趣旨及び基本方針
(基本方針)
第59条の22 指定療養通所介護の事業は、要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう生活機能の維持又は向上を目指し、必要な日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者の社会的孤立感の解消及び心身の機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない。
2 指定療養通所介護の事業を行う者(以下「指定療養通所介護事業者」という。)は、指定療養通所介護の提供に当たっては、利用者の主治の医師及び当該利用者の利用している訪問看護事業者(指定訪問看護事業者又は健康保険法(大正11年法律第70号)第88条第1項に規定する指定訪問看護事業者をいう。以下この節において同じ。)等との密接な連携に努めなければならない。
第2款 人員に関する基準
(従業者の員数)
第59条の23 指定療養通所介護事業者が当該事業を行う事業所(以下「指定療養通所介護事業所」という。)ごとに置くべき指定療養通所介護の提供に当たる看護職員又は介護職員(以下この節において「療養通所介護従業者」という。)の員数は、利用者の数が1.5に対し、提供時間帯を通じて専ら当該指定療養通所介護の提供に当たる療養通所介護従業者が1以上確保されるために必要と認められる数以上とする。
2 前項の療養通所介護従業者のうち1人以上は、常勤の看護師であって専ら指定療養通所介護の職務に従事する者でなければならない。
(管理者)
第59条の24 指定療養通所介護事業者は、指定療養通所介護事業所ごとに専らその職務に従事する常勤の管理者を置かなければならない。ただし、指定療養通所介護事業所の管理上支障がない場合は、当該指定療養通所介護事業所の他の職務に従事し、又は同一敷地内にある他の事業所、施設等の職務に従事することができるものとする。
2 指定療養通所介護事業所の管理者は、看護師でなければならない。
3 指定療養通所介護事業所の管理者は、適切な指定療養通所介護を行うために必要な知識及び技能を有する者でなければならない。
第3款 設備に関する基準
(利用定員)
第59条の25 指定療養通所介護事業所は、その利用定員(当該指定療養通所介護事業所において同時に指定療養通所介護の提供を受けることができる利用者の数の上限をいう。以下この節において同じ。)を18人以下とする。
(設備及び備品等)
第59条の26 指定療養通所介護事業所は、指定療養通所介護を行うのにふさわしい専用の部屋を有するほか、消火設備その他の非常災害に際して必要な設備並びに指定療養通所介護の提供に必要な設備及び備品等を備えなければならない。
2 前項に掲げる専用の部屋の面積は、6.4平方メートルに利用定員を乗じた面積以上とする。
3 第1項に掲げる設備は、専ら当該指定療養通所介護の事業の用に供するものでなければならない。ただし、利用者に対する指定療養通所介護の提供に支障がない場合は、この限りでない。
第4款 運営に関する基準
(内容及び手続の説明及び同意)
第59条の27 指定療養通所介護事業者は、指定療養通所介護の提供の開始に際し、あらかじめ、利用申込者又はその家族に対し、第59条の34に規定する重要事項に関する規程の概要、療養通所介護従業者勤務の体制、第59条の32第1項に規定する利用者ごとに定めた緊急時等の対応策、主治の医師及び第59条の35第1項に規定する緊急時対応医療機関との連絡体制並びにその他の利用申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を記した文書を交付して説明を行い、当該提供の開始について利用申込者の同意を得なければならない。
(心身の状況等の把握)
第59条の28 指定療養通所介護事業者は、指定療養通所介護の提供に当たっては、利用者に係る指定居宅介護支援事業者が開催するサービス担当者会議等を通じて、利用者の心身の状況、その置かれている環境、他の保健医療サービス又は福祉サービスの利用状況等の把握に努めなければならない。
2 指定療養通所介護事業者は、体調の変化等に応じた適切なサービスを提供できるよう、特に利用者の主治の医師及び当該利用者が利用する訪問看護事業者等との密接な連携を図り、利用者の心身の状況等の把握に努めなければならない。
(指定居宅介護支援事業者等との連携)
第59条の29 指定療養通所介護事業者は、指定療養通所介護を提供するに当たっては、指定居宅介護支援事業者その他保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。
2 指定療養通所介護事業者は、利用者に対する指定療養通所介護の提供の適否について、主治の医師を含めたサービス担当者会議において検討するため、当該利用者に係る指定居宅介護支援事業者に対して必要な情報を提供するように努めなければならない。
3 指定療養通所介護事業者は、利用者に係る指定居宅介護支援事業者に対して、居宅サービス計画の作成及び変更等に必要な情報を提供するように努めなければならない。
4 指定療養通所介護事業者は、指定療養通所介護の提供の終了に際しては、利用者又はその家族に対して適切な指導を行うとともに、当該利用者に係る指定居宅介護支援事業者に対する情報の提供及び保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。
(指定療養通所介護の具体的取扱方針)
第59条の30 指定療養通所介護の方針は、次に掲げるところによるものとする。
(1) 指定療養通所介護の提供に当たっては、次条第1項に規定する療養通所介護計画に基づき、利用者の機能訓練及びその者が日常生活を営むことができるよう必要な援助を行うものとする。
(2) 療養通所介護従業者は、指定療養通所介護の提供に当たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、利用者又はその家族に対し、サービスの提供方法等について、理解しやすいように説明を行うものとする。
(3) 指定療養通所介護の提供に当たっては、介護技術の進歩に対応し、適切な介護技術をもってサービスの提供を行うものとする。
(4) 指定療養通所介護事業者は、利用者の体調の変化等に応じた適切なサービスを提供できるよう、利用者の主治の医師や当該利用者の利用する訪問看護事業者等との密接な連携を図り、サービスの提供方法及び手順等についての情報の共有を十分に図るものとする。
(5) 指定療養通所介護事業者は、常に利用者の心身の状況を的確に把握しつつ、相談援助等の生活指導、機能訓練その他必要なサービスを利用者の希望に添って適切に提供するものとする。
(療養通所介護計画の作成)
第59条の31 指定療養通所介護事業所の管理者は、利用者の心身の状況、希望及びその置かれている環境を踏まえて、機能訓練等の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を記載した療養通所介護計画を作成しなければならない。
2 療養通所介護計画は、既に居宅サービス計画が作成されている場合は、当該居宅サービス計画の内容に沿って作成しなければならない。
3 療養通所介護計画は、既に訪問看護計画書(指定居宅サービス等基準第70条第1項に規定する訪問看護計画書又は指定訪問看護の事業の人員及び運営に関する基準(平成12年厚生省令第80号)第17条第1項に規定する訪問看護計画書をいう。以下この節において同じ。)が作成されている場合は、当該訪問看護計画書の内容との整合を図りつつ、作成しなければならない。
4 指定療養通所介護事業所の管理者は、療養通所介護計画の作成に当たっては、その内容について利用者又はその家族に対して説明し、利用者の同意を得なければならない。
5 指定療養通所介護事業所の管理者は、療養通所介護計画を作成した際には、当該療養通所介護計画を利用者に交付しなければならない。
6 療養通所介護従業者は、それぞれの利用者について、療養通所介護計画に従ったサービスの実施状況及び目標の達成状況の記録を行う。
(緊急時等の対応)
第59条の32 指定療養通所介護事業者は、現に指定療養通所介護の提供を行っているときに利用者の病状の急変が生じた場合等に備え、主治の医師とともに、その場合の対応策(以下この節において「緊急時等の対応策」という。)について利用者ごとに検討し、緊急時等の対応策をあらかじめ定めておかなければならない。
2 指定療養通所介護事業者は、緊急時等の対応策について、利用者及びその家族に対して十分に説明し、利用者及びその家族が安心してサービスを利用できるよう配慮しなければならない。
3 療養通所介護従業者は、現に指定療養通所介護の提供を行っているときに利用者の病状の急変が生じた場合その他必要な場合は、緊急時等の対応策に基づき、速やかに主治の医師又は第59条の35第1項に規定する緊急時対応医療機関への連絡を行う等の必要な措置を講じなければならない。
4 指定療養通所介護事業者は、利用者の主治の医師と密接な連携をとりながら、利用者の状態の変化に応じて緊急時等の対応策の変更を行うものとする。
(管理者の責務)
第59条の33 指定療養通所介護事業所の管理者は、当該指定療養通所介護事業所の従業者の管理及び指定療養通所介護の利用の申込みに係る調整、業務の実施状況の把握その他の管理を一元的に行うものとする。
2 指定療養通所介護事業所の管理者は、利用者の体調の変化等に応じた適切なサービスを提供できるよう、利用者の主治の医師や当該利用者が利用する訪問看護事業者等との密接な連携を図り、サービスの提供方法及び手順等についての情報の共有を十分に行わなければならない。
3 指定療養通所介護事業所の管理者は、指定療養通所介護の提供に適切な環境を整備しなければならない。
4 指定療養通所介護事業所の管理者は、指定療養通所介護の利用者個々の療養通所介護計画の作成に関し、必要な指導及び管理を行わなければならない。
5 指定療養通所介護事業所の管理者は、当該指定療養通所介護事業所の従業者にこの款の規定を遵守させるため必要な指揮命令を行うものとする。
(運営規程)
第59条の34 指定療養通所介護事業者は、指定療養通所介護事業所ごとに次に掲げる事業の運営についての重要事項に関する規程(以下この節において「運営規程」という。)を定めておかなければならない。
(1) 事業の目的及び運営の方針
(2) 従業者の職種、員数及び職務の内容
(3) 営業日及び営業時間
(4) 指定療養通所介護の利用定員
(5) 指定療養通所介護の内容及び利用料その他の費用の額
(6) 通常の事業の実施地域
(7) サービス利用に当たっての留意事項
(8) 非常災害対策
(9) 虐待の防止のための措置に関する事項
(10) その他運営に関する重要事項
(緊急時対応医療機関)
第59条の35 指定療養通所介護事業者は、利用者の病状の急変等に備えるため、あらかじめ、緊急時対応医療機関を定めておかなければならない。
2 緊急時対応医療機関は、指定療養通所介護事業所と同一の敷地内に存し、又は隣接し、若しくは近接していなければならない。
3 指定療養通所介護事業者は、緊急時において円滑な協力を得るため、当該緊急時対応医療機関との間であらかじめ必要な事項を取り決めておかなければならない。
(安全・サービス提供管理委員会の設置)
第59条の36 指定療養通所介護事業者は、安全、かつ、適切なサービスの提供を確保するため、地域の医療関係団体に属する者、地域の保健、医療又は福祉の分野を専門とする者その他指定療養通所介護の安全、かつ、適切なサービスの提供を確保するために必要と認められる者から構成される安全・サービス提供管理委員会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。次項において「委員会」という。)を設置しなければならない。
2 指定療養通所介護事業者は、おおむね6月に1回以上委員会を開催することとし、事故事例等、安全管理に必要なデータの収集を行うとともに、当該データ等を踏まえ、指定療養通所介護事業所における安全、かつ、適切なサービスの提供を確保するための方策の検討を行い、当該検討の結果についての記録を作成しなければならない。
3 指定療養通所介護事業者は、前項の検討の結果を踏まえ、必要に応じて対策を講じなければならない。
(記録の整備)
第59条の37 指定療養通所介護事業者は、従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。
2 指定療養通所介護事業者は、利用者に対する指定療養通所介護の提供に関する次に掲げる記録を整備し、その完結の日から5年間保存しなければならない。
(1) 療養通所介護計画
(2) 前条第2項に規定する検討の結果についての記録
(6) 次条において準用する第59条の18第2項に規定する事故の状況及び事故に際して採った処置についての記録
(7) 次条において準用する第59条の17第2項に規定する報告、評価、要望、助言等の記録
(準用規定)
第59条の38 第13条から第16条まで、第19条から第20条まで、第22条、第24条、第28条、第32条の2、第34条から第38条まで、第40条の2、第41条、第59条の7(第3項第2号を除く。)、第59条の8及び第59条の13から第59条の18までの規定は、指定療養通所介護の事業について準用する。この場合において、第32条の2第2項、第34条第1項並びに第40条の2第1号及び第3号中「定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者」とあるのは「療養通所介護従業者」と、第34条第1項中「運営規程」とあるのは「第31条に規定する重要事項に関する規程」と、第59条の13第3項及び第4項並びに第59条の16第2項第1号及び第3号中「地域密着型通所介護従業者」とあるのは「療養通所介護従業者」と、第59条の17第1項中「地域密着型通所介護について知見を有する者」とあるのは「療養通所介護について知見を有する者」と、「6月」とあるのは「12月」と、同条第3項中「当たっては」とあるのは「当たっては、利用者の状態に応じて」と、第59条の18第4項中「第59条の5第4項」とあるのは「第59条の26第4項」と読み替えるものとする。
第4章 認知症対応型通所介護
第1節 基本方針
第60条 指定地域密着型サービスに該当する認知症対応型通所介護(以下「指定認知症対応型通所介護」という。)の事業は、要介護状態となった場合においても、その認知症である利用者(その者の認知症の原因となる疾患が急性の状態にある者を除く。以下同じ。)が可能な限りその居宅においてその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう生活機能の維持又は向上を目指し、必要な日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者の社会的孤立感の解消及び心身の機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない。
第2節 人員及び設備に関する基準
第1款 単独型・併設型指定認知症対応型通所介護
(従業者の職種及び員数等)
第61条 単独型指定認知症対応型通所介護(特別養護老人ホーム等(特別養護老人ホーム(老人福祉法(昭和38年法律第133号)第20条の5に規定する特別養護老人ホームをいう。以下同じ。)、同法第20条の4に規定する養護老人ホーム、病院、診療所、介護老人保健施設、介護医療院、社会福祉施設又は特定施設をいう。以下この項において同じ。)に併設されていない事業所において行われる指定認知症対応型通所介護をいう。以下同じ。)の事業を行う者及び併設型指定認知症対応型通所介護(特別養護老人ホーム等に併設されている事業所において行われる指定認知症対応型通所介護をいう。以下同じ。)の事業を行う者(以下「単独型・併設型指定認知症対応型通所介護事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「単独型・併設型指定認知症対応型通所介護事業所」という。)ごとに置くべき従業者の職種及び員数は、次のとおりとする。
(1) 生活相談員 単独型・併設型指定認知症対応型通所介護(単独型・併設型指定認知症対応型通所介護事業所において行われる指定認知症対応型通所介護をいう。以下同じ。)の提供日ごとに、当該通所介護を提供している時間帯に生活相談員(専ら当該通所介護の提供に当たる者に限る。)が勤務している時間数の合計数を当該通所介護を提供している時間帯の時間数で除して得た数が1以上確保されるために必要と認められる数
(2) 看護師若しくは准看護師(以下この章において「看護職員」という。)又は介護職員 単独型・併設型指定認知症対応型通所介護の単位ごとに、専ら当該通所介護の提供に当たる看護職員又は介護職員が1以上及び当該通所介護を提供している時間帯に看護職員又は介護職員(いずれも専ら当該通所介護の提供に当たる者に限る。)が勤務している時間数の合計数を当該通所介護を提供している時間数で除して得た数が1以上確保されるために必要と認められる数
(3) 機能訓練指導員 1以上
2 単独型・併設型指定認知症対応型通所介護事業者は、単独型・併設型指定認知症対応型通所介護の単位ごとに、前項第2号の看護職員又は介護職員を常時1人以上当該通所介護に従事させなければならない。
4 前3項の単独型・併設型指定認知症対応型通所介護の単位は、単独型・併設型指定認知症対応型通所介護であってその提供が同時に1又は複数の利用者(単独型・併設型指定認知症対応型通所介護事業者が単独型・併設型指定介護予防認知症対応型通所介護事業者(指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準(平成18年厚生労働省令第36号。以下「指定地域密着型介護予防サービス基準」という。)第5条第1項に規定する単独型・併設型指定介護予防認知症対応型通所介護事業者をいう。以下同じ。)の指定を併せて受け、かつ、単独型・併設型指定認知症対応型通所介護の事業と単独型・併設型指定介護予防認知症対応型通所介護(同項第1号に規定する単独型・併設型指定介護予防認知症対応型通所介護をいう。以下同じ。)の事業が同一の事業所において一体的に運営されている場合は、当該事業所における単独型・併設型指定認知症対応型通所介護又は単独型・併設型指定介護予防認知症対応型通所介護の利用者。以下この条において同じ。)に対して一体的に行われるものをいい、その利用定員(単独型・併設型指定認知症対応型通所介護事業所において同時に単独型・併設型指定認知症対応型通所介護の提供を受けることができる利用者の数の上限をいう。第63条第2項第1号において同じ。)を12人以下とする。
5 第1項第3号の機能訓練指導員は、日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う能力を有する者とし、単独型・併設型指定認知症対応型通所介護事業所の他の職務に従事することができる。
6 第1項の生活相談員、看護職員又は介護職員のうち1人以上は、常勤でなければならない。
7 単独型・併設型指定認知症対応型通所介護事業者が単独型・併設型指定介護予防認知症対応型通所介護事業者の指定を併せて受け、かつ、単独型・併設型指定認知症対応型通所介護の事業と単独型・併設型指定介護予防認知症対応型通所介護の事業が同一の事業所において一体的に運営されている場合は、指定地域密着型介護予防サービス基準第5条第1項から第6項までに規定する人員に関する基準を満たすことをもって、前各項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。
(管理者)
第62条 単独型・併設型指定認知症対応型通所介護事業者は、単独型・併設型指定認知症対応型通所介護事業所ごとに専らその職務に従事する常勤の管理者を置かなければならない。ただし、単独型・併設型指定認知症対応型通所介護事業所の管理上支障がない場合は、当該事業所の他の職務に従事し、又は同一敷地内にある他の事業所、施設等の職務に従事することができる。
2 単独型・併設型指定認知症対応型通所介護事業所の管理者は、適切な単独型・併設型指定認知症対応型通所介護を提供するために必要な知識及び経験を有する者であって、厚生労働大臣が定める研修を修了しているものでなければならない。
(設備及び備品等)
第63条 単独型・併設型指定認知症対応型通所介護事業所は、食堂、機能訓練室、静養室、相談室及び事務室を有するほか、消火設備その他の非常災害に際して必要な設備並びに単独型・併設型指定認知症対応型通所介護の提供に必要なその他の設備及び備品等を備えなければならない。
2 前項に掲げる設備の基準は、次のとおりとする。
(1) 食堂及び機能訓練室 それぞれ必要な広さを有するものとし、その合計した面積は、3平方メートルに利用定員を乗じて得た面積以上とする。この場合において、食事の提供及び機能訓練を行う際に支障がない広さを確保できるときは、同一の場所とすることができる。
(2) 相談室 遮へい物の設置等により相談の内容が漏えいしないよう配慮する。
3 第1項に掲げる設備は、専ら単独型・併設型指定認知症対応型通所介護の事業の用に供するものでなければならない。ただし、利用者に対する単独型・併設型指定認知症対応型通所介護の提供に支障がない場合は、この限りでない。
第2款 共用型指定認知症対応型通所介護
(従業者の員数等)
第64条 指定認知症対応型共同生活介護事業所若しくは指定介護予防認知症対応型共同生活介護事業所(指定地域密着型介護予防サービス基準第70条第1項に規定する指定介護予防認知症対応型共同生活介護事業所をいう。次条において同じ。)の居間若しくは食堂又は指定地域密着型特定施設若しくは指定地域密着型介護老人福祉施設の食堂若しくは共同生活室において、これらの事業所又は施設(第66条第1項において「本体事業所等」という。)の利用者、入居者又は入所者とともに行う指定認知症対応型通所介護(以下「共用型指定認知症対応型通所介護」という。)の事業を行う者(以下「共用型指定認知症対応型通所介護事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「共用型指定認知症対応型通所介護事業所」という。)に置くべき従業者の員数は、当該利用者、入居者又は入所者の数と当該共用型指定認知症対応型通所介護の利用者(当該共用型指定認知症対応型通所介護事業者が共用型指定介護予防認知症対応型通所介護事業者(指定地域密着型介護予防サービス基準第8条第1項に規定する共用型指定介護予防認知症対応型通所介護事業者をいう。以下同じ。)の指定を併せて受け、かつ、共用型指定認知症対応型通所介護の事業と共用型指定介護予防認知症対応型通所介護(同項に規定する共用型指定介護予防認知症対応型通所介護をいう。以下同じ。)の事業が同一の事業所において一体的に運営されている場合は、当該事業所における共用型指定認知症対応型通所介護又は共用型指定介護予防認知症対応型通所介護の利用者。次条において同じ。)の数を合計した数について、第110条、第130条若しくは第151条又は指定地域密着型介護予防サービス基準第70条に規定する従業者の員数を満たすために必要な数以上とする。
2 共用型指定認知症対応型通所介護事業者が共用型指定介護予防認知症対応型通所介護事業者の指定を併せて受け、かつ、共用型指定認知症対応型通所介護の事業と共用型指定介護予防認知症対応型通所介護の事業が同一の事業所において一体的に運営されている場合は、指定地域密着型介護予防サービス基準第8条第1項に規定する人員に関する基準を満たすことをもって、前項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。
(利用定員等)
第65条 共用型指定認知症対応型通所介護事業所の利用定員(当該事業所において同時に共用型指定認知症対応型通所介護の提供を受けることができる利用者の数の上限をいう。)は、指定認知症対応型共同生活介護事業所又は指定介護予防認知症対応型共同生活介護事業所においては共同生活住居(法第8条第20項又は法第8条の2第15項に規定する共同生活を営むべき住居をいう。)ごとに、指定地域密着型特定施設又は指定地域密着型介護老人福祉施設(ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設(第178条に規定するユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設をいう。以下この項において同じ。)を除く。)においては施設ごとに1日当たり3人以下とし、ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設においてはユニットごとに当該ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設の入居者の数と当該共用型指定認知症対応型通所介護の利用者の数の合計が1日当たり12人以下となる数とする。
2 共用型指定認知症対応型通所介護事業者は、指定居宅サービス(法第41条第1項に規定する指定居宅サービスをいう。以下同じ。)、指定地域密着型サービス、指定居宅介護支援(法第46条第1項に規定する指定居宅介護支援をいう。)、指定介護予防サービス(法第53条第1項に規定する指定介護予防サービスをいう。以下同じ。)、指定地域密着型介護予防サービス(法第54条の2第1項に規定する指定地域密着型介護予防サービスをいう。以下同じ。)若しくは指定介護予防支援(法第58条第1項に規定する指定介護予防支援をいう。)の事業又は介護保険施設(法第8条第25項に規定する介護保険施設をいう。以下同じ。)若しくは指定介護療養型医療施設の運営(第82条第6項、第110条第9項及び第191条第8項において「指定居宅サービス事業等」という。)について3年以上の経験を有する者でなければならない。
(管理者)
第66条 共用型指定認知症対応型通所介護事業者は、共用型指定認知症対応型通所介護事業所ごとに専らその職務に従事する常勤の管理者を置かなければならない。ただし、共用型指定認知症対応型通所介護事業所の管理上支障がない場合は、当該事業所の他の職務に従事し、又は同一敷地内にある他の事業所、施設等の職務に従事することができるものとし、共用型指定認知症対応型通所介護事業所の管理上支障がない場合は、当該共用型指定認知症対応型通所介護事業所の他の職務に従事し、かつ、同一敷地内にある他の本体事業所等の職務に従事することとしても差し支えない。
2 共用型指定認知症対応型通所介護事業所の管理者は、適切な共用型指定認知症対応型通所介護を提供するために必要な知識及び経験を有する者であって、第62条第2項に規定する研修を修了しているものでなければならない。
第3節 運営に関する基準
(基本的取扱方針)
第67条 指定認知症対応型通所介護は、利用者の認知症の症状の進行緩和に資するよう、その目標を設定し、計画的に行われなければならない。
2 指定認知症対応型通所介護事業者(単独型・併設型指定認知症対応型通所介護事業者及び共用型指定認知症対応型通所介護事業者をいう。以下同じ。)は、自らその提供する指定認知症対応型通所介護の質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。
(具体的取扱方針)
第68条 指定認知症対応型通所介護の方針は、次のとおりとする。
(1) 指定認知症対応型通所介護は、利用者が住み慣れた地域での生活を継続することができるよう、地域住民との交流及び地域活動への参加を図りながら、利用者の心身の状況を踏まえ、適切に行うものとする。
(2) 指定認知症対応型通所介護は、利用者一人ひとりの人格を尊重し、利用者がそれぞれの役割を持って日常生活を送ることができるよう配慮して行うものとする。
(3) 指定認知症対応型通所介護の提供に当たっては、認知症対応型通所介護計画に基づき、漫然かつ画一的にならないよう、また、利用者の機能訓練及び日常生活に資するよう必要な援助を行うとともに、介護技術の進歩に対応し、適切な介護技術をもってサービスの提供を行うものとする。
(5) 指定認知症対応型通所介護は、常に利用者の心身の状況を的確に把握しながら、相談援助等の生活指導、機能訓練その他必要なサービスを利用者の希望に添って適切に提供するものとする。
第69条及び第70条 削除
2 認知症対応型通所介護計画は、既に居宅サービス計画が作成されている場合は、当該居宅サービス計画の内容に沿って作成しなければならない。
3 指定認知症対応型通所介護事業所の管理者は、認知症対応型通所介護計画の作成に当たっては、その内容について利用者又はその家族に説明し、利用者の同意を得なければならない。
4 指定認知症対応型通所介護事業所の管理者は、認知症対応型通所介護計画を作成した場合は、当該計画を利用者に交付しなければならない。
5 認知症対応型通所介護従業者は、それぞれの利用者について、認知症対応型通所介護計画に従ったサービスの実施状況及び目標の達成状況を記録するものとする。
第72条 削除
(運営に関する規程)
第73条 指定認知症対応型通所介護事業者は、指定認知症対応型通所介護事業所ごとに、次に掲げる事業運営についての重要事項に関する規程を定めておかなければならない。
(1) 事業の目的及び運営の方針
(2) 認知症対応型通所介護従業者の職種、員数及び職務の内容
(3) 営業日及び営業時間
(5) 指定認知症対応型通所介護の内容及び利用料その他の費用の額
(6) 通常の事業の実施地域
(7) サービス利用に当たっての留意事項
(8) 緊急時等における対応方法
(9) 非常災害対策
(10) 虐待の防止のための措置に関する事項
(11) その他運営に関する重要事項
第74条から第78条まで 削除
(記録の整備)
第79条 指定認知症対応型通所介護事業者は、認知症対応型通所介護従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。
2 指定認知症対応型通所介護事業者は、利用者に対する指定認知症対応型通所介護の提供に関する次に掲げる記録を整備し、その完結の日から5年間保存しなければならない。
(1) 認知症対応型通所介護計画
(5) 次条において準用する第59条の18第2項に規定する事故に係る記録
(6) 次条において準用する第59条の17第2項に規定する報告、評価、要望、助言等の記録
(準用規定)
第80条 第12条から第16条まで、第18条から第20条まで、第22条、第24条、第28条、第32条の2、第34条から第38条まで、第40条の2、第41条、第53条、第59条の6、第59条の7、第59条の11及び第59条の13から第59条の18までの規定は、指定認知症対応型通所介護の事業について準用する。この場合において、第12条第1項中「第31条に規定する運営規程」とあるのは「第73条に規定する重要事項に関する規程」と、同項、第32条の2第2項、第34条第1項並びに第40条の2第1号及び第3号中「定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者」とあるのは「認知症対応型通所介護従業者」と、第59条の13第3項及び第4項並びに第59条の16第2項第1号及び第3号中「地域密着型通所介護従業者」とあるのは「認知症対応型通所介護従業者」と、第59条の17第1項中「地域密着型通所介護について知見を有する者」とあるのは「認知症対応型通所介護について知見を有する者」と、第59条の18第4項中「第59条の5第4項」とあるのは「第63条第4項」と読み替えるものとする。
第5章 小規模多機能型居宅介護
第1節 基本方針
第81条 指定地域密着型サービスに該当する小規模多機能型居宅介護(以下「指定小規模多機能型居宅介護」という。)の事業は、要介護者について、その居宅において、又はサービスの拠点に通わせ、若しくは短期間宿泊させ、当該拠点において家庭的な環境及び地域住民との交流の下で入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者がその有する能力に応じ、その居宅において自立した日常生活を営むことができるようにするものでなければならない。
第2節 人員に関する基準
(従業者の員数等)
第82条 指定小規模多機能型居宅介護の事業を行う者(以下「指定小規模多機能型居宅介護事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「指定小規模多機能型居宅介護事業所」という。)ごとに置くべき指定小規模多機能型居宅介護の提供に当たる従業者(以下「小規模多機能型居宅介護従業者」という。)の員数は、夜間及び深夜の時間帯以外の時間帯に指定小規模多機能型居宅介護の提供に当たる小規模多機能型居宅介護従業者については、常勤換算方法で、通いサービス(登録者(指定小規模多機能型居宅介護を利用するために指定小規模多機能型居宅介護事業所に登録を受けた者をいう。以下この章において同じ。)を指定小規模多機能型居宅介護事業所に通わせて行う小規模多機能型居宅介護をいう。以下この章において同じ。)の提供に当たる者をその利用者(指定小規模多機能型居宅介護事業者が指定介護予防小規模多機能型居宅介護事業者(指定地域密着型介護予防サービス基準第44条第1項に規定する指定介護予防小規模多機能型居宅介護事業者をいう。以下この章において同じ。)の指定を併せて受け、かつ、指定小規模多機能型居宅介護の事業と指定介護予防小規模多機能型居宅介護(指定地域密着型介護予防サービス基準第43条に規定する指定介護予防小規模多機能型居宅介護をいう。以下この章において同じ。)の事業が同一の事業所において一体的に運営されている場合は、当該事業所における指定小規模多機能型居宅介護又は指定介護予防小規模多機能型居宅介護の利用者。以下この節及び次節において同じ。)の数が3又はその端数を増すごとに1以上及び訪問サービス(小規模多機能型居宅介護従業者が登録者の居宅を訪問し、当該居宅において行う小規模多機能型居宅介護(第6項に規定する本体事業所である指定小規模多機能型居宅介護事業所にあっては当該本体事業所に係る同項に規定するサテライト型指定小規模多機能型居宅介護事業所の登録者の居宅において行う指定小規模多機能型居宅介護を、同項に規定するサテライト型指定小規模多機能型居宅介護事業所にあっては当該事業所に係る同項に規定する本体事業所並びに当該本体事業所に係る他の同項に規定するサテライト型指定小規模多機能型居宅介護事業所及び第191条第8項に規定するサテライト型指定看護小規模多機能型居宅介護事業所の登録者の居宅において行う指定小規模多機能型居宅介護を含む。)をいう。以下この章において同じ。)の提供に当たる者を1以上とし、夜間及び深夜の時間帯を通じて指定小規模多機能型居宅介護の提供に当たる小規模多機能型居宅介護従業者については、夜間及び深夜の勤務(夜間及び深夜の時間帯に行われる勤務(宿直勤務を除く。)をいう。第4項において同じ。)に当たる者を1以上及び宿直勤務に当たる者を当該勤務に必要な数以上とする。
2 前項の利用者の数は、前年度の平均値とする。ただし、新規に指定を受ける場合は、推定数によるものとする。
3 第1項の小規模多機能型居宅介護従業者のうち1人以上は、常勤の者並びに看護師又は准看護師でなければならない。
4 宿泊サービス(登録者を指定小規模多機能型居宅介護事業所に宿泊させて行う指定小規模多機能型居宅介護(第6項に規定する本体事業所である指定小規模多機能型居宅介護事業所にあっては、当該本体事業所に係る同項に規定するサテライト型指定小規模多機能型居宅介護事業所の登録者の心身の状況を勘案し、その処遇に支障がない場合に、当該登録者を当該本体事業所に宿泊させて行う指定小規模多機能型居宅介護を含む。)をいう。以下この章において同じ。)の利用者がいない場合であって、夜間及び深夜の時間帯を通じて利用者に対して訪問サービスを提供するために必要な連絡体制を整備しているときは、第1項の規定にかかわらず、夜間及び深夜の時間帯を通じて夜間及び深夜の勤務並びに宿直勤務に当たる小規模多機能型居宅介護従業者を置かないことができる。
当該指定小規模多機能型居宅介護事業所に中欄に掲げる施設等のいずれかが併設されている場合 | 指定認知症対応型共同生活介護事業所、指定地域密着型特定施設、指定地域密着型介護老人福祉施設、指定介護老人福祉施設、介護老人保健施設、指定介護療養型医療施設(医療法(昭和23年法律第205号)第7条第2項第4号に規定する療養病床を有する診療所であるものに限る。)又は介護医療院 | 介護職員 |
当該指定小規模多機能型居宅介護事業所の同一敷地内に中欄に掲げる施設等のいずれかがある場合 | 前項中欄に掲げる施設等、指定居宅サービスの事業を行う事業所、指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所、指定地域密着型通所介護事業所又は指定認知症対応型通所介護事業所 | 看護師又は准看護師 |
6 第1項の規定にかかわらず、サテライト型指定小規模多機能型居宅介護事業所(指定小規模多機能型居宅介護事業所であって、指定居宅サービス事業等その他の保健医療又は福祉に関する事業について3年以上の経験を有する指定小規模多機能型居宅介護事業者又は指定看護小規模多機能型居宅介護事業者により設置される当該指定小規模多機能型居宅介護事業所以外の指定小規模多機能型居宅介護事業所又は指定看護小規模多機能型居宅介護事業所であって当該指定小規模多機能型居宅介護事業所に対して指定小規模多機能型居宅介護の提供に係る支援を行うもの(以下この章において「本体事業所」という。)との密接な連携の下に運営されるものをいう。以下この章において同じ。)に置くべき訪問サービスの提供に当たる小規模多機能型居宅介護従業者については、本体事業所の職員により当該サテライト型指定小規模多機能型居宅介護事業所の登録者の処遇が適切に行われると認められる場合は、1人以上とすることができる。
8 第3項の規定にかかわらず、サテライト型指定小規模多機能型居宅介護事業所については、本体事業所の看護師又は准看護師により登録者の処遇が適切に行われると認められる場合は、看護師又は准看護師を置かないことができる。
9 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、登録者に係る居宅サービス計画及び小規模多機能型居宅介護計画の作成に専ら従事する介護支援専門員を置かなければならない。ただし、利用者の処遇に支障がない場合は、指定小規模多機能型居宅介護事業所の他の職務に従事し、又は当該事業所に併設する第5項各号に掲げる施設等の職務に従事することができる。
10 前項の介護支援専門員は、厚生労働大臣が定める研修を修了している者でなければならない。
12 指定小規模多機能型居宅介護事業者が指定介護予防小規模多機能型居宅介護事業者の指定を併せて受け、かつ、指定小規模多機能型居宅介護の事業と指定介護予防小規模多機能型居宅介護の事業とが同一の事業所において一体的に運営されている場合は、指定地域密着型介護予防サービス基準第44条第1項から第12項までに規定する人員に関する基準を満たすことをもって、前各項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。
(管理者)
第83条 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、指定小規模多機能型居宅介護事業所ごとに専らその職務に従事する常勤の管理者を置かなければならない。ただし、指定小規模多機能型居宅介護事業所の管理上支障がない場合は、当該事業所の他の職務に従事し、又は当該事業所に併設する前条第5項各号に掲げる施設等の職務、同一敷地内の指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の職務(指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者が、指定夜間対応型訪問介護事業者、指定訪問介護事業者又は指定訪問看護事業者の指定を併せて受け、一体的な運営を行っている場合は、これらの事業に係る職務を含む。)若しくは法第115条の45第1項に規定する介護予防・日常生活支援総合事業(同項第1号ニに規定する第1号介護予防支援事業を除く。)に従事することができる。
3 前2項の管理者は、特別養護老人ホーム、老人デイサービスセンター(老人福祉法第20条の2の2に規定する老人デイサービスセンターをいう。以下同じ。)、介護老人保健施設、介護医療院、指定小規模多機能型居宅介護事業所、指定認知症対応型共同生活介護事業所、指定複合型サービス事業所(第193条に規定する指定複合型サービス事業所をいう。次条において同じ。)等の従業者又は訪問介護員等(介護福祉士又は法第8条第2項に規定する政令で定める者をいう。次条、第111条第3項、第112条及び第193条において同じ。)として3年以上認知症である者の介護に従事した経験を有する者であって、厚生労働大臣が定める研修を修了しているものでなければならない。
(代表者)
第84条 指定小規模多機能型居宅介護事業者の代表者は、特別養護老人ホーム、老人デイサービスセンター、介護老人保健施設、介護医療院、指定小規模多機能型居宅介護事業所、指定認知症対応型共同生活介護事業所、指定複合型サービス事業所等の従業者、訪問介護員等として認知症である者の介護に従事した経験を有する者又は保健医療サービス若しくは福祉サービスの経営に携わった経験を有する者であって、厚生労働大臣が定める研修を修了しているものでなければならない。
第3節 設備に関する基準
(登録定員及び利用定員)
第85条 指定小規模多機能型居宅介護事業所は、その登録定員(登録者の数(指定小規模多機能型居宅介護事業者が指定介護予防小規模多機能型居宅介護事業者の指定を併せて受け、かつ、指定小規模多機能型居宅介護の事業と指定介護予防小規模多機能型居宅介護の事業が同一の事業所において一体的に運営されている場合は、登録者の数及び指定地域密着型介護予防サービス基準第44条第1項に規定する登録者の数の合計数)の上限をいう。以下この章において同じ。)を29人(サテライト型指定小規模多機能型居宅介護事業所にあっては、18人)以下とする。
2 指定小規模多機能型居宅介護事業所は、次に掲げる範囲内において、通いサービス及び宿泊サービスの利用定員(当該事業所におけるサービスごとの1日当たりの利用者の数の上限をいう。以下この章において同じ。)を定めるものとする。
(1) 通いサービス 登録定員の2分の1から15人(登録定員が25人を超える指定看護小規模多機能型居宅介護事業所にあっては、登録定員に応じて、次の表に定める利用定員、サテライト型指定小規模多機能型居宅介護事業所にあっては、12人)まで
登録定員 | 利用定員 |
26人又は27人 | 16人 |
28人 | 17人 |
29人 | 18人 |
(2) 宿泊サービス 通いサービスの利用定員の3分の1から9人(サテライト型指定小規模多機能型居宅介護事業所にあっては、6人)まで
(設備及び備品等)
第86条 指定小規模多機能型居宅介護事業所は、居間、食堂、台所、宿泊室、浴室、消火設備その他の非常災害に際して必要な設備その他指定小規模多機能型居宅介護の提供に必要な設備及び備品等を備えなければならない。
2 前項に掲げる設備の基準は、次のとおりとする。
(1) 居間及び食堂 機能を十分に発揮しうる適当な広さを有するものとする。
(2) 宿泊室
ア 一の宿泊室の定員は、1人とする。ただし、利用者の処遇上必要と認められる場合は、2人とすることができる。
イ 一の宿泊室の床面積は、7.43平方メートル以上としなければならない。
エ プライバシーが確保された居間については、個室以外の宿泊室の面積に含めることができる。
3 第1項に掲げる設備は、専ら指定小規模多機能型居宅介護の事業の用に供するものでなければならない。ただし、利用者に対する指定小規模多機能型居宅介護の提供に支障がない場合は、この限りでない。
4 指定小規模多機能型居宅介護事業所は、利用者の家族との交流機会の確保及び地域住民との交流を図る観点から、住宅地又は住宅地と同程度に利用者の家族及び地域住民との交流機会が確保される地域にあるようにしなければならない。
5 指定小規模多機能型居宅介護事業者が指定介護予防小規模多機能型居宅介護事業者の指定を併せて受け、かつ、指定小規模多機能型居宅介護の事業と指定介護予防小規模多機能型居宅介護の事業が同一の事業所において一体的に運営されている場合は、指定地域密着型介護予防サービス基準第48条第1項から第4項までに規定する設備に関する基準を満たすことをもって、前各項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。
第4節 運営に関する基準
(基本的取扱方針)
第87条 指定小規模多機能型居宅介護は、利用者の要介護状態の軽減又は悪化の防止に資するよう、その目標を設定し、計画的に行われなければならない。
2 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、自らその提供する指定小規模多機能型居宅介護の質の評価を行い、その結果を公表し、常にその改善を図らなければならない。
(具体的取扱方針)
第88条 指定小規模多機能型居宅介護の方針は、次のとおりとする。
(1) 指定小規模多機能型居宅介護は、利用者が住み慣れた地域での生活を継続することができるよう、地域住民との交流及び地域活動への参加を図りながら、利用者の心身の状況、希望及びその置かれている環境を踏まえ、通いサービス、訪問サービス及び宿泊サービスを柔軟に組み合わせることにより適切に行うものとする。
(2) 指定小規模多機能型居宅介護は、利用者一人ひとりの人格を尊重し、利用者がそれぞれの役割を持って家庭的な環境の下で日常生活を送ることができるよう配慮して行うものとする。
(3) 指定小規模多機能型居宅介護の提供に当たっては、小規模多機能型居宅介護計画に基づき、漫然かつ画一的にならないよう、また、利用者の機能訓練及び日常生活に資するよう必要な援助を行うものとする。
(4) 小規模多機能型居宅介護従業者は、指定小規模多機能型居宅介護の提供に当たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、利用者又はその家族に対し、サービスの提供等について理解しやすいように説明するものとする。
(5) 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、指定小規模多機能型居宅介護の提供に当たっては、利用者又は他の利用者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束等を行ってはならない。
(6) 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、身体的拘束等を行う場合は、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録しなければならない。
(7) 指定小規模多機能型居宅介護については、通いサービスの利用者が登録定員に比して著しく少ない状態が続いてはならない。
(8) 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、登録者が通いサービスを利用していない日においては、可能な限り訪問サービスの提供、電話連絡による見守り等を行うなど、登録者の居宅における生活を支えるため適切なサービスを提供しなければならない。
(利用者の状況等の把握)
第89条 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、指定小規模多機能型居宅介護の提供に当たっては、介護支援専門員(第82条第11項の規定により介護支援専門員を配置していないサテライト型指定小規模多機能型居宅介護事業所にあっては、本体事業所の介護支援専門員。以下この条及び第93条において同じ。)が開催するサービス担当者会議(介護支援専門員が居宅サービス計画の作成のために居宅サービス計画の原案に位置付けた指定居宅サービス等(法第8条第24項に規定する指定居宅サービス等をいう。以下同じ。)の担当者を招集して行う会議(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとし、利用者等が参加する場合にあっては、テレビ電話装置等の活用について当該利用者等の同意を得なければならない。)をいう。)等を通じて、利用者の心身の状況、その置かれている環境、他の保健医療サービス又は福祉サービスの利用状況等の把握に努めなければならない。
(居宅サービス事業者等との連携)
第90条 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、指定小規模多機能型居宅介護の提供に当たっては、居宅サービス事業者その他保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。
2 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、指定小規模多機能型居宅介護の提供に当たっては、利用者の健康管理を適切に行うため、主治医との密接な連携に努めなければならない。
3 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、指定小規模多機能型居宅介護の提供の終了に際しては、利用者又はその家族に適切な指導を行うとともに、当該利用者に係る指定居宅介護支援事業者に対する情報の提供及び保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。
(身分証明書)
第91条 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、小規模多機能型居宅介護従業者のうち訪問サービスの提供に当たる者に身分証明書を携行させるとともに、初回訪問時及び利用者又はその家族から求められた場合はこれを提示すべき旨を指導しなければならない。
(利用料等の受領)
第92条 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、法定代理受領サービスに該当する指定小規模多機能型居宅介護を提供した場合は、その利用者から利用料の一部として、当該居宅介護に係る地域密着型介護サービス費用基準額から当該事業者に支払われる地域密着型介護サービス費の額を控除して得た額の支払を受けるものとする。
2 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、法定代理受領サービスに該当しない指定小規模多機能型居宅介護を提供した際にその利用者から支払を受ける利用料の額と、指定小規模多機能型居宅介護に係る地域密着型介護サービス費用基準額との間に、不合理な差額が生じないようにしなければならない。
3 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、前2項の支払を受ける額のほか、次に掲げる費用の額の支払を利用者から受けることができる。
(1) 利用者の選定により通常の事業の実施地域以外の地域に居住する利用者に対して行う送迎に要する費用
(2) 利用者の選択により通常の事業の実施地域以外の地域の居宅において訪問サービスを提供する場合は、それに要した交通費の額
(3) 食事の提供に要する費用
(4) 宿泊に要する費用
(5) おむつ代
(6) 前各号に掲げるもののほか、指定小規模多機能型居宅介護において提供される便宜のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その利用者に負担させることが適当と認められる費用
5 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、第3項の費用の額に係るサービスの提供に当たっては、あらかじめ、利用者又はその家族に当該サービスの内容及び費用について説明し、利用者の同意を得なければならない。
(居宅サービス計画の作成)
第93条 指定小規模多機能型居宅介護事業所の管理者は、介護支援専門員に登録者の居宅サービス計画の作成に関する業務を担当させるものとする。
2 介護支援専門員は、前項に規定する居宅サービス計画の作成については、指定居宅介護支援等基準第13条各号に掲げる具体的取扱方針に沿って行うものとする。
(法定代理受領サービスの報告)
第94条 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、毎月、町(法第42条の2第9項において準用する法第41条第10項の規定により法第42条の2第8項の規定による審査及び支払に関する事務を国民健康保険団体連合会に委託している場合は、当該連合会)に対し、居宅サービス計画において位置付けられている指定居宅サービス等のうち法定代理受領サービスとして位置付けたものに関する情報を記載した文書を提出しなければならない。
(書類の交付)
第95条 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、登録者が他の指定小規模多機能型居宅介護事業者の利用を希望する場合その他登録者からの申出があった場合は、当該登録者に対し、直近の居宅サービス計画及びその実施状況に関する書類を交付しなければならない。
(居宅介護計画の作成)
第96条 指定小規模多機能型居宅介護事業所の管理者は、介護支援専門員(第82条第11項の規定により介護支援専門員を配置していないサテライト型指定小規模多機能型居宅介護事業所にあっては、研修修了者。以下この条において同じ。)に、小規模多機能型居宅介護計画の作成に関する業務を担当させるものとする。
2 介護支援専門員は、小規模多機能型居宅介護計画の作成に当たっては、地域における活動への参加機会が提供されること等により、利用者の多様な活動が確保されるものとなるよう努めなければならない。
3 介護支援専門員は、利用者の心身の状況、希望及びその置かれている環境を踏まえ、他の小規模多機能型居宅介護従業者と協議の上、援助の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を記載した小規模多機能型居宅介護計画を作成するとともに、これを基本としながら、利用者の日々の様態、希望等を勘案し、随時適切に通いサービス、訪問サービス及び宿泊サービスを組み合わせた介護を行わなければならない。
4 介護支援専門員は、小規模多機能型居宅介護計画の作成に当たっては、その内容について利用者又はその家族に説明し、利用者の同意を得なければならない。
5 介護支援専門員は、小規模多機能型居宅介護計画を作成した場合は、当該計画を利用者に交付しなければならない。
6 介護支援専門員は、小規模多機能型居宅介護計画の作成後においても、常に当該計画の実施状況及び利用者の様態変化等の把握を行い、必要に応じて当該計画の変更を行うものとする。
(介護の提供等)
第97条 介護は、利用者の心身の状況に応じ、利用者の自立の支援と日常生活の充実に資するよう、適切な技術をもって行われなければならない。
2 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、その利用者に対し、当該利用者の負担により当該利用者の居宅又はサービスの拠点における小規模多機能型居宅介護従業者以外の者による介護を受けさせてはならない。
3 指定小規模多機能型居宅介護事業所における利用者の食事その他の家事等は、可能な限り利用者及び小規模多機能型居宅介護従業者が共同で行うよう努めるものとする。
(便宜供与等)
第98条 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、利用者の外出機会の確保その他の利用者の意向を踏まえた社会生活の継続のための支援に努めなければならない。
2 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、利用者が日常生活を営む上で必要な行政機関に対する手続等をその者又はその家族が行うことが困難である場合は、その者の同意を得た上で代行しなければならない。
3 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、常に利用者の家族との連携を図るとともに、利用者とその家族との交流等の機会を確保するよう努めなければならない。
(緊急時等の対応)
第99条 小規模多機能型居宅介護従業者は、現に指定小規模多機能型居宅介護の提供を行っている際に利用者に病状の急変が生じた場合その他必要な場合は、速やかに主治医又はあらかじめ指定小規模多機能型居宅介護事業者が定めた協力医療機関への連絡を行う等の必要な措置を講じなければならない。
(運営に関する規程)
第100条 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、指定小規模多機能型居宅介護事業所ごとに、次に掲げる事業運営についての重要事項に関する規程を定めておかなければならない。
(1) 事業の目的及び運営の方針
(2) 小規模多機能型居宅介護従業者の職種、員数及び職務の内容
(3) 営業日及び営業時間
(4) 指定小規模多機能型居宅介護の登録定員並びに通いサービス及び宿泊サービスの利用定員
(5) 指定小規模多機能型居宅介護の内容及び利用料その他の費用の額
(6) 通常の事業の実施地域
(7) サービス利用に当たっての留意事項
(8) 緊急時等における対応方法
(9) 非常災害対策
(10) 虐待の防止のための措置に関する事項
(11) その他運営に関する重要事項
(定員の遵守)
第101条 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、登録定員並びに通いサービス及び宿泊サービスの利用定員を超えて指定小規模多機能型居宅介護の提供を行ってはならない。ただし、災害その他のやむを得ない事情がある場合は、この限りでない。
2 前項本文の規定にかかわらず、通いサービス及び宿泊サービスの利用については、利用者の様態や希望等により特に必要と認められる場合は、一時的にその利用定員を超えることができる。
3 第1項本文の規定にかかわらず、過疎地域その他これに類する地域において、地域の実情により当該地域における指定小規模多機能型居宅介護の効率的運営に必要であると市町村が認めた場合は、指定小規模多機能型居宅介護事業者は、市町村が認めた日から市町村介護保険事業計画(法第117条第1項に規定する市町村介護保険事業計画をいう。以下この項において同じ。)の終期まで(市町村が次期の市町村介護保険事業計画の作成に当たり、新規に代替サービスを整備するよりも既存の指定小規模多機能型居宅介護事業所を活用することがより効率的であると認めた場合は、次期の市町村介護保険事業計画の終期まで)に限り、登録定員並びに通いサービス及び宿泊サービスの利用定員を超えて指定小規模多機能型居宅介護の提供を行うことができる。
(非常災害対策)
第102条 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、非常災害に関する具体的計画を立て、非常災害時の関係機関への通報及び連携体制を整備してそれらを定期的に小規模多機能型居宅介護従業者に周知するとともに、定期的に避難、救出その他必要な訓練を行わなければならない。
2 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、前項に規定する訓練の実施に当たっては、地域住民の参加が得られるよう努めなければならない。
(協力医療機関等)
第103条 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、主治医との連携を基本としながら、利用者の病状の急変等に備えるため、あらかじめ、協力医療機関を定めておかなければならない。
2 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、あらかじめ、協力歯科医療機関を定めておくよう努めなければならない。
3 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、サービスの提供体制の確保、夜間における緊急時の対応等のため、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院、病院等との間の連携及び支援体制を整えなければならない。
(調査への協力等)
第104条 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、提供した指定小規模多機能型居宅介護に関し、利用者の心身の状況を踏まえ、当該居宅介護が適切に行われているかどうかを確認するため町が行う調査に協力するとともに、町から指導又は助言を受けた場合は、当該指導等に従い必要な改善を行わなければならない。
第105条 削除
(併設施設等への入所)
第106条 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、可能な限り、利用者がその居宅において生活を継続できるよう支援することを前提としながら、利用者が第82条第5項に掲げる施設等その他の施設に入所等を希望した場合は、円滑にそれらの施設への入所等ができるために必要な措置を講じるよう努めるものとする。
(記録の整備)
第107条 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、小規模多機能型居宅介護従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。
2 指定小規模多機能型居宅介護事業者は、利用者に対する指定小規模多機能型居宅介護の提供に関する次に掲げる記録を整備し、その完結の日から5年間保存しなければならない。
(1) 居宅サービス計画
(2) 小規模多機能型居宅介護計画
(3) 第88条第6号に規定する身体的拘束等に係る記録
(4) 次条において準用する第59条の17第2項に規定する報告等に係る記録
(準用規定)
第108条 第12条から第16条まで、第22条、第24条、第28条、第32条の2、第34条から第38条まで、第40条から第41条まで、第59条の11、第59条の13、第59条の16及び第59条の17の規定は、指定小規模多機能型居宅介護の事業について準用する。この場合において、第12条第1項中「第31条に規定する運営規程」とあるのは「第100条に規定する重要事項に関する規程」と、同項、第32条2第2項、第34条第1項並びに第40条の2第1号及び第3号中「定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者」とあるのは「小規模多機能型居宅介護従業者」と、第59条の11第2項中「この節」とあるのは「第5章第4節」と、第59条の13第3項及び第4項並びに第59条の16第2項第1号及び第3号中「地域密着型通所介護従業者」とあるのは「小規模多機能型居宅介護従業者」と第59条の17第1項中「地域密着型通所介護について知見を有する者」とあるのは「小規模多機能型居宅介護について知見を有する者」と、「6月」とあるのは「2月」と、「活動状況」とあるのは「通いサービス及び宿泊サービスの提供回数等の活動状況」と読み替えるものとする。
第6章 認知症対応型共同生活介護
第1節 基本方針
第109条 指定地域密着型サービスに該当する認知症対応型共同生活介護(以下「指定認知症対応型共同生活介護」という。)の事業は、要介護者であって認知症であるものについて、共同生活住居(法第8条第20項に規定する共同生活を営むべき住居をいう。以下同じ。)において家庭的な環境及び地域住民との交流の下で入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者がその有する能力に応じて自立した日常生活を営むことができるようにするものでなければならない。
第2節 人員に関する基準
(従業者の員数等)
第110条 指定認知症対応型共同生活介護の事業を行う者(以下「指定認知症対応型共同生活介護事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「指定認知症対応型共同生活介護事業所」という。)ごとに置くべき当該共同生活介護の提供に当たる従業者(以下「介護従業者」という。)の員数は、当該事業所を構成する共同生活住居ごとに、夜間及び深夜の時間帯以外の時間帯に当該共同生活介護の提供に当たる介護従業者を、常勤換算方法で、当該共同生活住居の利用者(当該事業者が指定介護予防認知症対応型共同生活介護事業者(指定地域密着型介護予防サービス基準第70条第1項に規定する指定介護予防認知症対応型共同生活介護事業者をいう。以下同じ。)の指定を併せて受け、かつ、指定認知症対応型共同生活介護の事業と指定介護予防認知症対応型共同生活介護(指定地域密着型介護予防サービス基準第69条に規定する指定介護予防認知症対応型共同生活介護をいう。以下同じ。)の事業が同一の事業所において一体的に運営されている場合は、当該事業所における指定認知症対応型共同生活介護又は指定介護予防認知症対応型共同生活介護の利用者。以下この条及び第113条において同じ。)の数が3又はその端数を増すごとに1以上とするほか、夜間及び深夜の時間帯を通じて1以上の介護従業者に夜間及び深夜の勤務(夜間及び深夜の時間帯に行われる勤務(宿直勤務を除く。)をいう。以下この項において同じ。)を行わせるために必要な数以上とする。ただし、当該指定認知症対応型共同生活介護事業所の有する共同生活住居の数が3である場合において、当該共同生活住居がすべて同一の階において隣接し、介護従業者が円滑な利用者の状況把握及び速やかな対応を行うことが可能な構造である場合であって、当該指定認知症対応型共同生活介護事業者による安全対策が講じられ、利用者の安全性が確保されていると認められるときは、夜間及び深夜の時間帯に指定認知症対応型共同生活介護事業所ごとに置くべき介護従業者の員数は、夜間及び深夜の時間帯を通じて2以上の介護従業者に夜間及び深夜の勤務を行わせるために必要な数以上とすることができる。
2 前項の利用者の数は、前年度の平均値とする。ただし、新規に指定を受ける場合は、推定数によるものとする。
3 介護従業者のうち1人以上は、常勤でなければならない。
5 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、指定認知症対応型共同生活介護事業所ごとに、保健医療サービス又は福祉サービスの利用に係る計画の作成に関し知識及び経験を有する者であって、認知症対応型共同生活介護計画の作成を担当させるのに適当と認められるものを、専らその職務に従事する計画作成担当者としなければならない。ただし、利用者の処遇に支障がない場合は、当該指定認知症対応型共同生活介護事業所における他の職務に従事することができる。
6 前項の計画作成担当者は、厚生労働大臣が定める研修を修了している者でなければならない。
7 第5項の計画作成担当者のうち1人以上は、介護支援専門員をもって充てなければならない。ただし、併設する指定小規模多機能型居宅介護事業所又は指定看護小規模多機能型居宅介護事業所の介護支援専門員との連携を図ることにより指定認知症対応型共同生活介護事業所の効果的な運営を期待することができる場合であって、利用者の処遇に支障がないときは、これを置かないことができる。
8 前項の介護支援専門員は、介護支援専門員でない他の計画作成担当者の業務を監督するものとする。
9 第7項本文の規定にかかわらず、サテライト型指定認知症対応型共同生活介護事業所(指定認知症対応型共同生活介護事業所であって、指定居宅サービス事業等その他の保健医療又は福祉に関する事業について3年以上の経験を有する指定認知症対応型共同生活介護事業者により設置される当該指定認知症対応型共同生活介護事業所以外の指定認知症対応型共同生活介護事業所であって当該指定認知症対応型共同生活介護事業所に対して指定認知症対応型共同生活介護の提供に係る支援を行うもの(以下この章において「本体事業所」という。)との密接な連係の下に運営されるものをいう。以下同じ。)については、介護支援専門員である計画作成担当者に代えて、第6項の別に厚生労働大臣が定める研修を修了している者を置くことができる。
10 介護支援専門員でない計画作成担当者は、特別養護老人ホームの生活相談員又は介護老人保健施設の支援相談員その他の認知症である者の介護サービスに係る計画の作成に関し実務経験を有すると認められる者をもって充てることができる。
11 指定認知症対応型共同生活介護事業者が指定介護予防認知症対応型共同生活介護事業者の指定を併せて受け、かつ、指定認知症対応型共同生活介護の事業と指定介護予防認知症対応型共同生活介護の事業が同一の事業所において一体的に運営されている場合は、指定地域密着型介護予防サービス基準第70条各項に規定する人員に関する基準を満たすことをもって、前各項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。
(管理者)
第111条 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、共同生活住居ごとに専らその職務に従事する常勤の管理者を置かなければならない。ただし、共同生活住居の管理上支障がない場合は、当該共同生活住居の他の職務に従事し、又は同一敷地内にある他の事業所、施設等若しくは併設する指定小規模多機能型居宅介護事業所若しくは指定看護小規模多機能型居宅介護事業所の職務に従事することができる。
2 前項本文の規定にかかわらず、共同生活住居の管理上支障がない場合は、サテライト型指定認知症対応型共同生活介護事業所における共同生活住居の管理者は、本体事業所における共同生活住居の管理者をもって充てることができる。
3 共同生活住居の管理者は、適切な指定認知症対応型共同生活介護を提供するために必要な知識及び経験を有し、特別養護老人ホーム、老人デイサービスセンター、介護老人保健施設、介護医療院、指定認知症対応型共同生活介護事業所等の従業者又は訪問介護員等として3年以上認知症である者の介護に従事した経験を有する者であって、厚生労働大臣が定める研修を修了しているものでなければならない。
(代表者)
第112条 指定認知症対応型共同生活介護事業者の代表者は、特別養護老人ホーム、老人デイサービスセンター、介護老人保健施設、介護医療院、指定認知症対応型共同生活介護事業所等の従業者若しくは訪問介護員等として認知症である者の介護に従事した経験を有する者又は保健医療サービス若しくは福祉サービスの提供を行う事業の経営に携わった経験を有する者であって、厚生労働大臣が定める研修を修了しているものでなければならない。
第3節 設備に関する基準
第113条 指定認知症対応型共同生活介護事業所は、共同生活住居を有するものとし、その数は、1以上3以下(サテライト型指定認知症対応型共同生活介護事業所にあっては、1又は2)とする。
2 共同生活住居は、その入居定員(当該共同生活住居において同時に指定認知症対応型共同生活介護の提供を受けることができる利用者の数の上限をいう。第124条において同じ。)を5人以上9人以下とし、居室、居間、食堂、台所、浴室、消火設備その他の非常災害に際して必要な設備その他利用者が日常生活を営む上で必要な設備を設けるものとする。
3 一の居室の定員は、1人とする。ただし、利用者の処遇上必要と認められる場合は、2人とすることができる。
4 一の居室の床面積は、7.43平方メートル以上としなければならない。
5 居間及び食堂は、同一の場所とすることができる。
6 指定認知症対応型共同生活介護事業所は、利用者の家族との交流機会の確保及び地域住民との交流を図る観点から、住宅地又は住宅地と同程度に利用者の家族及び地域住民との交流機会が確保される地域になければならない。
7 指定認知症対応型共同生活介護事業者が指定介護予防認知症対応型共同生活介護事業者の指定を併せて受け、かつ、指定認知症対応型共同生活介護の事業と指定介護予防認知症対応型共同生活介護の事業が同一の事業所において一体的に運営されている場合は、指定地域密着型介護予防サービス基準第73条第1項から第6項までに規定する設備に関する基準を満たすことをもって、前各項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。
第4節 運営に関する基準
(取扱方針)
第114条 指定認知症対応型共同生活介護は、利用者の認知症の症状の進行を緩和し安心して日常生活を送ることができるよう、利用者の心身の状況を踏まえ、適切に行われなければならない。
2 指定認知症対応型共同生活介護は、利用者一人ひとりの人格を尊重し、利用者がそれぞれの役割を持って家庭的な環境の下で日常生活を送ることができるよう配慮して行われなければならない。
3 指定認知症対応型共同生活介護は、認知症対応型共同生活介護計画に基づき、漫然かつ画一的なものとならないよう配慮して行われなければならない。
4 共同生活住居の介護従業者は、指定認知症対応型共同生活介護の提供に当たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、利用者又はその家族にサービスの提供方法等について理解しやすいように説明しなければならない。
5 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、指定認知症対応型共同生活介護の提供に当たっては、利用者又は他の利用者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束等を行ってはならない。
6 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、身体的拘束等を行う場合は、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録しなければならない。
7 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、身体的拘束等の適正化を図るため、次に掲げる措置を講じなければならない。
(1) 身体的拘束等の適正化のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。)を3月に1回以上開催するとともに、その結果について、介護従業者その他の従業者に周知徹底を図ること。
(2) 身体的拘束等の適正化のための指針を整備すること。
(3) 介護従業者その他の従業者に対し、身体的拘束等の適正化のための研修を定期的に実施すること。
8 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、自らその提供する指定認知症対応型共同生活介護の質の評価を行うとともに、定期的に次に掲げるいずれかの評価を受けてその結果を公表し、常にその改善を図らなければならない。
(1) 外部の者による評価
(2) 第128条において準用する第59条の17第1項に規定する運営推進会議における評価
(入居及び退居)
第115条 指定認知症対応型共同生活介護は、要介護者であって認知症であるもののうち、少人数による共同生活を営むことに支障がない者に提供するものとする。
2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、入居申込者の入居に際しては、主治医の診断書等により当該申込者が認知症であることの確認を行うとともに、その心身の状況、生活歴、病歴等の把握に努めなければならない。
3 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、入居申込者が入院治療を要する者であるなど、入居申込者に対し自ら必要なサービスを提供することが困難であると認めた場合は、他の指定認知症対応型共同生活介護事業者、介護保険施設、病院又は診療所を紹介する等の適切な措置を速やかに講じなければならない。
4 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、利用者の退居に際しては利用者及びその家族の希望を踏まえ、退居後の生活環境及び介護の継続性に配慮し、退居に必要な援助を行わなければならない。
5 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、利用者の退居に際しては、利用者又はその家族に適切な指導を行うとともに、指定居宅介護支援事業者等への情報の提供及び保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。
(サービス提供の記録)
第116条 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、入居に際しては入居の年月日及び入居している共同生活住居の名称を、退居に際しては退居の年月日を、利用者の被保険者証に記載しなければならない。
2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、指定認知症対応型共同生活介護を提供した場合は、提供した具体的なサービスの内容等を記録しなければならない。
(利用料等の受領)
第117条 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、法定代理受領サービスに該当する指定認知症対応型共同生活介護を提供した場合は、その利用者から利用料の一部として、当該共同生活介護に係る地域密着型介護サービス費用基準額から当該事業者に支払われる地域密着型介護サービス費の額を控除して得た額の支払を受けるものとする。
2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、法定代理受領サービスに該当しない指定認知症対応型共同生活介護を提供した際にその利用者から支払を受ける利用料の額と、指定認知症対応型共同生活介護に係る地域密着型介護サービス費用基準額との間に、不合理な差額が生じないようにしなければならない。
3 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、前2項の支払を受ける額のほか、次に掲げる費用の額の支払を利用者から受けることができる。
(1) 食材料費
(2) 理美容代
(3) おむつ代
(4) 前3号に掲げるもののほか、指定認知症対応型共同生活介護において提供される便宜のうち日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その利用者に負担させることが適当と認められるもの
4 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、前項の費用の額に係るサービスの提供に当たっては、あらかじめ、利用者又はその家族に当該サービスの内容及び費用について説明し、利用者の同意を得なければならない。
(計画の作成等)
第118条 共同生活住居の管理者は、計画作成担当者(第110条第7項の計画作成担当者をいう。以下この条において同じ。)に認知症対応型共同生活介護計画の作成に関する業務を担当させるものとする。
2 認知症対応型共同生活介護計画の作成に当たっては、通所介護等の活用、地域における活動への参加機会の提供等により、利用者の多様な活動の確保に努めなければならない。
3 計画作成担当者は、利用者の心身の状況、希望及びその置かれている環境を踏まえ、他の介護従業者と協議の上、援助の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を記載した認知症対応型共同生活介護計画を作成しなければならない。
4 計画作成担当者は、認知症対応型共同生活介護計画の作成に当たっては、その内容について利用者又はその家族に説明し、利用者の同意を得なければならない。
5 計画作成担当者は、認知症対応型共同生活介護計画を作成した場合は、当該計画を利用者に交付しなければならない。
6 計画作成担当者は、認知症対応型共同生活介護計画の作成後においても、他の介護従業者及び利用者が当該計画に基づき利用する他の指定居宅サービス等を行う者との連絡を継続的に行うことにより、当該計画の実施状況の把握を行い、必要に応じて当該計画の変更を行うものとする。
(介護の提供等)
第119条 介護は、利用者の心身の状況に応じ、当該利用者の自立の支援と日常生活の充実に資するよう、適切な技術をもって行われなければならない。
2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、利用者に対し、利用者の負担により共同生活住居における介護従業者以外の者による介護を受けさせてはならない。
3 利用者の食事その他の家事等は、原則として利用者及び介護従業者が共同で行うよう努めるものとする。
(便宜供与等)
第120条 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、利用者の趣味又は嗜好に応じた活動の支援に努めなければならない。
2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、利用者が日常生活を営む上で必要な行政機関に対する手続等をその者又はその家族が行うことが困難である場合は、その者の同意を得て代行しなければならない。
3 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、常に利用者の家族との連携を図るとともに、利用者とその家族との交流等の機会を確保するよう努めなければならない。
(管理者の要件)
第121条 共同生活住居の管理者は、同時に介護保険施設、指定居宅サービス、指定地域密着型サービス(サテライト型指定認知症対応型共同生活介護事業所の場合は、本体事業所が提供する指定認知症対応型共同生活介護を除く。)、指定介護予防サービス若しくは指定地域密着型介護予防サービスの事業を行う事業所、病院、診療所又は社会福祉施設を管理する者であってはならない。ただし、これらの事業所、施設等が同一敷地内にあること等により共同生活住居の管理上支障がない場合は、この限りでない。
(運営に関する規程)
第122条 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、共同生活住居ごとに、次に掲げる事業運営についての重要事項に関する規程を定めておかなければならない。
(1) 事業の目的及び運営の方針
(2) 介護従業者の職種、員数及び職務内容
(3) 利用定員
(4) 指定認知症対応型共同生活介護の内容及び利用料その他の費用の額
(5) 入居に当たっての留意事項
(6) 非常災害対策
(7) 虐待の防止のための措置に関する事項
(8) その他運営に関する重要事項
(勤務体制等)
第123条 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、利用者に対し適切な指定認知症対応型共同生活介護を提供できるよう、介護従業者の勤務体制を定めておかなければならない。
2 前項の介護従業者の勤務体制を定めるに当たっては、利用者が安心して日常生活を送ることができるよう、継続性を重視したサービスの提供に配慮しなければならない。
3 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、介護従業者の資質向上のため、その研修の機会を確保しなければならない。この場合において、当該指定認知症対応型共同生活介護事業者は、全ての介護従業者(看護師、准看護師、介護福祉士、介護支援専門員、法第8条第2項に規定する政令で定める者等の資格を有する者その他これに類する者を除く。)に対し、認知症介護に係る基礎的な研修を受講させるために必要な措置を講じなければならない。
4 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、適切な指定認知症対応型共同生活介護の提供を確保する観点から、職場において行われる性的な言動又は優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより介護従業者の就業環境が害されることを防止するための方針の明確化等の必要な措置を講じなければならない。
(定員の遵守)
第124条 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、入居定員及び居室の定員を超えて入居させてはならない。ただし、災害その他のやむを得ない事情がある場合は、この限りでない。
(協力医療機関等)
第125条 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、利用者の病状の急変等に備えるため、あらかじめ、協力医療機関を定めておかなければならない。
2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、あらかじめ、協力歯科医療機関を定めておくよう努めなければならない。
3 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、サービスの提供体制の確保、夜間における緊急時の対応等のため、介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院、病院等との間の連携及び支援体制を整えなければならない。
(利益供与等の禁止)
第126条 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、指定居宅介護支援事業者又はその従業者に対し、要介護被保険者に共同生活住居を紹介することの対償として、金品その他の財産上の利益を供与してはならない。
2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、指定居宅介護支援事業者又はその従業者から、共同生活住居からの退居者を紹介することの対償として、金品その他の財産上の利益を収受してはならない。
(記録の整備)
第127条 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、介護従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。
2 指定認知症対応型共同生活介護事業者は、利用者に対する指定認知症対応型共同生活介護の提供に関する次に掲げる記録を整備し、その完結の日から5年間保存しなければならない。
(1) 認知症対応型共同生活介護計画
(2) 第114条第6項に規定する身体的拘束等に係る記録
(3) 第116条第2項に規定するサービス内容等に係る記録
(7) 次条において準用する第59条の17第2項に規定する報告等に係る記録
(準用規定)
第128条 第12条、第13条、第15条、第16条、第24条、第28条、第32条の2、第34条から第36条まで、第38条、第40条から第41条まで、第59条の11、第59条の16、第59条の17第1項から第4項まで、第99条、第102条及び第104条の規定は、指定認知症対応型共同生活介護の事業について準用する。この場合において、第12条第1項中「第31条に規定する運営規程」とあるのは「第122条に規定する重要事項に関する規程」と、同項、第32条の2第2項、第34条第1項並びに第40条の2第1号及び第3号中「定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者」とあるのは「介護従業者」と、第59条の11第2項中「この節」とあるのは「第6章第4節」と、第59条の16第2項第1号及び第3号中「地域密着型通所介護従業者」とあるのは「介護従業者」と、第59条の17第1項中「地域密着型通所介護について知見を有する者」とあるのは「認知症対応型共同生活介護について知見を有する者」と、「6月」とあるのは「2月」と、第99条中「小規模多機能型居宅介護従業者」とあるのは「介護従業者」と、第102条中「指定小規模多機能型居宅介護事業者」とあるのは「指定認知症対応型共同生活介護事業者」と読み替えるものとする。
第7章 地域密着型特定施設入居者生活介護
第1節 基本方針
第129条 指定地域密着型サービスに該当する地域密着型特定施設入居者生活介護(以下「指定地域密着型特定施設入居者生活介護」という。)の事業は、地域密着型特定施設サービス計画(法第8条第21項に規定する計画をいう。以下同じ。)に基づき、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話、機能訓練及び療養上の世話を行うことにより、当該生活介護の提供を受ける入居者(以下この章において「利用者」という。)が指定地域密着型特定施設(同項に規定する地域密着型特定施設であって、当該生活介護の事業が行われるものをいう。以下同じ。)においてその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるようにするものでなければならない。
2 指定地域密着型特定施設入居者生活介護の事業を行う者(以下「指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者」という。)は、安定的かつ継続的な事業運営に努めなければならない。
第2節 人員に関する基準
(従業者の職種及び員数等)
第130条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者が指定地域密着型特定施設ごとに置くべき指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供に当たる従業者(以下「地域密着型特定施設従業者」という。)の員数は、次のとおりとする。
(1) 生活相談員 1以上
(2) 看護師若しくは准看護師(以下この章において「看護職員」という。)又は介護職員
ア 看護職員及び介護職員の合計数は、常勤換算方法で、利用者の数が3又はその端数を増すごとに1以上とする。
イ 看護職員の数は、常勤換算方法で、1以上とする。
ウ 指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供に当たる介護職員の数は、常に1以上とすること。
(3) 機能訓練指導員 1以上
(4) 計画作成担当者 1以上
2 前項の利用者の数は、前年度の平均値とする。ただし、新規に指定を受ける場合は、推定数によるものとする。
3 第1項第1号の生活相談員のうち1人以上は、常勤の者でなければならない。
4 第1項第2号の看護職員及び介護職員は、主として指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供に当たるものとし、看護職員及び介護職員のうちそれぞれ1人以上は、常勤の者でなければならない。ただし、サテライト型特定施設(当該特定施設を設置しようとする者により設置される当該特定施設以外の介護老人保健施設、介護医療院又は病院若しくは診療所であって、当該特定施設に対する支援機能を有するもの(以下この章において「本体施設」という。)との密接な連携を確保しながら、本体施設とは別の場所で運営される指定地域密着型特定施設をいう。以下同じ。)にあっては、常勤換算方法で1以上とする。
5 第1項第3号の機能訓練指導員は、日常生活を営むのに必要な機能の減退を防止するための訓練を行う能力を有する者とし、地域密着型特定施設における他の職務に従事することができる。
6 第1項第4号の計画作成担当者は、専らその職務に従事する介護支援専門員であって、地域密着型特定施設サービス計画の作成を担当させるのに適当と認められるものとする。ただし、利用者の処遇に支障がない場合は、地域密着型特定施設における他の職務に従事することができる。
(1) 介護老人保健施設 支援相談員、理学療法士、作業療法士若しくは言語聴覚士又は介護支援専門員
(2) 病院 介護支援専門員(指定介護療養型医療施設の場合に限る。)
(3) 介護医療院 介護支援専門員
8 第1項の地域密着型特定施設従事者は、職務の遂行に支障がない場合は、同一敷地内にある他の事業所、施設等の職務に従事することができる。
10 指定地域密着型特定施設の計画作成担当者は、併設される指定小規模多機能型居宅介護事業所又は指定看護小規模多機能型居宅介護事業所の介護支援専門員により当該特定施設の利用者の処遇が適切に行われると認められるときは、これを置かないことができる。
(管理者)
第131条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、指定地域密着型特定施設ごとに専らその職務に従事する管理者を置かなければならない。ただし、指定地域密着型特定施設の管理上支障がない場合は、当該特定施設における他の職務に従事し、又は同一敷地内にある他の事業所、施設等、本体施設の職務(本体施設が病院又は診療所の場合は、管理者としての職務を除く。)若しくは併設する指定小規模多機能型居宅介護事業所又は指定看護小規模多機能型居宅介護事業所の職務に従事することができる。
第3節 設備に関する基準
(1) スプリンクラー設備の設置、天井等の内装材等への難燃性の材料の使用、調理室等火災が発生するおそれがある箇所における防火区画の設置等により、初期消火及び延焼の抑制に配慮した構造であるもの。
(2) 非常警報設備の設置等による火災の早期発見及び通報の体制が整備されており、円滑な消火活動が可能なもの。
(3) 避難口の増設、搬送を容易に行うために十分な幅員を有する避難路の確保等により、円滑な避難が可能な構造であり、かつ、避難訓練を頻繁に実施すること、配置人員を増員すること等により、火災の際の円滑な避難が可能なもの。
3 指定地域密着型特定施設は、一時介護室(一時的に利用者を移して指定地域密着型特定施設入居者生活介護を行うための室をいう。以下同じ。)、浴室、便所、食堂及び機能訓練室を有しなければならない。ただし、他に利用者を一時的に移して介護を行うための室が確保されている場合は一時介護室を、他に機能訓練を行うために適当な広さの場所が確保できる場合は機能訓練室を、利用者が同一敷地内にある他の事業所、施設等の浴室及び食堂を利用できる場合は浴室及び食堂を設けないことができる。
4 指定地域密着型特定施設の介護居室(指定地域密着型特定施設入居者生活介護を行うための専用の居室をいう。以下同じ。)、一時介護室、浴室、便所、食堂及び機能訓練室は、次に掲げる基準を満たさなければならない。
(1) 介護居室は、次の基準を満たすものとする。
ア 一の居室の定員は、1人とする。ただし、利用者の処遇上必要と認められる場合は、2人とすることができる。
イ プライバシーの保護に配慮し、介護を行える適当な広さを有するものとする。
ウ 地階に設けてはならない。
エ 一以上の出入口は、避難上有効な空き地、廊下又は広間に直接面して設けるものとする。
(2) 一時介護室は、介護を行うために適当な広さを有するものとする。
(3) 浴室は、身体の不自由な者が入浴するのに適したものとする。
(4) 便所は、居室のある階ごとに設置し、非常用設備を備えるものとする。
(5) 食堂は、機能を十分に発揮し得る適当な広さを有するものとする。
(6) 機能訓練室は、機能を十分に発揮し得る適当な広さを有するものとする。
5 指定地域密着型特定施設は、利用者が車椅子で円滑に移動することが可能な空間及び構造を有するものでなければならない。
6 指定地域密着型特定施設は、消火設備その他の非常災害に際して必要な設備を設けるものとする。
7 前各項に定めるもののほか、指定地域密着型特定施設の構造設備の基準については、建築基準法及び消防法(昭和23年法律第186号)の定めるところによる。
第4節 運営に関する基準
(取扱方針)
第133条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、利用者の要介護状態の軽減又は悪化の防止に資するよう、認知症の状況等利用者の心身の状況を踏まえ、日常生活に必要な援助を適切に行わなければならない。
2 指定地域密着型特定施設入居者生活介護は、地域密着型特定施設サービス計画に基づき、漫然かつ画一的なものとならないよう配慮して行われなければならない。
3 地域密着型特定施設従業者は、指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供に当たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、利用者又はその家族から求められた場合は、サービスの提供方法等について理解しやすいように説明しなければならない。
4 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供に当たっては、利用者又は他の利用者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束等を行ってはならない。
5 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、身体的拘束等を行う場合は、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録しなければならない。
6 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、身体的拘束等の適正化を図るため、次に掲げる措置を講じなければならない。
(1) 身体的拘束等の適正化のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。)を3月に1回以上開催するとともに、その結果について、介護職員その他の従業者に周知徹底を図ること。
(2) 身体的拘束等の適正化のための指針を整備すること。
(3) 介護職員その他の従業者に対し、身体的拘束等の適正化のための研修を定期的に実施すること。
7 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、自らその提供する指定地域密着型特定施設入居者生活介護の質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。
(説明及び契約締結等)
第134条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、あらかじめ、入居申込者又はその家族に対し、第145条の重要事項に関する規程の概要、地域密着型特定施設従事者の勤務体制、利用料の額及びその改定方法その他の入居申込者のサービスの選択に資すると認められる重要事項を記した文書を交付して説明し、入居及び指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供に関する契約を文書により締結しなければならない。
2 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、前項の契約において、入居者の権利を不当に狭めるような契約解除の条件を定めてはならない。
3 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、より適切な指定地域密着型特定施設入居者生活介護を提供するため利用者を介護居室又は一時介護室に移して介護を行うこととしている場合は、利用者が介護居室又は一時介護室に移る際の当該利用者の意思確認等の適切な手続について、あらかじめ、第1項の契約に係る文書に明記しなければならない。
(サービスの提供)
第135条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、正当な理由なしに入居者に対する指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供を拒んではならない。
2 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、入居者が指定地域密着型特定施設入居者生活介護に代えて当該事業者以外の者が提供する介護サービスを利用することを妨げてはならない。
3 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、入居申込者又は入居者(以下「入居者等」という。)が入院治療を要する者であるなど、入居者等に対し自ら必要なサービスを提供することが困難であると認めた場合は、病院又は診療所の紹介その他の適切な措置を速やかに講じなければならない。
4 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供に当たっては、利用者の心身の状況、その置かれている環境等の把握に努めなければならない。
第136条 削除
(サービス提供の記録)
第137条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、指定地域密着型特定施設入居者生活介護の開始に際しては、当該開始の年月日及び入居している指定地域密着型特定施設の名称を、当該生活介護の終了に際しては、当該終了の年月日を、利用者の被保険者証に記載しなければならない。
2 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、指定地域密着型特定施設入居者生活介護を提供した場合は、提供した具体的なサービスの内容等を記録しなければならない。
(利用料等の受領)
第138条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、法定代理受領サービスに該当する指定地域密着型特定施設入居者生活介護を提供した場合は、その利用者から利用料の一部として、当該生活介護に係る地域密着型介護サービス費用基準額から当該事業者に支払われる地域密着型介護サービス費の額を控除して得た額の支払を受けるものとする。
2 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、法定代理受領サービスに該当しない指定地域密着型特定施設入居者生活介護を提供した際にその利用者から支払を受ける利用料の額と、指定地域密着型特定施設入居者生活介護に係る地域密着型介護サービス費用基準額との間に、不合理な差額が生じないようにしなければならない。
3 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、前2項の支払を受ける額のほか、次に掲げる費用の額の支払を利用者から受けることができる。
(1) 利用者の選定により提供される介護その他の日常生活上の便宜に要する費用
(2) おむつ代
(3) 前2号に掲げるもののほか、指定地域密着型特定施設入居者生活介護において提供される便宜のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その利用者に負担させることが適当と認められるもの
4 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、前項の費用の額に係るサービスの提供に当たっては、あらかじめ、利用者又はその家族に当該サービスの内容及び費用について説明し、利用者の同意を得なければならない。
(計画の作成等)
第139条 指定地域密着型特定施設の管理者は、計画作成担当者(第130条第1項第4号の計画作成担当者をいう。以下この条において同じ。)に地域密着型特定施設サービス計画の作成に関する業務を担当させるものとする。
2 計画作成担当者は、地域密着型特定施設サービス計画の作成に当たっては、適切な方法により、利用者についてその有する能力、置かれている環境等の評価を通じて利用者が現に抱える問題点を明らかにし、利用者が自立した日常生活を営むことができるよう支援する上で解決すべき課題を把握しなければならない。
3 計画作成担当者は、利用者又はその家族の希望、利用者について把握された解決すべき課題に基づき、他の地域密着型特定施設従業者と協議の上、サービスの目標及びその達成時期、サービスの内容、サービスを提供する上での留意点等を盛り込んだ地域密着型特定施設サービス計画の原案を作成しなければならない。
4 計画作成担当者は、地域密着型特定施設サービス計画の作成に当たっては、その原案の内容について利用者又はその家族に説明し、文書により利用者の同意を得なければならない。
5 計画作成担当者は、地域密着型特定施設サービス計画を作成した場合は、当該計画を利用者に交付しなければならない。
6 計画作成担当者は、地域密着型特定施設サービス計画作成後においても、他の地域密着型特定施設従業者との連絡を継続的に行うことにより当該計画の実施状況の把握を行うとともに、利用者についての解決すべき課題の把握を行い、必要に応じて当該計画の変更を行うものとする。
(介護の提供等)
第140条 介護は、利用者の心身の状況に応じ、利用者の自立の支援と日常生活の充実に資するよう、適切な技術をもって行われなければならない。
2 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、自ら入浴が困難な利用者について、1週間に2回以上適切な方法により入浴させ、又は清しきしなければならない。
3 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、利用者の心身の状況に応じ、適切な方法により、排せつの自立について必要な援助を行わなければならない。
4 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、前3項に定めるほか、利用者に対し食事、離床、着替え、整容その他日常生活上の世話を適切に行わなければならない。
(機能訓練)
第141条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、利用者の心身の状況等を踏まえ、必要に応じて日常生活を送る上で必要な生活機能の改善又は維持のための機能訓練を行わなければならない。
(健康管理)
第142条 指定地域密着型特定施設の看護職員は、常に利用者の健康状態に注意するとともに、健康保持のための適切な措置を講じなければならない。
(相談及び援助)
第143条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、常に利用者の心身の状況、その置かれている環境等の的確な把握に努め、利用者又はその家族からの相談に適切に応じるとともに、利用者の社会生活に必要な支援を行わなければならない。
(家族との連携等)
第144条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、常に利用者の家族との連携を図るとともに、利用者とその家族との交流等の機会を確保するよう努めなければならない。
(運営に関する規程)
第145条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、指定地域密着型特定施設ごとに、次に掲げる事業運営についての重要事項に関する規程を定めておかなければならない。
(1) 事業の目的及び運営の方針
(2) 地域密着型特定施設従業者の職種、員数及び職務内容
(3) 入居定員及び居室数
(4) 指定地域密着型特定施設入居者生活介護の内容及び利用料その他の費用の額
(5) 利用者が介護居室又は一時介護室に移る場合の条件及び手続
(6) 施設の利用に当たっての留意事項
(7) 緊急時等における対応方法
(8) 非常災害対策
(9) 虐待の防止のための措置に関する事項
(10) その他運営に関する重要事項
(勤務体制等)
第146条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、利用者に適切な指定地域密着型特定施設入居者生活介護その他のサービスを提供できるよう、地域密着型特定施設従事者の勤務体制を定めておかなければならない。
2 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、指定地域密着型特定施設の地域密着型特定施設従事者により指定地域密着型特定施設入居者生活介護を提供しなければならない。ただし、当該事業者が業務管理及び指揮命令を確実に行うことができる場合は、この限りでない。
3 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、前項ただし書の規定により指定地域密着型特定施設入居者生活介護に係る業務の全部又は一部を委託により他の事業者に行わせる場合は、当該他の事業者の業務の実施状況について定期的に確認し、その結果等を記録しなければならない。
4 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、地域密着型特定施設従業者の資質向上のため、その研修の機会を確保しなければならない。この場合において、当該指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、全ての地域密着型特定施設従業者(看護師、准看護師、介護福祉士、介護支援専門員、法第8条第2項に規定する政令で定める者等の資格を有する者その他これに類する者を除く。)に対し、認知症介護に係る基礎的な研修を受講させるために必要な措置を講じなければならない。
5 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、適切な指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供を確保する観点から、職場において行われる性的な言動又は優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより地域密着型特定施設従業者の就業環境が害されることを防止するための方針の明確化等の必要な措置を講じなければならない。
(協力医療機関等)
第147条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、利用者の病状の急変等に備えるため、あらかじめ、協力医療機関を定めておかなければならない。
2 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、あらかじめ、協力歯科医療機関を定めておくよう努めなければならない。
(記録の整備)
第148条 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、地域密着型特定施設従事者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。
2 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は、利用者に対する指定地域密着型特定施設入居者生活介護の提供に関する次に掲げる記録を整備し、その完結の日から5年間保存しなければならない。
(1) 地域密着型特定施設サービス計画
(2) 第133条第5項に規定する身体的拘束等に係る記録
(3) 第137条第2項に規定するサービスの内容等に係る記録
(4) 第146条第3項に規定する結果等に係る記録
(8) 次条において準用する第59条の17第2項に規定する報告等に係る記録
(準用規定)
第149条 第15条、第16条、第24条、第28条、第32条の2、第34条から第38条まで、第40条から第41条まで、第59条の11、第59条の15、第59条の16、第59条の17第1項から第4項まで及び第99条の規定は、指定地域密着型特定施設入居者生活介護の事業について準用する。この場合において、第32条の2第2項、第34条第1項並びに第40条の2第1号及び第3号中「定期巡回・随時対応型介護看護従業者」とあるのは「地域密着型特定施設従業者」と、第59条の11第2項中「この節」とあるのは「第7章第4節」と、第59条の16第2項第1号及び第3号中「地域密着型通所介護従業者」とあるのは「地域密着型特定施設従業者」と、第59条の17第1項中「地域密着型通所介護について知見を有する者」とあるのは「地域密着型特定施設入居者生活介護について知見を有する者」と、「6月」とあるのは「2月」と読み替えるものとする。
第8章 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
第1節 基本方針
第150条 指定地域密着型サービスに該当する地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護(以下「指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護」という。)の事業を行う地域密着型介護老人福祉施設(以下「指定地域密着型介護老人福祉施設」という。)は、地域密着型施設サービス計画(法第8条第22項に規定する地域密着型施設サービス計画をいう。以下同じ。)に基づき、可能な限り居宅における生活への復帰を念頭に置いて入浴、排せつ、食事等の介護、相談及び援助、社会生活上の便宜供与その他の日常生活上の世話、機能訓練、健康管理及び療養上の世話を行うことにより、入所者がその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるようにすることを目指すものでなければならない。
2 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所者の意思及び人格を尊重し、常にその者の立場に立って指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護を提供するよう努めなければならない。
3 指定地域密着型介護老人福祉施設は、明るく家庭的な雰囲気を有し、地域や家庭との結び付きを重視した運営を行い、町、居宅介護支援事業者、居宅サービス事業者、地域密着型サービス事業者、他の介護保険施設その他の保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。
4 法第78条の2第1項の条例で定める入所定員の数は、29人以下とする。
第2節 人員に関する基準
第151条 指定地域密着型介護老人福祉施設に置くべき従業者の員数は、次のとおりとする。ただし、他の社会福祉施設等の栄養士又は管理栄養士との連携を図ることにより当該指定地域密着型介護老人福祉施設の効果的な運営を期待することができる場合であって、入所者の処遇に支障がないときは、第4号の栄養士又は管理栄養士を置かないことができる。
(1) 医師 入所者に対し健康管理及び療養上の指導を行うために必要な数
(2) 生活相談員 1以上
(3) 介護職員又は看護師若しくは准看護師(以下この章において「看護職員」という。)
ア 介護職員及び看護職員の総数は、常勤換算方法で、入所者の数が3又はその端数を増すごとに1以上とする。
イ 看護職員の数は、1以上とする。
(4) 栄養士又は管理栄養士 1以上
(5) 機能訓練指導員 1以上
(6) 介護支援専門員 1以上
2 前項の入所者の数は、前年度の平均値とする。ただし、新規に指定を受ける場合は、推定数によるものとする。
3 指定地域密着型介護老人福祉施設の従業者は、専ら当該介護老人福祉施設の職務に従事する者でなければならない。ただし、入所者の処遇に支障がない場合は、この限りでない。
4 第1項第1号の規定にかかわらず、サテライト型居住施設(当該居住施設を設置しようとする者により設置される当該居住施設以外の指定介護老人福祉施設、指定地域密着型介護老人福祉施設(サテライト型居住施設である指定地域密着型介護老人福祉施設を除く。第7項第1号及び第16項、第152条第1項第6号並びに第180条第1項第3号において同じ。)、介護老人保健施設、介護医療院又は病院若しくは診療所であって、当該居住施設に対する支援機能を有するもの(以下この章において「本体施設」という。)との密接な連携を確保しながら、本体施設とは別の場所で運営される指定地域密着型介護老人福祉施設をいう。以下同じ。)の医師は、本体施設の医師により当該居住施設の入所者の健康管理が適切に行われると認められる場合は、これを置かないことができる。
5 第1項第2号の生活相談員は、常勤の者でなければならない。ただし、サテライト型居住施設の場合は、常勤換算方法で1以上とする。
6 第1項第3号の介護職員及び看護職員のそれぞれ1人以上は、常勤の者でなければならない。ただし、看護職員については、サテライト型居住施設の場合は常勤換算方法で1以上とする。
(1) 指定介護老人福祉施設又は指定地域密着型介護老人福祉施設 生活相談員、栄養士若しくは管理栄養士、機能訓練指導員又は介護支援専門員
(2) 介護老人保健施設 支援相談員、栄養士若しくは管理栄養士、理学療法士、作業療法士若しくは言語聴覚士又は介護支援専門員
(3) 病院 栄養士若しくは管理栄養士(病床数100以上の病院の場合に限る。)又は介護支援専門員(指定介護療養型医療施設の場合に限る。)
(4) 介護医療院 栄養士若しくは管理栄養士又は介護支援専門員
8 第1項第5号の機能訓練指導員は、日常生活を営むのに必要な機能を改善し、又はその減退を防止するための訓練を行う能力を有すると認められる者でなければならない。
9 前項の機能訓練指導員は、指定地域密着型介護老人福祉施設の他の職務に従事することができる。
10 第1項第6号の介護支援専門員は、専らその職務に従事する常勤の者でなければならない。ただし、入所者の処遇に支障がない場合は、指定地域密着型介護老人福祉施設の他の職務に従事することができる。
11 指定地域密着型介護老人福祉施設に指定短期入所生活介護事業所又は指定介護予防サービス等の事業の人員、設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準(平成18年厚生労働省令第35号。以下「指定介護予防サービス等基準」という。)第129条第1項に規定する指定介護予防短期入所生活介護事業所(以下「指定短期入所生活介護事業所等」という。)が併設される場合は、当該指定短期入所生活介護事業所等の医師は、当該介護老人福祉施設の医師により当該事業所等の利用者の健康管理が適切に行われると認められるときは、これを置かないことができる。
12 指定地域密着型介護老人福祉施設に指定通所介護事業所(指定居宅サービス等基準第93条第1項に規定する指定通所介護事業所をいう。以下同じ。)、指定短期入所生活介護事業所等、指定地域密着型通所介護事業所又は併設型指定認知症対応型通所介護の事業を行う事業所若しくは指定地域密着型介護予防サービス基準第5条第1項に規定する併設型指定介護予防認知症対応型通所介護の事業を行う事業所が併設される場合は、当該併設される事業所の生活相談員、栄養士若しくは管理栄養士又は機能訓練指導員は、当該介護老人福祉施設の生活相談員、栄養士若しくは管理栄養士又は機能訓練指導員により当該併設される事業所の利用者の処遇が適切に行われると認められるときは、これを置かないことができる。
13 指定地域密着型介護老人福祉施設に併設される指定短期入所生活介護事業所等の入所定員は、当該介護老人福祉施設の入所定員を上限とする。
14 指定地域密着型介護老人福祉施設に指定小規模多機能型居宅介護事業所又は指定看護小規模多機能型居宅介護事業所が併設される場合は、当該介護老人福祉施設の介護支援専門員は、当該併設される事業所の介護支援専門員により当該介護老人福祉施設の利用者の処遇が適切に行われると認められるときは、これを置かないことができる。
第3節 設備に関する基準
第152条 指定地域密着型介護老人福祉施設の設備の基準は、次のとおりとする。
(1) 居室
ア 一の居室の定員は、1人とする。ただし、入所者への指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の提供上必要と認められる場合は、2人とすることができる。
イ 入所者1人当たりの床面積は、10.65平方メートル以上とする。
ウ ブザー又はこれに代わる設備を設けるものとする。
(2) 静養室 介護職員室又は看護職員室に近接して設けるものとする。
(3) 浴室 要介護者が入浴するのに適したものとする。
(4) 洗面設備 居室のある階ごとに設け、要介護者が使用するのに適したものとする。
(5) 便所 居室のある階ごとに居室に近接して設け、ブザー又はこれに代わる設備を設けるとともに、要介護者が使用するのに適したものとする。
(6) 医務室 医療法第1条の5第2項に規定する診療所とすることとし、入所者を診療するために必要な医薬品及び医療機器を備えるほか、必要に応じて臨床検査設備を設けるものとする。ただし、本体施設が指定介護老人福祉施設又は指定地域密着型介護老人福祉施設であるサテライト型居住施設は、医務室を必要とせず、入所者を診療するために必要な医薬品及び医療機器を備えるほか、必要に応じて臨床検査設備を設けることで足りるものとする。
(7) 食堂及び機能訓練室
ア それぞれ必要な広さを有するものとし、その合計面積は、3平方メートルに入所定員を乗じて得た面積以上とする。ただし、食事の提供又は機能訓練を行う場合において支障がない広さを確保することができるときは、同一の場所とすることができる。
イ 必要な備品を備えるものとする。
(8) 廊下幅 1.5メートル以上(中廊下は、1.8メートル以上)とする。ただし、廊下の一部の幅を拡張すること等により、入所者、従業者等の円滑な往来に支障が生じないと認められる場合は、これによらないことができる。
(9) 消火設備その他の非常災害に際して必要な設備を設けるものとする。
2 前項各号に掲げる設備は、専ら指定地域密着型介護老人福祉施設の用に供するものでなければならない。ただし、入所者の処遇に支障がない場合は、この限りでない。
第4節 運営に関する基準
(取扱方針)
第153条 指定地域密着型介護老人福祉施設は、地域密着型施設サービス計画に基づき、入所者の要介護状態の軽減又は悪化の防止に資するよう、その者の心身の状況等に応じて、その者の処遇を適切に行わなければならない。
2 指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護は、地域密着型施設サービス計画に基づき、漫然かつ画一的なものとならないよう配慮して行われなければならない。
3 指定地域密着型介護老人福祉施設の従業者は、指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の提供に当たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、入所者又はその家族に対し、処遇上必要な事項について理解しやすいように説明しなければならない。
4 指定地域密着型介護老人福祉施設は、指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の提供に当たっては、入所者又は他の入所者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束等を行ってはならない。
5 指定地域密着型介護老人福祉施設は、身体的拘束等を行う場合は、その態様及び時間、その際の入所者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録しなければならない。
6 指定地域密着型介護老人福祉施設は、身体的拘束等の適正化を図るため、次に掲げる措置を講じなければならない。
(1) 身体的拘束等の適正化のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。)を3月に1回以上開催するとともに、その結果について、介護職員その他の従業者に周知徹底を図ること。
(2) 身体的拘束等の適正化のための指針を整備すること。
(3) 介護職員その他の従業者に対し、身体的拘束等の適正化のための研修を定期的に実施すること。
7 指定地域密着型介護老人福祉施設は、自らその提供する指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。
(サービス提供困難時の対応)
第154条 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所申込者が入院治療を必要とする場合その他入所申込者に対し自ら適切な便宜を提供することが困難である場合は、適切な病院若しくは診療所又は介護老人保健施設若しくは介護医療院を紹介するなど、適切な措置を速やかに講じなければならない。
(入所及び退所)
第155条 指定地域密着型介護老人福祉施設は、身体上又は精神上著しい障害があるため常時の介護を必要とし、かつ、居宅においてこれを受けることが困難な者に対し、指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護を提供するものとする。
2 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所申込者の数が入所定員から入所者の数を差し引いた数を超えている場合は、介護の必要の程度及び家族等の状況を勘案し、指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護を受ける必要性が高いと認められる入所申込者を優先的に入所させるよう努めなければならない。
3 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所申込者の入所に際しては、その者に係る指定居宅介護支援事業者に対する照会等により、その者の心身の状況、生活歴、病歴、指定居宅サービス等の利用状況等の把握に努めなければならない。
4 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所者の心身の状況、その置かれている環境等に照らし、その者が居宅において日常生活を営むことができるかどうかについて定期的に検討しなければならない。
5 前項の検討は、生活相談員、介護職員、看護職員、介護支援専門員等の従業者間での協議としなければならない。
6 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所者の心身の状況、その置かれている環境等に照らし、居宅において日常生活を営むことができると認められる入所者に対し、その者及びその家族の希望、その者が退所後に置かれることとなる環境等を勘案し、その者の円滑な退所のために必要な援助を行わなければならない。
7 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所者の退所に際しては、居宅サービス計画の作成等の援助に資するため、指定居宅介護支援事業者に対する情報の提供に努めるとともに、保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。
(サービス提供の記録)
第156条 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所者の入所に際しては入所の年月日並びに入所している介護保険施設の種類及び名称を、入所者の退所に際しては退所の年月日を、当該入所者の被保険者証に記載しなければならない。
2 指定地域密着型介護老人福祉施設は、指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護を提供した場合は、提供した具体的なサービスの内容等を記録しなければならない。
(利用料等の受領)
第157条 指定地域密着型介護老人福祉施設は、法定代理受領サービスに該当する指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護を提供した場合は、入所者から利用料の一部として、当該生活介護に係る地域密着型介護サービス費用基準額(介護保険法施行法(平成9年法律第124号。以下「施行法」という。)第13条第3項に規定する要介護旧措置入所者にあっては、当該生活介護について同項に規定する厚生労働大臣が定める基準により算定した費用の額(その額が現に当該生活介護に要した費用の額を超える場合は、当該現に要した費用の額とする。)とする。次項並びに第182条第1項及び第2項において同じ。)から当該介護老人福祉施設に支払われる地域密着型介護サービス費の額を控除して得た額の支払を受けるものとする。
2 指定地域密着型介護老人福祉施設は、法定代理受領サービスに該当しない指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護を提供した際に入所者から支払を受ける利用料の額と、地域密着型介護サービス費用基準額との間に、不合理な差額が生じないようにしなければならない。
3 指定地域密着型介護老人福祉施設は、前2項の支払を受ける額のほか、次に掲げる費用の額の支払を受けることができる。
(1) 食事の提供に要する費用(法第51条の3第1項の規定により特定入所者介護サービス費が入所者に支給された場合は、同条第2項第1号に規定する食費の基準費用額(特定要介護旧措置入所者(施行法第13条第5項に規定する特定要介護旧措置入所者をいう。以下同じ。)にあっては、同項第1号に規定する食費の特定基準費用額。第182条第3項第1号において同じ。)を、法第51条の3第4項の規定により当該サービス費が入所者に代わり指定地域密着型介護老人福祉施設に支払われた場合は、同条第2項第1号に規定する食費の負担限度額(特定要介護旧措置入所者にあっては、施行法第13条第5項第1号に規定する食費の特定負担限度額。第182条第3項第1号において同じ。)を限度とする。)
(2) 居住に要する費用(法第51条の3第1項の規定により特定入所者介護サービス費が入所者に支給された場合は、同条第2項第2号に規定する居住費の基準費用額(特定要介護旧措置入所者にあっては、施行法第13条第5項第2号に規定する居住費の特定基準費用額。第182条第3項第2号において同じ。)を、法第51条の3第4項の規定により当該サービス費が入所者に代わり指定地域密着型介護老人福祉施設に支払われた場合は、同条第2項第2号に規定する居住費の負担限度額(特定要介護旧措置入所者にあっては、施行法第13条第5項第2号に規定する居住費の特定負担限度額。第182条第3項第2号において同じ。)を限度とする。)
(3) 厚生労働大臣の定める基準に基づき入所者が選定する特別な居室又は食事の提供を行ったことに伴い必要となる費用
(4) 理美容代
(5) 前各号に掲げるもののほか、指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護において提供される便宜のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、入所者に負担させることが適当と認められるもの
(計画の作成等)
第158条 指定地域密着型介護老人福祉施設の管理者は、介護支援専門員に地域密着型施設サービス計画の作成に関する業務を担当させるものとする。
2 地域密着型施設サービス計画に関する業務を担当する介護支援専門員(以下「計画担当介護支援専門員」という。)は、当該計画の作成に当たっては、入所者の日常生活全般を支援する観点から、地域の住民による自発的な活動によるサービス等の利用も含めて当該計画上に位置付けるよう努めなければならない。
3 計画担当介護支援専門員は、地域密着型施設サービス計画の作成に当たっては、適切な方法により、入所者についてその有する能力、置かれている環境等の評価を通じて入所者が現に抱える問題点を明らかにし、入所者が自立した日常生活を営むことができるよう支援する上で解決すべき課題を把握しなければならない。
4 計画担当介護支援専門員は、前項に規定する解決すべき課題の把握(以下「アセスメント」という。)については、入所者及びその家族に面接して行わなければならない。この場合において、計画担当介護支援専門員は、面接の趣旨を入所者及びその家族に十分説明し、理解を得なければならない。
5 計画担当介護支援専門員は、入所者の希望及び入所者についてのアセスメントの結果に基づき、入所者の家族の希望を勘案して、入所者及びその家族の生活に対する意向、総合的な援助の方針、生活全般の解決すべき課題、指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の目標及びその達成時期、当該生活介護の内容及び提供する上での留意事項等を記載した地域密着型施設サービス計画の原案を作成しなければならない。
6 計画担当介護支援専門員は、サービス担当者会議(入所者に対する指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の提供に当たる他の担当者(以下この条において「担当者」という。)を招集して行う会議(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとし、入所者又はその家族(以下この項において「入所者等」という。)が参加する場合にあっては、テレビ電話装置等の活用について当該入所者等の同意を得なければならない。)をいう。以下この章において同じ。)の開催、担当者に対する照会等により、前項の原案の内容について、担当者から専門的な見地からの意見を求めるものとする。
7 計画担当介護支援専門員は、第5項の原案の内容について入所者又はその家族に説明し、文書により入所者の同意を得なければならない。
8 計画担当介護支援専門員は、地域密着型施設サービス計画を作成した場合は、当該計画を入所者に交付しなければならない。
9 計画担当介護支援専門員は、地域密着型施設サービス計画の作成後、当該計画の実施状況の把握(入所者についての継続的なアセスメントを含む。以下「モニタリング」という。)を行い、必要に応じて当該計画の変更を行うものとする。
10 計画担当介護支援専門員は、モニタリングに当たっては、入所者及びその家族並びに担当者との連絡を継続的に行うこととし、特段の事情のない限り、次に定めるところにより行わなければならない。
(1) 入所者との定期的な面接
(2) モニタリング結果の定期的な記録
11 計画担当介護支援専門員は、次に掲げる場合は、サービス担当者会議の開催、担当者に対する照会等により、地域密着型施設サービス計画の変更の必要性について、担当者から専門的な見地からの意見を求めるものとする。
(1) 入所者が法第28条第2項に規定する要介護更新認定を受けた場合
(2) 入所者が法第29条第1項に規定する要介護状態区分の変更の認定を受けた場合
(介護の提供等)
第159条 介護は、入所者の自立の支援及び日常生活の充実に資するよう、入所者の心身の状況に応じ適切な技術をもって行われなければならない。
2 指定地域密着型介護老人福祉施設は、1週間に2回以上、適切な方法により入所者を入浴させ、又は清しきしなければならない。
3 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所者に対し、その心身の状況に応じて、適切な方法により排せつの自立について必要な援助を行わなければならない。
4 指定地域密着型介護老人福祉施設は、おむつを使用せざるを得ない入所者のおむつを適切に取り替えなければならない。
5 指定地域密着型介護老人福祉施設は、褥瘡が発生しないよう適切な介護を行うとともに、その発生を予防するための体制を整備しなければならない。
6 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所者に対し、前各項に規定するもののほか、離床、着替え、整容等の介護を適切に行わなければならない。
7 指定地域密着型介護老人福祉施設は、常時1人以上の介護職員を介護に従事させなければならない。
8 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所者に対し、その負担により当該介護老人福祉施設の従業者以外の者による介護を受けさせてはならない。
(食事の提供)
第160条 指定地域密着型介護老人福祉施設は、栄養並びに入所者の心身の状況及び嗜好を考慮した食事を、適切な時間に提供しなければならない。
2 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所者が可能な限り離床し食堂で食事をとることを支援しなければならない。
(相談及び援助)
第161条 指定地域密着型介護老人福祉施設は、常に入所者の心身の状況、その置かれている環境等の的確な把握に努め、入所者又はその家族の相談に適切に応じるとともに、必要な助言その他の援助を行わなければならない。
(便宜供与等)
第162条 指定地域密着型介護老人福祉施設は、教養娯楽設備等を備えるほか、適宜入所者のためのレクリエーション行事を行わなければならない。
2 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所者が日常生活を営むのに必要な行政機関等に対する手続について、その者又はその家族が行うことが困難である場合は、その者の同意を得て代行しなければならない。
3 指定地域密着型介護老人福祉施設は、常に入所者の家族との連携を図るとともに、入所者とその家族との交流等の機会を確保するよう努めなければならない。
4 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所者の外出の機会を確保するよう努めなければならない。
(機能訓練)
第163条 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所者に対し、その心身の状況等に応じて、日常生活を営むのに必要な機能を改善し、又はその減退を防止するための訓練を行わなければならない。
(栄養管理)
第163条の2 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所者の栄養状態の維持及び改善を図り、自立した日常生活を営むことができるよう、各入所者の状態に応じた栄養管理を計画的に行わなければならない。
(口腔衛生の管理)
第163条の3 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所者の口腔の健康の保持を図り、自立した日常生活を営むことができるよう、口腔衛生管理体制を整備し、各入所者の状態に応じた口腔衛生の管理を計画的に行わなければならない。
(健康管理)
第164条 指定地域密着型介護老人福祉施設の医師又は看護職員は、常に入所者の健康状態に注意し、必要に応じて健康保持のための適切な措置をとらなければならない。
(入院時の取扱)
第165条 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所者について病院又は診療所に入院する必要が生じた場合であって、入院後おおむね3月以内に退院することが明らかに見込まれるときは、その者及びその家族の希望等を勘案し、必要に応じて適切な便宜を供与するとともに、やむを得ない事情がある場合を除き、退院後再び当該介護老人福祉施設に円滑に入所することができるようにしなければならない。
(緊急時等の対応)
第165条の2 指定地域密着型介護老人福祉施設は、現に指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の提供を行っているときに入所者の病状の急変が生じた場合その他必要な場合のため、あらかじめ、第151条第1項第1号に掲げる医師との連携方法その他の緊急時等における対応方法を定めておかなければならない。
(管理者の要件)
第166条 指定地域密着型介護老人福祉施設の管理者は、専ら当該介護老人福祉施設の職務に従事する常勤の者でなければならない。ただし、当該介護老人福祉施設の管理上支障がない場合は、同一敷地内にある他の事業所、施設等又は本体施設の職務(本体施設が病院又は診療所の場合は、管理者としての職務を除く。)に従事することができる。
(計画担当介護支援専門員の業務)
第167条 計画担当介護支援専門員は、第158条に規定する業務のほか、次に掲げる業務を行うものとする。
(1) 入所申込者の入所に際し、その者に係る指定居宅介護支援事業者に対する照会等により、その者の心身の状況、生活歴、病歴、指定居宅サービス等の利用状況等を把握する業務
(2) 入所者の心身の状況、その置かれている環境等に照らし、その者が居宅において日常生活を営むことができるかどうかについて定期的に検討する業務
(3) 入居者の心身の状況、その置かれている環境等に照らし、居宅において日常生活を営むことができると認められる入所者に対し、その者及びその家族の希望、その者が退所後に置かれることとなる環境等を勘案し、その者の円滑な退所のために必要な援助を行う業務
(4) 入所者の退所に際し、居宅サービス計画の作成等の援助に資するため、指定居宅介護支援事業者に対し情報を提供するほか、保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者と密接に連携する業務
(5) 第153条第5項に規定する身体的拘束等に係る記録を行う業務
(6) 第175条第3項に規定する事故に係る記録を行う業務
(運営に関する規程)
第168条 指定地域密着型介護老人福祉施設は、次に掲げる施設運営についての重要事項に関する規程を定めておかなければならない。
(1) 施設の目的及び運営の方針
(2) 従業者の職種、員数及び職務の内容
(3) 入所定員
(4) 入所者に対する指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の内容及び利用料その他の費用の額
(5) 施設の利用に当たっての留意事項
(6) 緊急時等における対応方法
(7) 非常災害対策
(8) 虐待の防止のための措置に関する事項
(9) その他施設運営に関する重要事項
(勤務体制等)
第169条 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所者に対し、適切な指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護を提供することができるよう、従業者の勤務体制を定めておかなければならない。
2 指定地域密着型介護老人福祉施設は、当該介護老人福祉施設の従業者により指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護を提供しなければならない。ただし、入所者の処遇に直接影響を及ぼさない業務については、この限りでない。
3 指定地域密着型介護老人福祉施設は、従業者に対し、その資質向上のための研修の機会を確保しなければならない。この場合において、当該指定地域密着型介護老人福祉施設は、全ての従業者(看護師、准看護師、介護福祉士、介護支援専門員、法第8条第2項に規定する政令で定める者等の資格を有する者その他これに類する者を除く。)に対し、認知症介護に係る基礎的な研修を受講させるために必要な措置を講じなければならない。
4 指定地域密着型介護老人福祉施設は、適切な指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の提供を確保する観点から、職場において行われる性的な言動又は優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより従業者の就業環境が害されることを防止するための方針の明確化等の必要な措置を講じなければならない。
(入所定員等の遵守)
第170条 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所定員及び居室の定員を超えて入所させてはならない。ただし、災害、虐待その他のやむを得ない事情がある場合は、この限りでない。
(衛生管理等)
第171条 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所者の使用する食器その他の設備又は飲用に供する水について、衛生的な管理に努め、又は衛生上必要な措置を講じるとともに、医薬品及び医療機器の管理を適正に行わなければならない。
2 指定地域密着型介護老人福祉施設は、当該介護老人福祉施設における感染症又は食中毒の発生又はまん延を防止するため、次に掲げる措置を講じなければならない。
(1) 感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。)をおおむね3月に1回以上開催するとともに、その結果について、介護職員その他の従業者に周知徹底すること。
(2) 感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための指針を整備すること。
(3) 介護職員その他の従業者に対し、感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための研修並びに感染症の予防及びまん延の防止のための訓練を定期的に実施すること。
(4) 前3号に掲げるもののほか、厚生労働大臣が定める感染症又は食中毒が疑われる際の対処等に関する手順に沿った対応を行うこと。
(協力病院等)
第172条 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入院治療を必要とする入所者のため、あらかじめ、協力病院を定めておかなければならない。
2 指定地域密着型介護老人福祉施設は、あらかじめ、協力歯科医療機関を定めておくよう努めなければならない。
(秘密の保持等)
第173条 指定地域密着型介護老人福祉施設の従業者は、正当な理由なしにその業務上知り得た入所者又はその家族の秘密を漏らしてはならない。
2 指定地域密着型介護老人福祉施設は、従業者であった者が、正当な理由なしにその業務上知り得た入所者又はその家族の秘密を漏らすことがないよう、必要な措置を講じなければならない。
3 指定地域密着型介護老人福祉施設は、指定居宅介護支援事業者等に入所者に関する情報を提供する場合は、あらかじめ、文書により入所者の同意を得なければならない。
(利益供与等の禁止)
第174条 指定地域密着型介護老人福祉施設は、指定居宅介護支援事業者又はその従業者に対し、要介護被保険者に当該介護老人福祉施設を紹介することの対償として、金品その他の財産上の利益を供与してはならない。
2 指定地域密着型介護老人福祉施設は、指定居宅介護支援事業者又はその従業者から、当該介護老人福祉施設からの退所者を紹介することの対償として、金品その他の財産上の利益を収受してはならない。
(事故の防止及び発生時の対応)
第175条 指定地域密着型介護老人福祉施設は、事故の発生又はその再発を防止するため、次に掲げる措置を講じなければならない。
(1) 事故が発生した場合の対応、次号に規定する報告の方法等が記載された事故発生の防止のための指針を整備すること。
(2) 事故が発生した場合又はそれに至る危険性がある事態が生じた場合に、当該事実が報告され、その分析を通した改善策について従業者に周知徹底を図る体制を整備すること。
(3) 事故発生の防止のための委員会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。)及び従業者に対する研修を定期的に開催すること。
(4) 前3号に掲げる措置を適切に実施するための担当者を置くこと。
2 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所者に対する指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の提供により事故が発生した場合は、速やかに町、入所者の家族等に連絡するとともに、必要な措置を講じなければならない。
3 指定地域密着型介護老人福祉施設は、前項の事故の状況及び事故に際してとった処置について記録しなければならない。
4 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所者に対する指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の提供により賠償すべき事故が発生した場合は、速やかに損害賠償を行わなければならない。
(記録の整備)
第176条 指定地域密着型介護老人福祉施設は、従業者、設備及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。
2 指定地域密着型介護老人福祉施設は、入所者に対する指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の提供に関する次に掲げる記録を整備し、その完結の日から5年間保存しなければならない。
(1) 地域密着型施設サービス計画
(2) 第153条第5項に規定する身体的拘束等に係る記録
(3) 第156条第2項に規定するサービスの内容等に係る記録
(4) 前条第3項に規定する事故に係る記録
(7) 次条において準用する第59条の17第2項に規定する報告、評価、要望、助言等の記録
(準用規定)
第177条 第12条、第13条、第15条、第16条、第24条、第28条、第32条の2、第34条、第36条、第38条、第40条の2、第41条、第59条の11、第59条の15及び第59条の17第1項から第4項までの規定は、指定地域密着型介護老人福祉施設について準用する。この場合において、第12条第1項中「第31条に規定する運営規程」とあるのは「第168条に規定する重要事項に関する規程」と、同項、第32条の2第2項、第34条第1項並びに第40条の2第1号及び第3号中「定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者」とあるのは「従業者」と、第16条第1項中「指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供の開始に際し」とあるのは「入所の際に」と、同条第2項中「指定居宅介護支援が利用者に対して行われていない等の場合であって必要と認めるときは、要介護認定」とあるのは「要介護認定」と、第59条の11第2項中「この節」とあるのは「第8章第4節」と、第59条の17第1項中「地域密着型通所介護について知見を有する者」とあるのは「地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護について知見を有する者」と、「6月」とあるのは「2月」と読み替えるものとする。
第5節 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設の基本方針並びに設備及び運営に関する基準
第1款 趣旨及び基本方針
(基本方針)
第179条 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、入居者一人ひとりの意思及び人格を尊重し、地域密着型施設サービス計画に基づきその居宅における生活への復帰を念頭に置いて入居前の居宅における生活と入居後の生活が連続したものとなるよう配慮するとともに、各ユニットにおいて入居者が相互に社会的関係を築き、自律的な日常生活を営むことを支援しなければならない。
2 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、地域や家庭との結び付きを重視した運営を行い、町、居宅介護支援事業者、居宅サービス事業者、地域密着型サービス事業者、介護保険施設その他の保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努めなければならない。
第2款 設備に関する基準
第180条 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設の設備の基準は、次のとおりとする。
(1) ユニット
ア 居室
(ア) 一の居室の定員は、1人とする。ただし、入居者への指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の提供上必要と認められる場合は、2人とすることができる。
(イ) いずれかのユニットに属するものとし、当該ユニットの共同生活室に近接して一体的に設けるものとする。ただし、一のユニットの入居定員は、原則としておおむね10人以下とし、15人を超えないものとする。
(ウ) 一の居室の床面積は、10.65平方メートル以上((ア)ただし書の場合は、21.3平方メートル以上)とする。
(エ) ブザー又はこれに代わる設備を設けるものとする。
イ 共同生活室
(ア) いずれかのユニットに属するものとし、当該ユニットの入居者が交流し共同で日常生活を営むための場所としてふさわしい形状を有するものとする。
(イ) 一の共同生活室の床面積は、2平方メートルに当該共同生活室が属するユニットの入居定員を乗じて得た面積以上を標準とする。
(ウ) 必要な設備及び備品を備えるものとする。
ウ 洗面設備 居室ごとに設置し、又は共同生活室ごとに適当数設置し、要介護者が使用するのに適したものとする。
エ 便所 居室ごとに設置し、又は共同生活室ごとに適当数設置し、ブザー又はこれに代わる設備を設けるとともに、要介護者が使用するのに適したものとする。
(2) 浴室 要介護者が入浴するのに適したものとする。
(3) 医務室 医療法第1条の5第2項に規定する診療所とすることとし、入居者を診療するために必要な医薬品及び医療機器を備えるほか、必要に応じて臨床検査設備を設けるものとする。ただし、本体施設が指定介護老人福祉施設又は指定地域密着型介護老人福祉施設であるサテライト型居住施設については、医務室を必要とせず、入居者を診療するために必要な医薬品及び医療機器を備えるほか、必要に応じて臨床検査設備を設けることで足りるものとする。
(4) 廊下幅 1.5メートル以上(中廊下は、1.8メートル以上)とする。ただし、廊下の一部の幅を拡張すること等により、入居者、従業者等の円滑な往来に支障が生じないと認められる場合は、これによらないことができる。
(5) 消火設備その他の非常災害に際して必要な設備を設けるものとする。
第3款 運営に関する基準
(取扱方針)
第181条 指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護は、入居者がその有する能力に応じ自らの生活様式及び生活習慣に沿って自律的な日常生活を営むことができるようにするため、地域密着型施設サービス計画に基づき、入居者の日常生活上の活動について必要な援助を行うことにより、入居者の日常生活を支援するものとして行われなければならない。
2 指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護は、各ユニットにおいて入居者がそれぞれの役割を持って生活を営むことができるよう配慮して行われなければならない。
3 指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護は、入居者のプライバシーの確保に配慮して行われなければならない。
4 指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護は、入居者の自立した生活を支援することを基本として、入居者の要介護状態の軽減又は悪化の防止に資するよう、その者の心身の状況等を常に把握しながら適切に行われなければならない。
5 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設の従業者は、指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の提供に当たり、入居者又はその家族に対し、サービスの提供方法等について理解しやすいように説明しなければならない。
6 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の提供に当たっては、当該入居者又は他の入居者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束等を行ってはならない。
7 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、身体的拘束等を行う場合は、その態様及び時間、その際の入居者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録しなければならない。
8 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、身体的拘束等の適正化を図るため、次に掲げる措置を講じなければならない。
(1) 身体的拘束等の適正化のための対策を検討する委員会(テレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする。)を3月に1回以上開催するとともに、その結果について、介護職員その他の従業者に周知徹底を図ること。
(2) 身体的拘束等の適正化のための指針を整備すること。
(3) 介護職員その他の従業者に対し、身体的拘束等の適正化のための研修を定期的に実施すること。
9 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、自らその提供する指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の質の評価を行い、常にその改善を図らなければならない。
(利用料等の受領)
第182条 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、法定代理受領サービスに該当する指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護を提供した場合は、入居者から利用料の一部として、地域密着型介護サービス費用基準額から当該介護老人福祉施設に支払われる地域密着型介護サービス費の額を控除して得た額の支払を受けるものとする。
2 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、法定代理受領サービスに該当しない指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護を提供した際に入居者から支払を受ける利用料の額と、地域密着型介護サービス費用基準額との間に、不合理な差額が生じないようにしなければならない。
3 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、前2項の支払を受ける額のほか、次に掲げる費用の額の支払を受けることができる。
(1) 食事の提供に要する費用(法第51条の3第1項の規定により特定入所者介護サービス費が入居者に支給された場合は、同条第2項第1号に規定する食費の基準費用額(同条第4項の規定により当該介護サービス費が入居者に代わりユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設に支払われた場合は、同条第2項第1号に規定する食費の負担限度額)を限度とする。)
(2) 居住に要する費用(法第51条の3第1項の規定により特定入所者介護サービス費が入居者に支給された場合は、同条第2項第2号に規定する居住費の基準費用額(同条第4項の規定により当該介護サービス費が入居者に代わりユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設に支払われた場合は、同条第2項第2号に規定する居住費の負担限度額)を限度とする。)
(3) 厚生労働大臣の定める基準に基づき入居者が選定する特別な居室又は食事の提供を行ったことに伴い必要となる費用
(4) 理美容代
(5) 前各号に掲げるもののほか、指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護において提供される便宜のうち、日常生活においても通常必要となるものに係る費用であって、その入居者に負担させることが適当と認められるもの
(介護の提供等)
第183条 介護は、各ユニットにおいて入居者が相互に社会的関係を築き、自律的な日常生活を営むことを支援するよう、入居者の心身の状況等に応じ適切な技術をもって行われなければならない。
2 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、入居者が、その日常生活における家事をその心身の状況等に応じそれぞれの役割を持って行うよう、適切に支援しなければならない。
3 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、入居者が身体の清潔を維持し、精神的に快適な生活を営むことができるよう、適切な方法により入居者に入浴の機会を提供しなければならない。ただし、やむを得ない場合は、清しきを行うことをもって入浴の機会の提供に代えることができる。
4 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、入居者の心身の状況に応じ、適切な方法により排せつの自立について必要な支援を行わなければならない。
5 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、おむつを使用せざるを得ない入居者については、排せつの自立を図りながら、そのおむつを適切に取り替えなければならない。
6 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、褥瘡が発生しないよう適切な介護を行うとともに、その発生を予防するための体制を整備しなければならない。
7 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、前各項に規定するもののほか、入居者が行う離床、着替え、整容等の日常生活上の行為を適切に支援しなければならない。
8 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、常時1人以上の介護職員を介護に従事させなければならない。
9 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、入居者に対し、その負担により当該介護老人福祉施設の従業者以外の者による介護を受けさせてはならない。
(食事の提供)
第184条 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、栄養並びに入居者の心身の状況及び嗜好を考慮した食事を提供しなければならない。
2 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、入居者の心身の状況に応じ、適切な方法により食事の自立について必要な支援を行わなければならない。
3 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、入居者の生活習慣を尊重した適切な時間に食事を提供するとともに、入居者がその心身の状況に応じできる限り自立して食事をとることができるよう、必要な時間を確保しなければならない。
4 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、入居者が相互に社会的関係を築くことができるよう、その意思を尊重しながら、入居者が共同生活室で食事をとることを支援しなければならない。
(便宜供与等)
第185条 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、入居者の嗜好に応じた趣味、教養又は娯楽に係る活動の機会を提供するとともに、入居者が自律的に行うこれらの活動を支援しなければならない。
2 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、入居者が日常生活を営む上で必要な行政機関等に対する手続について、その者又はその家族が行うことが困難である場合は、その者の同意を得て代行しなければならない。
3 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、常に入居者の家族との連携を図るとともに、入居者とその家族との交流等の機会を確保するよう努めなければならない。
4 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、入居者の外出の機会を確保するよう努めなければならない。
(運営に関する規程)
第186条 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、次に掲げる施設運営についての重要事項に関する規程を定めておかなければならない。
(1) 施設の目的及び運営の方針
(2) 従業者の職種、員数及び職務の内容
(3) 入居定員
(4) ユニットの数及びユニットごとの入居定員
(5) 入居者に対する指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の内容及び利用料その他の費用の額
(6) 施設の利用に当たっての留意事項
(7) 緊急時等における対応方法
(8) 非常災害対策
(9) 虐待の防止のための措置に関する事項
(10) その他施設運営に関する重要事項
(勤務体制)
第187条 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、入居者に対し、適切な指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護を提供することができるよう、従業者の勤務体制を定めておかなければならない。
2 前項の勤務体制を定めるに当たっては、入居者が安心して日常生活を送ることができるよう、継続性を重視したサービスの提供に配慮する観点から、次に掲げる職員配置を行わなければならない。
(1) 昼間は、ユニットごとに常時1人以上の介護職員又は看護職員を配置すること。
(2) 夜間及び深夜は、2ユニットごとに1人以上の介護職員又は看護職員を夜間及び深夜の勤務に従事する職員として配置すること。
(3) ユニットごとに常勤のユニットリーダーを配置すること。
3 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、当該介護老人福祉施設の従業者により指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護を提供しなければならない。ただし、入居者に対する指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の提供に直接影響を及ぼさない業務については、この限りでない。
4 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、従業者に対し、その資質向上のための研修の機会を確保しなければならない。この場合において、当該ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、全ての従業者(看護師、准看護師、介護福祉士、介護支援専門員、法第8条第2項に規定する政令で定める者等の資格を有する者その他これに類する者を除く。)に対し、認知症介護に係る基礎的な研修を受講させるために必要な措置を講じなければならない。
5 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、適切な指定地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護の提供を確保する観点から、職場において行われる性的な言動又は優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより従業者の就業環境が害されることを防止するための方針の明確化等の必要な措置を講じなければならない。
(定員の遵守)
第188条 ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、ユニットごとの入居定員及び居室の定員を超えて入居させてはならない。ただし、災害、虐待その他のやむを得ない事情がある場合は、この限りでない。
(準用規定)
第189条 第12条、第13条、第15条、第16条、第24条、第28条、第32条の2、第34条、第36条、第38条、第40条の2、第41条、第59条の11、第59条の15、第59条の17第1項から第4項まで、第154条から第156条まで、第158条、第161条、第163条から第167条まで及び第171条から第176条までの規定は、ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設について準用する。この場合において、第12条第1項中「第31条に規定する運営規程」とあるのは「第186条に規定する重要事項に関する規程」と、同項、第32条の2第2項、第34条第1項並びに第40条の2第1号及び第3号中「定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者」とあるのは「従業者」と、第16条第1項中「指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供の開始に際し」とあるのは「入居の際に」と、同条第2項中「指定居宅介護支援が利用者に対して行われていない等の場合であって必要と認めるときは、要介護認定」とあるのは「要介護認定」と、第59条の11第2項中「この節」とあるのは「第8章第5節」と、第59条の17第1項中「地域密着型通所介護について知見を有する者」とあるのは「地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護について知見を有する者」と、「6月」とあるのは「2月」と、第167条中「第158条」とあるのは「第189条において準用する第158条」と、同条第5号中「第153条第5項」とあるのは「第181条第7項」と、同条第6号中「第175条第3項」とあるのは「第189条において準用する第175条第3項」と、同条第7号中「第177条」とあるのは「第189条」と、第176条第2項第2号中「第153条第5項」とあるのは「第181条第7項」と、同項第3号中「第156条第2項」とあるのは「第189条において準用する第156条第2項」と、同項第4号中「前条第3項」とあるのは「第189条において準用する第175条第3項」と、同項第5号及び第6号中「次条」とあるのは「第189条」と読み替えるものとする。
第9章 看護小規模多機能型居宅介護
第1節 基本方針
第190条 指定地域密着型サービスに該当する複合型サービス(施行規則第17条の12に規定する看護小規模多機能型居宅介護に限る。以下この章において「指定看護小規模多機能型居宅介護」という。)の事業は、指定居宅サービス等基準第59条に規定する訪問看護の基本方針及び第81条に規定する小規模多機能型居宅介護の基本方針を踏まえて行うものでなければならない。
第2節 人員に関する基準
(従業者の員数等)
第191条 指定看護小規模多機能型居宅介護の事業を行う者(以下「指定看護小規模多機能型居宅介護事業者」という。)が当該事業を行う事業所(以下「指定看護小規模多機能型居宅介護事業所」という。)ごとに置くべき当該居宅介護の提供に当たる従業者(以下「看護小規模多機能型居宅介護従業者」という。)の員数は、夜間及び深夜の時間帯以外の時間帯に当該居宅介護の提供に当たる看護小規模多機能型居宅介護従業者については、常勤換算方法で、通いサービス(登録者(当該居宅介護を利用するため指定看護小規模多機能型居宅介護事業所に登録を受けた者をいう。以下同じ。)を当該事業所に通わせて行う指定看護小規模多機能型居宅介護をいう。以下同じ。)の提供に当たる者をその利用者の数が3又はその端数を増すごとに1以上及び訪問サービス(看護小規模多機能型居宅介護従業者が登録者の居宅を訪問し、当該居宅において行う指定看護小規模多機能型居宅介護(第82条第6項に規定する本体事業所である指定看護小規模多機能型居宅介護事業所にあっては、当該本体事業所に係るサテライト型指定小規模多機能型居宅介護事業所及び指定地域密着型介護予防サービス基準第44条第7項に規定するサテライト型指定介護予防小規模多機能型居宅介護事業所(第6項において「サテライト型指定介護予防小規模多機能型居宅介護事業所」という。)の登録者、第8項に規定する本体事業所である指定看護小規模多機能型居宅介護事業所にあっては、当該本体事業所に係る同項に規定するサテライト型指定看護小規模多機能型居宅介護事業所の登録者並びに同項に規定するサテライト型指定看護小規模多機能型居宅介護事業所にあっては、当該サテライト型指定看護小規模多機能型居宅介護事業所に係る同項に規定する本体事業所、当該本体事業所に係る他の同項に規定するサテライト型指定看護小規模多機能型居宅介護事業所及び当該本体事業所に係る第82条第6項に規定するサテライト型指定小規模多機能型居宅介護事業所の登録者の居宅において行う指定看護小規模多機能型居宅介護を含む。)をいう。以下この章において同じ。)の提供に当たる者を2以上とし、夜間及び深夜の時間帯を通じて指定看護小規模多機能型居宅介護の提供に当たる看護小規模多機能型居宅介護従業者については、夜間及び深夜の勤務(夜間及び深夜の時間帯に行われる勤務(宿直勤務を除く。)をいう。第6項において同じ。)に当たる者を1以上及び宿直勤務に当たる者を当該勤務に必要な数以上とする。
2 前項の利用者の数は、前年度の平均値とする。ただし、新規に指定を受ける場合は、推定数によるものとする。
3 看護小規模多機能型居宅介護従業者のうち1人以上は、常勤の保健師又は看護師でなければならない。
4 看護小規模多機能型居宅介護従業者のうち、常勤換算方法で2.5以上の者は、保健師、看護師又は准看護師(以下この章において「看護職員」という。)でなければならない。
5 通いサービス及び訪問サービスの提供に当たる複合型サービス従業者のうち1人以上は、看護職員でなければならない。
6 宿泊サービス(登録者を指定看護小規模多機能型居宅介護事業所に宿泊させて行う指定看護小規模多機能型居宅介護(第82条第6項に規定する本体事業所である指定看護小規模多機能型居宅介護事業所にあっては、当該本体事業所に係るサテライト型指定小規模多機能型居宅介護事業所又はサテライト型指定介護予防小規模多機能型居宅介護事業所の登録者の心身の状況を勘案し、その処遇に支障がない場合に、当該登録者を当該本体事業所に宿泊させて行う指定看護小規模多機能型居宅介護及び第8項に規定する本体事業所である指定看護小規模多機能型居宅介護事業所にあっては、当該本体事業所に係る同項に規定するサテライト型指定看護小規模多機能型居宅介護事業所の登録者の心身の状況を勘案し、その処遇に支障がない場合に当該登録者を当該本体事業所に宿泊させて行う指定看護小規模多機能型居宅介護を含む。)をいう。以下同じ。)の利用者がいない場合であって、夜間及び深夜の時間帯を通じて利用者に対して訪問サービスを提供するために必要な連絡体制を整備しているときは、第1項の規定にかかわらず、夜間及び深夜の時間帯を通じて夜間及び深夜の勤務並びに宿直勤務に当たる看護小規模多機能型居宅介護従業者を置かないことができる。
(1) 指定認知症対応型共同生活介護事業所
(2) 指定地域密着型特定施設
(3) 指定地域密着型介護老人福祉施設
(4) 指定介護療養型医療施設(医療法第7条第2項第4号に規定する療養病床を有する診療所であるものに限る。)
(5) 介護医療院
8 第1項の規定にかかわらず、サテライト型指定看護小規模多機能型居宅介護事業所(利用者又はその家族等から電話等により看護に関する意見を求められた場合に常時対応し、利用者に対し適切な看護サービスを提供できる体制にある指定看護小規模多機能型居宅介護事業所であって、指定居宅サービス事業等その他の保健医療又は福祉に関する事業について3年以上の経験を有する指定看護小規模多機能型居宅介護事業者により設置される当該指定看護小規模多機能型居宅介護事業所以外の指定看護小規模多機能型居宅介護事業所であって、当該指定看護小規模多機能型居宅介護事業所に対して指定看護小規模多機能型居宅介護の提供に係る支援を行うもの(以下この章において「本体事業所」という。)との密接な連携の下に運営され、利用者に対し適切な看護サービスを提供できる体制にあるものをいう。以下同じ。)に置くべき訪問サービスの提供に当たる看護小規模多機能型居宅介護従事者については、本体事業所の職員により当該サテライト型指定看護小規模多機能型居宅介護事業所の登録者の処遇が適切に行われると認められるときは、2人以上とすることができる。
9 第1項の規定にかかわらず、サテライト型指定看護小規模多機能型居宅介護事業所については、夜間及び深夜の時間帯を通じて本体事業所において宿直勤務を行う看護小規模多機能型居宅介護従業者により当該サテライト型指定看護小規模多機能型居宅介護事業所の登録者の処遇が適切に行われると認められるときは、夜間及び深夜の時間帯を通じて宿直勤務を行う看護小規模多機能型居宅介護従業者を置かないことができる。
10 第4項の規定にかかわらず、サテライト型指定看護小規模多機能型居宅介護事業所については、看護職員の員数は常勤換算方法で1以上とする。
11 指定看護小規模多機能型居宅介護事業者は、登録者に係る居宅サービス計画及び複合型サービス計画の作成に専ら従事する介護支援専門員を置かなければならない。ただし、当該介護支援専門員は、利用者の処遇に支障がない場合は、当該指定看護小規模多機能型居宅介護事業所の他の職務に従事し、又は当該事業所に併設する第7項各号に掲げる施設等の職務に従事することができる。
12 前項の介護支援専門員は、厚生労働大臣が定める研修を修了している者でなければならない。
14 指定複合型サービス事業者(指定地域密着型サービスに該当する複合型サービス(以下「指定複合型サービス」という。)の事業を行う者をいう。以下同じ。)が指定訪問看護事業者の指定を併せて受け、かつ、指定看護小規模多機能型居宅介護の事業と指定訪問看護の事業が同一の事業所において一体的に運営されている場合において、指定居宅サービス等基準第60条第1項第1号イに規定する人員に関する基準を満たすとき(同条第4項の規定により同条第1項第1号イ及び第2号に規定する基準を満たしているものとみなされているとき及び第7条第11項の規定により同条第1項第4号アに規定する基準を満たしているものとみなされているときを除く。)は、当該指定看護小規模多機能型居宅介護事業者は、第4項に規定する基準を満たしているものとみなすことができる。
(管理者)
第192条 指定看護小規模多機能型居宅介護事業者は、指定看護小規模多機能型居宅介護事業所ごとに専らその職務に従事する常勤の管理者を置かなければならない。ただし、指定看護小規模多機能型居宅介護事業所の管理上支障がない場合は、当該事業所の他の職務に従事し、又は同一敷地内にある他の事業所、施設等若しくは当該事業所に併設する前条第7項各号に掲げる施設等の職務に従事することができる。
2 前項本文の規定にかかわらず、指定看護小規模多機能型居宅介護事業所の管理上支障がない場合は、サテライト型指定看護小規模多機能型居宅介護事業所の管理者は、本体事業所の管理者をもって充てることができる。
3 第1項の管理者は、特別養護老人ホーム、老人デイサービスセンター、介護老人保健施設、介護医療院、指定小規模多機能型居宅介護事業所、指定認知症対応型共同生活介護事業所、指定複合型サービス事業所等の従業者若しくは訪問介護員等として3年以上認知症である者の介護に従事した経験を有する者であって、厚生労働大臣が定める研修を修了しているもの又は保健師若しくは看護師でなければならない。
(代表者)
第193条 指定看護小規模多機能型居宅介護事業者の代表者は、特別養護老人ホーム、老人デイサービスセンター、介護老人保健施設、介護医療院、指定小規模多機能型居宅介護事業所、指定認知症対応型共同生活介護事業所、指定複合型サービス事業所(指定複合型サービスの事業を行う事業所をいう。)等の従業者、訪問介護員等として認知症である者の介護に従事した経験を有する者若しくは保健医療サービス若しくは福祉サービスの経営に携わった経験を有する者であって、厚生労働大臣が定める研修を修了しているもの又は保健師若しくは看護師でなければならない。
第3節 設備に関する基準
(登録定員及び利用定員)
第194条 指定看護小規模多機能型居宅介護事業所は、その登録定員(登録者の数の上限をいう。以下この章において同じ。)を29人(サテライト型指定看護小規模多機能型居宅介護事業所にあっては、18人)以下とする。
2 指定看護小規模多機能型居宅介護事業所は、次に掲げる範囲内において、通いサービス及び宿泊サービスの利用定員(当該事業所におけるサービスごとの1日当たりの利用者の数の上限をいう。以下この章において同じ。)を定めるものとする。
(1) 通いサービス 登録定員の2分の1から15人(登録定員が25人を超える指定看護小規模多機能型居宅介護事業所にあっては登録定員に応じて、次の表に定める利用定員、サテライト型指定看護小規模多機能型居宅介護事業所にあっては12人)まで
登録定員 | 利用定員 |
26人又は27人 | 16人 |
28人 | 17人 |
29人 | 18人 |
(2) 宿泊サービス 通いサービスの利用定員の3分の1から9人(サテライト型指定看護小規模多機能型居宅介護事業所にあっては、6人)まで
(設備及び備品等)
第195条 指定看護小規模多機能型居宅介護事業所は、居間、食堂、台所、宿泊室、浴室、消火設備その他の非常災害に際して必要な設備その他指定看護小規模多機能型居宅介護の提供に必要な設備及び備品等を備えなければならない。
2 前項に掲げる設備の基準は、次のとおりとする。
(1) 居間及び食堂 機能を十分に発揮しうる適当な広さを有するものとする。
(2) 宿泊室
ア 一の宿泊室の定員は、1人とする。ただし、利用者の処遇上必要と認められる場合は、2人とすることができる。
イ 一の宿泊室の床面積は、7.43平方メートル以上としなければならない。ただし、指定看護小規模多機能型居宅介護事業所が病院又は診療所である場合であって、定員が1人である宿泊室の床面積は、6.4平方メートル以上とすることができる。
エ プライバシーが確保された居間については、ウの個室以外の宿泊室の面積に含めることができる。
オ 指定看護小規模多機能型居宅介護事業所が診療所である場合であって、当該指定看護小規模多機能型居宅介護の利用者へのサービスの提供に支障がない場合は、当該診療所が有する病床については、宿泊室を兼用することができる。
3 第1項に掲げる設備は、専ら指定看護小規模多機能型居宅介護の事業の用に供するものでなければならない。ただし、利用者に対する指定看護小規模多機能型居宅介護の提供に支障がない場合は、この限りでない。
4 指定看護小規模多機能型居宅介護事業所は、利用者の家族との交流機会の確保及び地域住民との交流を図る観点から、住宅地又は住宅地と同程度に利用者の家族及び地域住民との交流機会が確保される地域になければならない。
第4節 運営に関する基準
(基本的取扱方針)
第196条 指定看護小規模多機能型居宅介護は、利用者の要介護状態の軽減又は悪化の防止に資するよう、その目標を設定し、計画的に行われなければならない。
2 指定看護小規模多機能型居宅介護事業者は、自らその提供する指定看護小規模多機能型居宅介護の質の評価を行い、それらの結果を公表し、常にその改善を図らなければならない。
(具体的取扱方針)
第197条 指定看護小規模多機能型居宅介護の方針は、次のとおりとする。
(1) 指定看護小規模多機能型居宅介護は、利用者が住み慣れた地域での生活を継続することができるよう、利用者の病状、心身の状況、希望及びその置かれている環境を踏まえ、通いサービス、訪問サービス及び宿泊サービスを柔軟に組み合わせることにより、療養上の管理の下で適切に行うものとする。
(2) 指定看護小規模多機能型居宅介護は、利用者一人ひとりの人格を尊重し、利用者がそれぞれの役割を持って家庭的な環境の下で日常生活を送ることができるよう配慮して行うものとする。
(3) 指定看護小規模多機能型居宅介護の提供に当たっては、看護小規模多機能型居宅介護計画に基づき、漫然かつ画一的にならないよう、また、利用者の機能訓練及び日常生活に資するよう、必要な援助を行うものとする。
(4) 看護小規模多機能型居宅介護従業者は、指定看護小規模多機能型居宅介護の提供に当たっては、懇切丁寧に行うことを旨とし、利用者又はその家族にサービスの提供内容等について理解しやすいように説明し、又は必要に応じた指導を行うものとする。
(5) 指定看護小規模多機能型居宅介護事業者は、指定看護小規模多機能型居宅介護の提供に当たっては、当該サービスの利用者又は他の利用者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束等を行ってはならない。
(6) 指定看護小規模多機能型居宅介護事業者は、身体的拘束等を行う場合は、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由を記録しなければならない。
(7) 指定看護小規模多機能型居宅介護においては、通いサービスの利用者が登録定員に比して著しく少ない状態が続いてはならない。
(8) 指定看護小規模多機能型居宅介護事業者は、登録者が通いサービスを利用していない日においては、可能な限り、訪問サービスの提供、電話連絡による見守り等を行うなど、登録者の居宅における生活を支えるための適切なサービスを提供しなければならない。
(9) 看護サービス(指定看護小規模多機能型居宅介護のうち保健師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士(以下この章において「看護師等」という。)が利用者に対して行う療養上の世話又は必要な診療の補助であるものをいう。以下この章において同じ。)の提供に当たっては、主治医との密接な連携及び第199条第1項に規定する看護小規模多機能型居宅介護計画に基づき、利用者の心身の機能の維持回復が図られるよう適切に行わなければならない。
(10) 看護サービスの提供に当たっては、医学の進歩に対応し、適切な看護技術をもってサービスの提供を行わなければならない。
(11) 特殊な看護等については、これを行ってはならない。
(主治医の指示)
第198条 指定看護小規模多機能型居宅介護事業所の常勤の保健師又は看護師は、主治医の指示に基づき適切な看護サービスが提供されるよう、必要な管理をしなければならない。
2 指定看護小規模多機能型居宅介護事業者は、看護サービスの提供開始に際し、主治医による指示を文書で受けなければならない。
3 指定看護小規模多機能型居宅介護事業者は、主治医に看護小規模多機能型居宅介護計画及び看護小規模多機能型居宅介護報告書を提出し、看護サービスの提供に当たり主治医との密接な連携を図らなければならない。
2 介護支援専門員は、看護小規模多機能型居宅介護計画の作成に当たっては、看護師等と密接な連携を図らなければならない。
3 介護支援専門員は、看護小規模多機能型居宅介護計画の作成に当たっては、地域における活動への参加機会が提供されること等により、利用者の多様な活動が確保されるものとなるよう努めなければならない。
4 介護支援専門員は、利用者の心身の状況、希望及びその置かれている環境を踏まえ、他の看護小規模多機能型居宅介護従業者と協議の上、援助の目標、当該目標を達成するための具体的なサービスの内容等を記載した看護小規模多機能型居宅介護計画を作成するとともに、これを基本としながら利用者の日々の様態、希望等を勘案し、随時適切に通いサービス、訪問サービス及び宿泊サービスを組み合わせた看護及び介護を行わなければならない。
5 介護支援専門員は、看護小規模多機能型居宅介護計画の作成に当たっては、その内容について利用者又はその家族に説明し、利用者の同意を得なければならない。
6 介護支援専門員は、看護小規模多機能型居宅介護計画を作成した場合は、当該計画を利用者に交付しなければならない。
7 介護支援専門員は、看護小規模多機能型居宅介護計画の作成後においても、常に当該計画の実施状況及び利用者の様態変化等の把握を行い、必要に応じて当該計画の変更を行うものとする。
9 看護師等は、訪問日、提供した看護内容等を記載した看護小規模多機能型居宅介護報告書を作成しなければならない。
10 前条第4項の規定は、看護小規模多機能型居宅介護報告書の作成について準用する。
(緊急時等の対応)
第200条 看護小規模多機能型居宅介護従業者は、現に指定看護小規模多機能型居宅介護の提供を行っている際に利用者に病状の急変が生じた場合その他必要な場合は、速やかに主治医への連絡を行うなどの必要な措置を講じなければならない。
2 前項の看護小規模多機能型居宅介護従業者が看護職員である場合は、必要に応じて臨時応急の手当てを行わなければならない。
(記録の整備)
第201条 指定看護小規模多機能型居宅介護事業者は、複合型サービス従業者、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならない。
2 指定看護小規模多機能型居宅介護事業者は、利用者に対する指定看護小規模多機能型居宅介護の提供に関する次に掲げる記録を整備し、その完結の日から5年間保存しなければならない。
(1) 居宅サービス計画
(2) 看護小規模多機能型居宅介護計画
(3) 第197条第6号に規定する身体的拘束等に係る記録
(4) 第198条第2項に規定する主治医による指示に係る文書
(5) 第199条第10項に規定する看護小規模多機能型居宅介護報告書
(10) 次条において準用する第59条の17第2項に規定する報告等に係る記録
(準用規定)
第202条 第12条から第16条まで、第22条、第24条、第28条、第32条の2、第34条から第38条まで、第40条から第41条まで、第59条の11、第59条の13、第59条の16、第59条の17、第89条から第93条まで、第95条、第97条、第98条、第100条から第104条まで及び第106条の規定は、指定看護小規模多機能型居宅介護の事業について準用する。この場合において、第12条第1項中「第31条に規定する運営規程」とあるのは「第202条において準用する第100条に規定する重要事項に関する規程」と、同項、第32条の2第2項、第34条第1項並びに第40条の2第1号及び第3号中「定期巡回・随時対応型訪問介護看護従業者」とあるのは「看護小規模多機能型居宅介護事業者」と、第59条の11第2項中「この節」とあるのは「第9章第4節」と、第59条の13第3項及び第4項並びに第59条の16第2項第1号及び第3号中「地域密着型通所介護従業者」とあるのは「看護小規模多機能型居宅介護従事者」と、第59条の17第1項中「地域密着型通所介護について知見を有する者」とあるのは「看護小規模多機能型居宅介護について知見を有する者」と、「6月」とあるのは「2月」と、「活動状況」とあるのは「通いサービス及び宿泊サービスの提供回数等の活動状況」と、第89条中「第82条第11項」とあるのは「第191条第13項」と、第91条及び第97条中「小規模多機能型居宅介護従業者」とあるのは「看護小規模多機能型居宅介護従業者」と、第106条中「第82条第5項」とあるのは「第191条第7項各号」と読み替えるものとする。
第10章 雑則
(電磁的記録等)
第203条 指定地域密着型サービス事業者及び指定地域密着型サービスの提供に当たる者は、作成、保存その他これらに類するもののうち、この条例の規定において書面(書面、書類、文書、謄本、抄本、正本、副本、複本その他文字、図形等人の知覚によって認識することができる情報が記載された紙その他の有体物をいう。以下この条において同じ。)で行うことが規定され、又は想定されるもの(第15条第1項(第59条、第59条の20、第59条の20の3、第59条の38、第80条、第108条、第128条、第149条、第177条、第189条及び第202条において準用する場合を含む。)、第116条第1項、第135条第1項及び第156条第1項(第189条において準用する場合を含む。)並びに次項に規定するものを除く。)については、書面に代えて、当該書面に係る電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)により行うことができる。
2 指定地域密着型サービス事業者及び指定地域密着型サービスの提供に当たる者は、交付、説明、同意、承諾、締結その他これらに類するもの(以下「交付等」という。)のうち、この条例の規定において書面で行うことが規定され、又は想定されるものについては、当該交付等の相手方の承諾を得て、書面に代えて、電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他人の知覚によっては認識することができない方法をいう。)によることができる。
(委任)
第204条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附 則
(施行期日)
第1条 この条例は、平成25年4月1日から施行する。
第4条 介護保険法等の一部を改正する法律(平成17年法律第77号。以下「平成17年改正法」という。)附則第10条第2項の規定により指定認知症対応型共同生活介護事業者とみなされた者が指定認知症対応型共同生活介護の事業を行う事業所であって、平成18年4月1日に現に2を超える共同生活住居を有していたものは、当分の間、第113条第1項の規定にかかわらず、当該共同生活住居を有することができる。
第5条 平成17年改正法附則第10条第2項の規定により指定認知症対応型共同生活介護事業者とみなされた者が指定認知症対応型共同生活介護の事業を行う事業所の共同生活住居であって、平成18年3月31日において指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準の一部を改正する省令(平成11年厚生省令第96号)附則第2項の規定の適用を受けていたものについては、第113条第4項の規定は、適用しない。
第6条 平成17年改正法附則第10条第2項の規定により指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者とみなされた者が指定地域密着型特定施設入居者生活介護の事業を行う指定地域密着型特定施設の介護居室であって、平成18年4月1日に現に定員4人以下であったものについては、第132条第4項第1号アの規定は、適用しない。
第7条 平成17年改正法附則第10条第3項の規定により指定地域密着型介護老人福祉施設とみなされた指定介護老人福祉施設(以下「みなし指定地域密着型介護老人福祉施設」という。)であって、平成18年3月31日において指定介護老人福祉施設基準附則第4条第1項の規定の適用を受けていたものに係る第152条第1項第1号の規定の適用については、同号ア中「1人」とあるのは「原則として4人」と、同号イ中「10.65平方メートル」とあるのは「収納設備等を除き、4.95平方メートル」とする。
第8条 みなし指定地域密着型介護老人福祉施設であって、平成18年3月31日において指定介護老人福祉施設基準附則第5条の規定の適用を受けていたものについては、第152条第1項第7号ア(食堂及び機能訓練室の合計面積に係る部分に限る。)の規定は、当分の間、適用しない。
第9条 みなし指定地域密着型介護老人福祉施設であって、平成18年3月31日において指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準の一部を改正する省令(平成15年厚生労働省令第30号)附則第3条第2項の規定の適用を受けていたものに係る第180条第1項第1号イ(イ)の規定の適用については、同号イ(イ)中「2平方メートルに当該共同生活室が属するユニットの入居定員を乗じて得た面積以上を標準」とあるのは「当該ユニットの入居者が交流し、共同で日常生活を営むのに必要な広さ」とする。
第10条 みなし指定地域密着型介護老人福祉施設に併設される指定短期入所生活介護事業所等のうち、平成18年4月1日に現にその入所定員が当該みなし指定地域密着型介護老人福祉施設の入所定員を超えていたもの(建築中だったものを含む。)については、第151条第13項の規定は、適用しない。
第11条 一般病床、精神病床(健康保険法等の一部を改正する法律附則第130条の2第1項の規定によりなおその効力を有するものとされた介護保険法施行令(平成10年政令第412号)第4条第2項に規定する病床に係るものに限る。以下この条及び附則第13条において同じ。)又は療養病床を有する病院の一般病床、精神病床又は療養病床を平成36年3月31日までの間に転換(当該病院の一般病床、精神病床又は療養病床の病床数を減少させるとともに、当該病院の施設を介護老人保健施設、軽費老人ホーム(老人福祉法第20条の6に規定する軽費老人ホームをいう。以下同じ。)その他の要介護者、要支援者その他の者を入所又は入居させるための施設の用に供することをいう。)し、指定地域密着型介護老人福祉施設を開設しようとする場合は、当該転換に係る食堂及び機能訓練室については、第152条第1項第7号アの規定にかかわらず、食堂は、1平方メートルに入所定員を乗じて得た面積以上を有し、機能訓練室は、40平方メートル以上の面積を有しなければならない。ただし、食事の提供又は機能訓練を行う場合において、当該食事の提供又は機能訓練に支障がない広さを確保することができるときは、同一の場所とすることができる。
第12条 一般病床又は療養病床を有する診療所の一般病床又は療養病床を平成36年3月31日までの間に転換(当該診療所の一般病床又は療養病床の病床数を減少させるとともに、当該診療所の施設を介護老人保健施設、軽費老人ホームその他の要介護者、要支援者その他の者を入所又は入居させるための施設の用に供することをいう。)し、指定地域密着型介護老人福祉施設を開設しようとする場合は、当該転換に係る食堂及び機能訓練室については、第152条第1項第7号アの規定にかかわらず、次の各号に掲げる基準のいずれかに適合させるものとする。ただし、食事の提供又は機能訓練を行う場合において支障がない広さを確保することができるときは、同一の場所とすることができる。
(1) 食堂及び機能訓練室は、それぞれ必要な広さを有するものとし、その合計した面積は、3平方メートルに入所定員を乗じて得た面積以上とする。
(2) 食堂は、1平方メートルに入所定員を乗じて得た面積以上を有し、機能訓練室は、40平方メートル以上の面積を有するものとする。
第13条 一般病床、精神病床若しくは療養病床を有する病院の一般病床、精神病床若しくは療養病床又は一般病床若しくは療養病床を有する診療所の一般病床若しくは療養病床を平成36年3月31日までの間に転換(当該病院の一般病床、精神病床若しくは療養病床又は当該診療所の一般病床若しくは療養病床の病床数を減少させるとともに、当該病院又は診療所の施設を介護老人保健施設、軽費老人ホームその他の要介護者、要支援者その他の者を入所又は入居させるための施設の用に供することをいう。)し、指定地域密着型介護老人福祉施設を開設しようとする場合は、第152条第1項第8号及び第180条第1項第4号の規定にかかわらず、当該転換に係る廊下の幅は、1.2メートル以上(中廊下は、1.6メートル以上)とする。
第14条 指定地域密着型介護老人福祉施設であって、平成23年厚生労働省令第106号(以下「平成23年改正省令」という。)による改正前の指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第34号。以下「指定地域密着型サービス旧基準」という。)第170条に規定する一部ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設であるもの(平成23年改正省令の施行の際現に改修、改築又は増築中の指定地域密着型介護老人福祉施設であって、平成23年改正省令の施行後に指定地域密着型サービス旧基準第170条に規定する一部ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設に該当することとなるものを含む。以下「一部ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設」という。)については、平成23年改正省令の施行後最初の指定の更新までの間は、なお従前の例によることができる。
2 平成23年改正省令の施行の際現に指定地域密着型サービス旧基準第131条第4項に規定する本体施設(以下「本体施設」という。)である一部ユニット型指定介護老人福祉施設については、平成23年改正省令の施行後入所定員の減少により指定地域密着型介護老人福祉施設(以下「第一変更後指定地域密着型介護老人福祉施設」という。)となった場合においても、当分の間、本体施設とみなす。
3 平成23年改正省令の施行の際現に一部ユニット型指定介護老人福祉施設に併設されている指定居宅サービスに該当する短期入所生活介護の事業を行っている事業所又は法第53条第1項に規定する指定介護予防サービスに該当する介護予防短期入所生活介護の事業を行っている事業所であって、平成23年改正省令の施行後に第一変更後指定地域密着型介護老人福祉施設に併設され、その利用定員が当該施設の入所定員を上回るものについては、当分の間、第151条第13項の規定は、適用しない。
4 平成23年改正省令の施行の際現に一部ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設に併設されている指定居宅サービスに該当する短期入所生活介護の事業を行っている事業所又は法第53条第1項に規定する指定介護予防サービスに該当する介護予防短期入所生活介護の事業を行っている事業所であって、平成23年改正省令の施行後に第二変更後指定地域密着型介護老人福祉施設(当該一部ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設のうち、平成23年改正省令の施行後に指定地域密着型介護老人福祉施設となり、かつ、入所定員が減少したものをいう。以下同じ。)に併設され、その利用定員が当該施設の入所定員を上回るものについては、当分の間、第151条第13項の規定は、適用しない。
第15条 この条例の施行の際現に法第42条の2第1項本文の規定に基づく指定を受けている地域密着型介護老人福祉施設(この条例の施行後に増築され、又は改築された部分を除く。)について、第132条第4項第1号アの規定を適用する場合は、同号ア中「1人」とあるのは「4人以下」とする。
第16条 第130条の規定にかかわらず、療養病床等を有する病院又は病床を有する診療所の開設者が、当該病院の療養病床等又は当該診療所の病床を平成36年3月31日までの間に転換(当該病院の療養病床等又は当該診療所の病床の病床数を減少させるとともに、当該病院等の施設を介護医療院、経費老人ホームその他の要介護者、要支援者その他の者を入所又は入居させるための施設の用に供することをいう。次条において同じ。)を行って指定地域密着型特定施設入居者生活介護の事業を行う医療機関併設型指定地域密着型特定施設(介護老人保健施設、介護医療院又は病院若しくは診療所に併設される指定地域密着型特定施設をいう。以下この条及び次条において同じ。)の生活相談員、機能訓練指導員及び計画作成担当者の員数の基準は、次のとおりとする。
(1) 機能訓練指導員 併設される介護老人保健施設、介護医療院又は病院若しくは診療所の理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士により当該医療機関併設型指定地域密着型特定施設の利用者の処遇が適切に行われると認められるときは、置かないことができること。
(2) 生活相談員又は計画作成担当者 当該医療機関併設型指定地域密着型特定施設の実情に応じた適当数
第17条 第132条の規定にかかわらず、療養病床等を有する病院又は病床を有する診療所の開設者が、当該病院の療養病床等又は当該診療所の病床を平成36年3月31日までの間に転換を行って指定地域密着型特定施設入居者生活介護の事業を行う場合の医療機関併設型指定地域密着型特定施設においては、併設される介護老人保健施設、介護医療院又は病院若しくは診療所の施設を利用することにより、当該医療機関併設型指定地域密着型特定施設の利用者の処遇が適切に行われると認められるときは、当該医療機関併設型指定地域密着型特定施設に浴室、便所及び食堂を設けないことができる。
附 則(平成27年3月24日条例第10号)
この条例は、平成27年4月1日から施行する。ただし、第1条中第19条、第20条第1項、第89条、第109条、第129条第1項及び第150条第1項の改正規定並びに第2条中第10条第2項の改正規定は、地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律(平成26年法律第83号)附則第1条第6号に規定する平成28年4月1日までの間において政令で定める日から施行する。
附 則(平成29年3月10日条例第5号)
この条例は、公布の日から施行する。
附 則(平成30年3月15日条例第10号)
この条例は、平成30年4月1日から施行する。
附 則(平成31年3月29日条例第5号)
この条例は、公布の日から施行する。
附 則(令和3年3月16日条例第5号抄)
(施行期日)
第1条 この条例は、令和3年4月1日(以下「施行日」という。)から施行する。
(虐待の防止に係る経過措置)
第2条 施行日から令和6年3月31日までの間、第1条の規定による改正後の指定居宅介護支援等条例(以下「新居宅介護条例」という。)第4条第5項及び第30条の2(新居宅介護条例第33条において準用する場合を含む。)、第2条の規定による改正後の指定地域密着型サービス等条例(以下「新地域密着型サービス条例」という。)第4条第3項及び第40条の2(新地域密着型サービス条例第59条、第59条の20、第59条の20の3、第59条の38、第80条、第108条、第128条、第149条、第177条、第189条及び第202条において準用する場合を含む。)、第3条の規定による改正後の指定介護予防支援等条例(以下「新介護予防条例」という。)第4条第5項及び第29条の2(新介護予防条例第35条において準用する場合を含む。)並びに第4条の規定による改正後の指定地域密着型介護予防サービス等条例(以下「新地域密着型介護予防条例」という。)第4条第3項及び第38条の2(新地域密着型介護予防条例第66条及び第87条において準用する場合を含む。)の規定の適用については、これらの規定中「講じなければ」とあるのは「講じるよう努めなければ」とし、新居宅介護条例第21条(新居宅介護条例第33条において準用する場合を含む。)、新地域密着型サービス条例第31条、第55条、第59条の12(新地域密着型サービス条例第59条の20の3において準用する場合を含む。)、第59条の34、第73条、第100条(新地域密着型サービス条例第202条において準用する場合を含む。)、第122条、第145条、第168条及び第186条、新介護予防条例第20条(新介護予防条例第35条において準用する場合を含む。)並びに新地域密着型介護予防条例第28条、第58条及び第81条の規定の適用については、これらの規定中「、次に」とあるのは「、虐待の防止のための措置に関する事項に関する規程を定めておくよう努めるとともに、次に」と、「重要事項」とあるのは「重要事項(虐待の防止のための措置に関する事項を除く。)」とする。
(業務継続計画の策定等に係る経過措置)
第3条 施行日から令和6年3月31日までの間、新居宅介護条例第22条の2(新居宅介護条例第33条において準用する場合を含む。)、新地域密着型サービス条例第32条の2(新地域密着型サービス条例第59条、第59条の20、第59条の20の3、第59条の38、第80条、第108条、第128条、第149条、第177条、第189条及び第202条において準用する場合を含む。)、新介護予防条例第21条の2(新介護予防条例第35条において準用する場合を含む。)並びに新地域密着型介護予防条例第29条の2(新地域密着型介護予防条例第66条及び第87条において準用する場合を含む。)の規定の適用については、これらの規定中「講じなければ」とあるのは「講じるよう努めなければ」と、「実施しなければ」とあるのは「実施するよう努めなければ」と、「行うものとする」とあるのは「行うよう努めるものとする」とする。
(感染症の予防及びまん延の防止のための措置に係る経過措置)
第4条 施行日から令和6年3月31日までの間、新居宅介護条例第24条の2(新居宅介護条例第33条において準用する場合を含む。)、新地域密着型サービス条例第33条第3項(新地域密着型サービス条例第59条において準用する場合を含む。)及び第59条の16第2項(新地域密着型サービス条例第59条の20の3、第59条の38、第80条、第108条、第128条、第149条及び第202条において準用する場合を含む。)、新介護予防条例第23条の2(新介護予防条例第35条において準用する場合を含む。)並びに新地域密着型介護予防条例第32条第2項(新地域密着型介護予防条例第66条及び第87条において準用する場合を含む。)の規定の適用については、これらの規定中「講じなければ」とあるのは「講じるよう努めなければ」とする。
(認知症に係る基礎的な研修の受講に関する経過措置)
第5条 施行日から令和6年3月31日までの間、新地域密着型サービス条例第59条の13第3項(新地域密着型サービス条例第59条の20の3、第59条の38、第80条、第108条及び第202条において準用する場合を含む。)、第123条第3項、第146条第4項、第169条第3項及び第187条第4項並びに新地域密着型介護予防条例第29条第3項(新地域密着型介護予防条例第66条において準用する場合を含む。)及び第82条第3項の規定の適用については、これらの規定中「講じなければ」とあるのは「講じるよう努めなければ」とする。
(ユニットの定員に係る経過措置)
第6条 施行日以降、当分の間、新地域密着型サービス条例第180条第1項第1号ア(イ)の規定に基づき入居定員が10人を超えるユニットを整備するユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設は、新地域密着型サービス条例第151条第1項第3号ア及び第187条第2項の基準を満たすほか、ユニット型指定地域密着型介護老人福祉施設における夜間及び深夜を含めた介護職員並びに看護師及び准看護師の配置の実態を勘案して職員を配置するよう努めるものとする。
第7条 この条例の施行の際現に存する建物(基本的な設備が完成しているものを含み、この条例の施行後に増築され、又は全面的に改築された部分を除く。)の居室であって、第2条の規定による改正前の指定地域密着型サービス等条例第180条第1項第1号ア(エ)の規定の要件を満たしているものについては、なお従前の例による。
(栄養管理及び口腔衛生の管理に係る経過措置)
第8条 施行日から令和6年3月31日までの間、新地域密着型サービス条例第163条の2及び第163条の3(新地域密着型サービス条例第189条において準用する場合を含む。)の規定の適用については、これらの規定中「行わなければ」とあるのは「行うよう努めなければ」とする。
(事故発生の防止及び発生時の対応に係る経過措置)
第9条 施行日から起算して6月を経過する日までの間、新地域密着型サービス条例第175条第1項(新地域密着型サービス条例第189条において準用する場合を含む。)の規定の適用については、規定中「次に掲げる措置を講じなければ」とあるのは「次の第1号から第3号までに定める措置を講じるとともに、次の第4号に定める措置を講じるよう努めなければ」とする。
(感染症の予防及びまん延の防止のための訓練に係る経過措置)
第10条 施行日から令和6年3月31日までの間、新地域密着型サービス条例第171条第2項第3号(新地域密着型サービス条例第189条において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、指定地域密着型介護老人福祉施設は、その従業者又は職員に対し、感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための研修を定期的に実施するとともに、感染症の予防及びまん延の防止のための訓練を定期的に実施するよう努めるものとする。