○丸森町議会基本条例
平成27年10月1日
条例第23号
目次
前文
第1章 総則(第1条)
第2章 議会及び議員の活動原則(第2条・第3条)
第3章 町民と議会の関係(第4条)
第4章 町長等と議会の関係(第5条―第7条)
第5章 自由討議の拡大(第8条)
第6章 政務活動費(第9条)
第7章 議会及び議会事務局の体制整備(第10条―第14条)
第8章 議員の政治倫理、身分及び待遇(第15条―第17条)
第9章 最高規範性及び見直し手続き(第18条―第20条)
附則
丸森町議会は、主権者である町民から直接選ばれ、町民を代表し、正当性を持った議員により構成する町民の代表機関である。
同様に町民から選ばれた町長と、二元代表制のもと、町の発展と町民福祉の向上に資することが永続的に求められる。
これを実現するため、議会は、執行機関の監視及び評価、政策立案・提言の役割を担っていることを自覚し、町民の多様な意見を集約し、活発な議員間の議論を通じて政策の論点や課題を明らかにし、意思決定を行っていく使命がある。
よって、丸森町議会は、常に議員個々の自己研鑚を重ね、持続的な議会改革を進め、町民の信頼と負託に応えるため、執行機関と緊張を保持し、公平性、透明性及び信頼性の確保を旨とし、存在感のある議会として行動し、将来を見据えたまちづくりの実現のため、本条例を制定する。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、真の地方自治の実現を目指した議会運営の基本的事項を定め、議会及び議員活動の活性化と充実のうえに、町民の負託に的確に応えながら、町民福祉の向上と町勢発展に寄与することを目的とする。
第2章 議会及び議員の活動原則
(議会の活動原則)
第2条 議会は、町民の代表機関であり、二元代表制としての議会の役割を自覚し、常に公正、透明及び信頼を重んじた議会としての使命を果たし活動するものとする。
2 議会は、委員会を含め、原則公開とする。
3 議長は、中立かつ公平な職務の遂行に努め、民主的で闊達な議会の運営に努めるものとする。
(議員の活動原則)
第3条 議員は、本条例の目的達成のため、常に自己研鑚を重ねるとともに、町政の課題全般について的確に把握するため、多くの町民の意見を聴取し集約して、町政に反映するよう努めるものとする。
2 議員は、町民全体の福祉の向上を目指して活動するものとする。
3 自らの議員活動について、町民に対する説明責任を果たすよう努めるものとする。
4 議員は、町民の生命、財産及び生活に重大な影響を及ぼす大規模災害等の不測の事態発生時には、町民及び地域の災害状況を的確に把握するとともに、町長等に対し、速やかに必要な対策の要請を行うものとする。
第3章 町民と議会の関係
(町民参加及び町民との連携)
第4条 議会は、情報公開の徹底を図り、町民に対する説明責任を十分に果たすものとする。
2 議会は、町民の関心と参加意欲を高める運営に努めるものとする。
3 議会は、町民及び団体等との意見交換に努め、広く意見を聴取し、政策提言に反映させるよう努めるものとする。
第4章 町長等と議会の関係
(町長等と議会及び議員の関係)
第5条 町長等(執行機関の職員を含む。以下同じ。)と議会は、それぞれの機関の特性を生かし、緊張関係を維持しつつ広く町政の論点及び争点を明確にして議論するよう努めるものとする。
2 議員は、二元代表制の役割の観点から、法令等に規定のある場合を除き、執行機関の諮問機関、審議会等の委員に就任しないものとする。
(一問一答及び反問権)
第6条 本会議における一般質問は、趣旨を明確にして通告に基づき行い、再質問は、論点を細分化して議論が深まるよう一問一答方式で行うものとする。
2 本会議又は委員会における質疑は、論点を明確にするため一問一答方式で行うものとする。
3 町長等は、前2項の一般質問及び質疑に対し、議長又は委員長の許可を得て反問することができる。ただし、行政の専門的立場である町長等は、この権利を慎重に行使し、闊達な意見の交換が図られるよう配慮しなければならない。
(議会審議における論点の明確化)
第7条 議会は、町長等が提案する計画、政策及び事業等(次項において「政策等」という。)に関し内容を明確にするため、必要に応じ、詳細な内容の説明及び資料提供を求めることができる。
2 議会は、政策等について、適否を判断するための論点を明確にしたうえで当該政策等に対し審議を行うものとする。
第5章 自由討議の拡大
(議会における自由討議の拡大)
第8条 議会は、言論の府であること及び合議体であることを十分に認識し、各々の議員がお互いを高め合うよう自由で活発な議論の場とするものとする。
2 議会は、議員相互間の自由な討議により議論を尽くして合意形成に努めるものとする。
3 議員は、議員相互間の討議にあっては、町長等又は政党若しくは会派の意見及び方針に過度にとらわれることなく、自由な討議を基本として審議を行うよう努めなければならない。
第6章 政務活動費
(政務活動費の執行及び公開)
第9条 会派及び議員は、調査研究及び政策立案を行うために交付される政務活動費の執行に当たっては、丸森町議会政務活動費の交付に関する条例(平成19年丸森町条例第21号)に定めるところによる。
2 前項の政務活動費の交付を受けた会派及び議員は、その内容を公開するものとする。
第7章 議会及び議会事務局の体制整備
(委員会等の適切な運営)
第10条 議会は、町政の課題に適正かつ迅速に対応するため、委員会の専門性及び特性を活かした適切な運営に努めるものとする。
(議会事務局の体制整備)
第11条 議会は、議会及び議員の政策形成等の活動を補助するため、議会事務局の調査機能等の体制を強化するよう努めるものとする。
(議会図書室の充実)
第12条 議会は、議員の調査研究に資するため、議会図書及び図書室の充実に努めるものとする。
(議員研修の充実強化)
第13条 議会は、議員の政策形成及び立案能力の向上等のため、議員研修の充実強化を図るものとする。
2 議員は、前項の規定を達成するため、積極的に研修に参加するよう努めるものとする。
(議会広報の充実)
第14条 議会は、議会及び町政に係る情報を、常に町民に分かりやすく周知するよう努めるとともに、より多くの町民が議会や町政への関心が高まるよう、議会広報の充実に努めるものとする。
2 前項の議会広報は、情報技術の発展を踏まえ、多様な広報手段の活用に努めるものとする。
第8章 議員の政治倫理、身分及び待遇
(議員の政治倫理)
第15条 議員は、町民の代表者として、常に倫理の保持に努めなければならない。
2 議員は、その権限又は地位を利用し、執行機関等の公正な職務を妨げたり、町民の疑惑を招いたりするなどの行動をしてはならない。
(議員定数)
第16条 議員定数は、丸森町議会の議員の定数を定める条例(平成14年丸森町条例第26号)に定めるところによる。
2 議員定数の見直しに当たっては、町政の現状及び課題、将来の予測と展望を十分に考慮し、類似団体の議員定数、町民の意見等を参考にしたうえで決定するものとする。
(議員報酬)
第17条 議員報酬は、丸森町議会議員の報酬及び費用弁償等に関する条例(平成20年丸森町条例第27号)に定めるところによる。
2 議員報酬の改正に当たっては、経費削減の視点のみならず、議員に求められる役割、責務等を考慮するとともに、町民等を含む第三者機関による客観的な評価等を参考として定めるものとする。
3 第1項の条例を改正するに当たっては、町民から直接請求があった場合及び町長が提案する場合を除き、改正の理由を付して議員自ら提案するものとする。
第9章 最高規範性及び見直し手続き
2 議会は、議会に関する法令等の条項を解釈し運用する場合、この条例の趣旨に照らして判断しなければならない。
(議会及び議員の責務)
第19条 議会及び議員は、この条例に定める理念及び原則に基づいて制定される議会に関する条例等を遵守して議会を運営し、もって町民を代表する合議制の機関として、町民に対する責任を果たさなければならない。
(見直し手続き)
第20条 議会は、議会の運営がこの条例の目的に即しているかを不断に検証するとともに、町民の意見及び社会情勢の変化等を勘案し、必要と認めるときは、全議員によって見直しを検討するものとする。
2 議会は、この条例を改正する場合は、本会議において、改正の理由及び背景について詳しく説明しなければならない。
附 則
この条例は、平成27年12月1日から施行する。